2024年5月1日水曜日

七句会 第四十七回目のネット句会 選句表

 

 七句会の皆様

 

  桜の季節から初夏にジャンプしてしまったような今日このころですが、

みなさまお元気にお過ごしのことと思います。

  七句会としての第四十七回目のネット句会となりますが、今回、下記

115 句の投句がありました。

  つきましては、次の要領で、選句をしていただきたく、よろしくお願

いいたします。

 

- 下記は、今回、投句していただいた全ての句を、作者を伏せ、兼題別

に、ランダムに列挙したものです。表記は、投句されたそのものです。

詞書きがあり、複数の句があるものは、まとめて並べてあります。兼題

句、自由題句、無季語句、川柳的な句、作者の特定が可能な句、等々、

なんでもありとしています。分類については、作者の意図と異なるかも

しれませんが、ご了承のほどお願いいたします。 (今回も分類を省略さ

せていただきました。)

- このなかから、共感する俳句を、最大7 句選び、5 月12日 (日) まで

に、下記へメールで返信してください。番号表記でも構いません。その

際、選んだ理由を一言、付け加えていただくとなお結構です。全体への

コメントでも結構です。

    hfukase@k03.itscom.net  (事務方  深瀬)

- 蛇足ですが、選句にあたり、自作を選ぶのはご遠慮ください。

- 2 月下旬には、選句の結果をまとめ、皆さまにご報告する予定です。

 

  今回の投句者は、秋元さん、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方

さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、柳町さん、豊さん、深瀬 (以

上11名) です。

 

 これまでの選句結果は、下記のURL から参照可能です。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

 以上、よろしくお願いいたします。

 

  送付不要な場合、ご面倒ですがご一報下さい。以後、送付しないよう

にします。

 

        七句会 2024.05.01

          代表  橋口侯之介

     顧問  豊  宣光

          事務  深瀬久敬

   

--------------------------------------------------

 

   1. 全て (兼題、季語の有無など無関係)

 

(001) 花残月光かすめて鳥還る

(002) すれ違い胸元まぶし春の服

(003) 咲き誇る花のこころに謎宇宙

(004) 鵜を逃る小魚白鷺頂戴す

(005) 紅麹キックバックもAB遺産

(006) なごり雪杖つく友に肩を貸し

(007) 春とてもロシアを覆うマゾヒズム

(008) 花筏かき分けながら舟が行く

(009) 標準木満開近し減る人出

(010) 夜桜や梢は深き闇に消え

(011) 花疲れ優先席の狸寝入り

(012) 霞みゆく川面のかなたに雉がなく

(013) 新入生正門くぐり一歩一歩

(014) 満州の戦火越え来し父の春

(015) 初音在り師匠の音にはほど遠く

(016) 春眠と午睡重なる老いの日々

(017) 生きてあれ木々朝霧に木の芽吹き

(018) 花のした牛丼ひろげ紅生姜

(019) 学園の桜吹雪や衿白し

(020) さえずりや朝の気配の宅急便

(021) 初夏を行く髭にハットのダンディズム

(022) ぷかりぷかり浮き雲連れて春来る

(023) 春一番山轟かす風の音

(024) タテ社会他者のこころに土足入り

(025) 廃村の瀬音ゆたかに山桜

(026) 躑躅満つ迷路のごとき寺の庭

(027) 歳重ね去年より早し春一番

(028) 春雨や眼鏡に残るミスショット

(029) 露天風呂花散る夜の静けさや

(030) 竹の秋炊き込みご飯の準備かな

(031) 異星人歩道橋から花めでる

(032) 菜の花が朧月夜に薄化粧

(033) 若芝のゴルフ楽しや息子らと

(034) ああ旨しわが養老の花見酒

(035) 新境地老いのもがきか竹の秋

      同期会、早世した友人を思い出

(036) 春の宴中心避けたい記念写真

(037) 花月夜凪の湖面を櫂の音

(038) 若き女医怒れば般若に様変わり

(039) 風に乗せ桜連れ去り初燕

(040) 喜寿の声花見マンネリ認知症

(041) 春雷の昏き光を朋渡り

(042) 花冷えや亡き先生を偲ぶ会

(043) 寒明けて語らう友も酒量減り

(044) 新入生母の着物の袖つかむ

(045) 筍の飯炊くかほり足止めて

        先日、草津温泉に行きましたので、その時の感じを詠んでみ

      ました。雪の大谷には負けますが、渋峠付近に雪の壁がある。

      温度が上がり雪が解けて夢幻惑煙状になり------(2句)

(046) 雪壁が作る煙や春一番

(047) 夢幻なり遠目に消える雪煙

(048) 春眠と惰眠の間往き戻り

(049) 両国の散歩葉ざくら江戸情緒

(050) 花散らし早緑のなか風に舞い

(051) 春暮れて月光に触れ眠りけり

(052) 能登の塩伝統の味日本一

(053) 苺花やがて香りの粒となり

(054) 初夏の白き素足や女高生

(055) けじめなき老いの春眠やるせなく

(056) 月白く花散る宵を舟は航き

(057) 冬旅や富士隠す雲にくにくし

(058) こどもの日子になに学ぶ対話会

(059) 浅川の流れを覆う櫻花

      ゴルフ場の行き帰りに通る利根川の岸辺の風景 (4 句)

(060) 菜の花や織りなす波に遊ぶ吾子

(061) 微睡 (まどろみ) の眼窩に満ちる菜花かな

(062) 黄金なる利根の菜花や空を断つ

(063) 畔温み鷺舞い降りし春の風

(064) 春蘭を愛でし人逝き空の青

(065) 新緑に孫の笑顔の夢二度寝

(066) 絵画展大小の春並びおり

   気候変動 (温暖化) (2句)

(067) 3 月がつひに夏日となりにけり

(068) 気候変動人を桜を振り回す

(069) 神田川散りし集まり花いかだ

(070) 湯上がりの肌にひとひら花の白

(071) 輪島塗海を渡れる世界一

(072) 気が付けば逃げ水追いて喜寿となり

(073) 溌剌の新入社員走馬灯

(074) 入学の朝は桜と決めていた

      毎年飽きずに同じ苗を

(075) トマト茄子苗は今年も同じもの

(076) たんぽぽや錆の色濃き廃線路

(077) ぞろぞろと目黒の土手の花疲れ

(078) みほとけの頸傾むきて春惜しむ

(079) 座を仕切る豊満の笑み姥桜

(080) 夜桜のピンクのマシュマロふんわりと

(081) 名も知らぬ雛も歴史を背負いたり

(082) 弾む声無口な孫に桜咲く

(083) マリウポリ残虐ロシアに眼を背く

(084) 数独の睡魔に負けし春の昼

(085) 父の墓碑風が手向けし花吹雪

(086) 花盛る歌碑をたどりて人偲ぶ

(087) 空覆う花の老木銀河ごと

(088) 鎮魂の読経のしじま花吹雪

(089) 新入りの兵は戻らず母涙

(090) 春愁の薄陽が照らす孫の頬

(091) 竹の秋主役を地下にゆずりましょう

(092) 花明かり別れし人を隠しけり

(093) 認知症新入生の胸騒ぎ

(094) 三年後何人残る入社式

(095) 夜桜は蒼き夜空に散りしきり

(096) 窓越しに芽吹き楽しむ日永かな

(097) 死者並ぶガザウクライナ春陽受け

(098) 花透いて我が来し方に悔いなきや

(099) あぁ桜なんと気まぐれ雨に咲く

(100) 余命聞き向き合う花に改まり

(101) 宵闇に漁火 (いさりび) 遠く春の雨

(102) せせらぎの新緑のなか老い桜

(103) 老妻の手とり退院花吹雪

(104) 舞い散りて残り桜の儚さが

(105) 花冷えの古城の松に風は哭き

(106) 歓迎会牛しゃぶしゃぶで囲む鍋

(107) 春眠や海越え届くホームラン

(108) 雪解けの瀬音流るる落ち椿

(109) 春迎え老いのグッズの二つ三つ

(110) 満開だエージシュートだ桜咲く

(111) 春浅し小川に跳ねる光かな

(112) 江戸人も愛でし桜の隅田川

(113) 温暖化桜満開夏日かな

(114) 星の畔 (あぜ) 蛙 (かわず) の歌の大合唱

(115) 囲碁手談義理人情と真逆行く

 

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2024年3月11日月曜日

七句会 第46回 ネット句会 感想と自句自解

 七句会のみなさま


 第四十六回の選句結果を踏まえて、感想や自句自解、等をお寄せいただき、

たいへんありがとうございました。

 およせいただいたものを、作品集とともに、名前順に、ほぼそのまままとめ

てお届けします。

 今後のやり方に、ご意見、等ありましたら、よろしくお願いします。

 七句会のweb  http://nanaku-haiku.blogspot.jp/ にも掲載してあります。

  今後とも、よろしくお願いいたします。

  深瀬 (事務方) 



1.第46回  ネット句会  作品集


(01) 秋元さん

・時過ぎて足尾の街は冬枯れて

・渓流の小滝の姿名を残す


(02) 小野寺さん

・絵硝子の吹雪の向こう紅き薔薇

・年の背の支度に母はたすき掛け

・夜廻りの拍子木の音雪が呑み

・紅葉葉の降り積む音に朋は逝き

・星流る寒さ忘るる冬銀河

・祖父の骨埋めし山は雪の中

・長々と出船の霧笛雪の宵

・吹雪やみ街屋の屋根に月冴ゆる

・冬紅葉落日の山うかびたり

・粉雪の舞い散る坂で別れけり

・情念の橋渡り来て修羅の雪

・父と汲む熱燗香ほる帰省の夜

・柚子薫る妻の雑煮で年が明け

・梟がふわりと止まり杉の月

・小夜時雨ゴメ (海猫) 啼く波止場汽笛鳴り

・柚子湯してほのかに髪の匂ひけり

・野佛の翳に一輪寒椿

・寒月の光に浸かる露天の湯

・野佛や朽ちし墓標に初時雨

・父還る番屋ですする夜泣き蕎麦

・銀漢や遠賀川なる母の里

・冬至の夜父子で湯ぶねを溢れさせ


(03) 吉良さん

・湯豆腐や泡音友に一人酒

 鎌倉の散策で (4 句) 

・切通し亡者の声か冬の風

・初詣黄金夢見る銭洗い

・枯葉舞う子リス飛び跳ねカクレンボ

・日脚伸ぶ路地裏奥の垣の影


(04) 桑子さん

・ピロピロンお屠蘇気分をぶっ飛ばし

・大川の流れに抗す鴨は二羽

・あの人もゴルフ初めの五日かな

・福詣谷中銀座で一休み

・大寒もマスク帽子の散歩かな


(05) 志方さん

・讃岐路のど越し確か釜揚げや

・備讃瀬戸島影薄し雪舞いて

・白鷺が浮かぶ黄昏城下町

・玄海のわたりゆく風海千鳥

・湯煙と阿蘇の山脈雪化粧

・三十年 (みとせ) ぶり変わらぬ友の懐かしさ

・菅公の想い伝わる梅枝かな


(06) 中津川さん

・襟立てて石仏参る女(ひと)一人

・迷いつつ今年で最後と賀状書く

・紅葉散る城址見下ろす廉太郎

・ジャンボ籤年の瀬毎に夢を追う

・大寒や派閥解散偽装かな

・冷凍便今年も頼り節(せち)並ぶ

・孫受験神仏はしご初参り


(07) 橋本さん

・山茶花の紅揺れメジロ見え隠れ

・ブルーベリー紅葉は庭のナナカマド

 新型コロナ収束後、田舎の実家で再開した餅つきに出かけて (2 句) 

・賑やかに実家の餅つき十九人

・餅つきや野菜も一緒の帰車の中

・初詣戻れば頻脈( 拍) 失せており

・正月の咲きし白ばら香もほのか

・元日や能登半島地震の辛さかな


(08) 服部さん

・携帯を無くす師走の慌ただし

・おのこ孫正月毎に色気づき

・被災地に冷たい雨雪痛ましく

・コンビニに続く足跡朝の雪

・能登地震飛行機事故と正月は


(09) 柳町さん

 この歳になってもやめられないスキーを詠んでみました。(3句) 

・膝痛を痛打やスキーの爽快さ

・老骨に打ち勝つ術のスキーかな

・春未来白のぬくもり雪の色


(10) 豊さん

・災害の悲しみ深し能登の雪

・あでやかに成人の日の晴れ着かな

・雪帽子かぶりて黙す石地蔵

・寒の入入浴剤を買い足しに

・大寒の寺鐘の音透き通る

・初場所や勝負の果ての乱れ髷

・豆まきや鬼追う園児たちの声


(11) 深瀬

・神棚に朝日さしこむ初稽古

・認知症ぼやく賀状に頷けり

・年賀状やめどき意識かすむ文字

・青空に白雲の筋冬の冬

・晴れわたり雲ひとつなき冬の空

・図書館の暖房に寝る老いひとり

・老いひとり優先席に冬陽受け

・着たきりのとっくりセーター毛玉とる

・寒空に茫然自失瓦礫山

・冬の朝こずえくっきり朝日背に

・シャンソンにワインひとくち冬の夜

・タワマンのエレ前ラッシュ松明けて

・昼呑みに老いし旧友冬憩う

・昼呑みのてんぷら談義冬忘れ

・集団でいがみ合うひと個はどこに

・帰らざる七十五年すでに生き

・座し思うあと幾年のいのちかな

・生き死ぬる意味を自問す人として

・自然生む男女の相違その巧緻

・直進す時の流れに疑義を持ち

・月面を身近に生きる老いのいま

・細胞の老化の意味に神思う

・交差点赤にダッシュの老勇姿

・みな同じそれでめでたし小学校

・過激化す地球沸騰夏思う

・止まらない科学の進歩また加速

・ポピュリズム自国ファーストなにを生む

・MAGAの声日本動乱ひたひたと

・他人ごと?気候難民やまとの地

・さまざまな筋肉ゆるみ老い自覚



2.第46回  ネット句会  感想と自句自解


◎  小野寺さんの自句自解、感想


  7 点句

(046) 寒月の光に浸かる露天の湯

  信州の宿、冬の月を眺めながらゆっくりと冷気の中で入る露天風呂はキラキ

ラと輝く月の光に浸かるようで、日本人に生まれた幸せを噛みしめました。


  5 点句

(001) 柚子薫る妻の雑煮で年が明け

  下着を全て新しく変えて新酒の屠蘇で新年を祝い家族息災で迎える妻の雑煮

は柚子の香りに包まれて温かな気持ちのスタートとなりました。


  4 点句

(064) 星流る寒さ忘るる冬銀河

 満天の冬の夜娘と流星群観察の為ベランダに寝袋を敷き眺めた折突然光の尾

を引く流れ星に歓声を上げ、寒さを忘れました。

 平島さんご指摘の  nagaru  wasururu  は結果的になめらかに冬の天体ショ

ーに引き込まれました。


  3 点句

(031) 夜廻りの拍子木の音雪が呑み

 我々の子供時代は全国的に [日の用心] を拍子木を打ち鳴らしながら当番で

夜廻りをしました。シンシンと降り積む雪の中拍子木の音が雪に呑み込まれて

耳が痛くなる寒さでした。


  3 点句

(053) 柚子湯してほのかに髪の匂ひけり、

 吉良さん、中津川さんの通り冬至の風習の柚子湯は冬の夜の楽しみでした。

柚子湯の香りが鼻腔をくすぐりました。


  3 点句

(081) 銀漢や遠賀川なる母の里

  平島さんの解説の通りです。ginn kann onn の畳み掛け天と地の遠賀川を歌

いながら望郷の念をこめて母の里で締める。壮大な叙情詩としました。

  母の里は自分の郷愁でもあります。治部さんや豊さんの共感もありがたい。


  2 点句  

(015) 野佛や朽ちし墓標に初時雨

  京都嵯峨野から東福寺に向かう道すがら野佛のそばに朽ち果てた墓標があり

、折りしも初時雨が墓標を濡らし始めこの世の無常を感じさせるひとときでし

た。


  2 点句

(036) 長々と出船の霧笛雪の宵

  治部さんのご指摘の通りこの様な港の光景はなかなか見られなくなりました

。これは小生の記憶の中にある三陸の釜石の港町の降りしきる雪の中で消え消

えに響いた出船の霧笛です。

 宮澤さん、だから小生は八代亜紀の舟唄が大好きでした。


  2 点句

(049) 梟がふわりと止まり杉の月

  平島さん、豊さんのご指摘がありがたい。FuクロウがFuわりととやわらかく

、尖った杉の木立にかかる月か少し鋭く冴えて対称の妙あり、と作者として感

服です。


  2 点句 (059) 情念の橋渡り来て修羅の雪

  豊さんの解説、高倉健の任侠映画の最後の場面  降る雪の中、命を掛けて殴

り込みに行くのです。

 作者の発句を見事に推測されてます。情熱で走った最後には決まって命懸け

の修羅場があります。


  2 点句

(073) 吹雪やみ町屋の屋根に月冴ゆる

  治部さんの感想の通りです。真冬の吹雪が吹き荒れたあとはふと見上げた町

屋の空に白く月が光り輝き自分の心も冴えわたる気がしますね。


  2 点句 

(091) 冬至の夜父子で湯ぶねを溢れさせ、

  今となってはもっと声をかけて話せば良かったと悔恨の気持ちが自分を責め

ます。冬至の夜父と一緒に入り湯船を溢れさせた父の温かい優しさが浮かんで

きます。


  1 点句 

(021) 冬紅葉落日の山うかびたり

 橋本さんの解説の通りです。西日が当たると冬紅葉の山はスポットライトを

当てたように黄金虫に輝くのです。

 全山朱や黄色に染まる秋の紅葉と違い枯れる前の冬紅葉は風情があります。


  1 点句 

(086) 野佛の翳に一輪寒椿

 苔寺、西方寺の参道への道端に佇む野佛の翳に咲く寒椿の紅はひときわ野佛

の存在を引き立たせておりました。


  1 点句 

(098) 絵硝子の吹雪の向こう紅き薔薇

  ステンドグラスの外は吹雪模様、色ガラスの光を通して一面の白い風景の中

に咲き遅れた薔薇が一輪凛として吹雪に抗しておりました。


  感想

  絵画活動の個展の制作が重なり締め切りを延ばしていただき心に響いた記憶

の引き出しから短い時間の中で紡ぎだした俳句でしたが多数の皆様の共感を頂

き望外の感激でした。



◎  豊さんの自句自解


(002) 雪帽子かぶりて黙す石地蔵 

  降った雪が石地蔵の頭に積もっています。地蔵は悟りの境地にあるので雪も

寒さも感じることがないのです。


(011) 大寒の寺鐘の音透き通る 

 小野寺さんの鑑賞のとおり、大寒のさえざえとした空気の感じを詠んでみま

した。


(016) あでやかに成人の日の晴れ着かな

 用事があって駅前にでかけたとき、成人式帰りの晴れ着姿の女性グループを

見かけて、ああ若いというのはいいなあと思いました。


(051) 初場所や勝負の果ての乱れ髷

 土俵の上で力士は全力でぶつかり合います。整えていた髷が乱れるほどに。

それが相撲のおもしろさです。


(061) 災害の悲しみ深し能登の雪

 元旦そうそうの能登大地震には本当に驚きました。潰れた家の下敷きになっ

て亡くなった人もたくさんいました。合掌です。


(093) 豆まきや鬼追う園児たちの声

 節分の豆まき、幼稚園では鬼に扮装した先生を園児たちが追いかけるのです

。一票ぐらいは入ると思ったのですが、意外でした。


(097) 寒の入入浴剤を買い足しに 

 寒の入りを迎えて、これからさらに寒くなるので、体を暖める入浴剤を多め

に備えておこうと思ったのです。それがうまく伝わらなかったようです。



◎  深瀬の自句自解


(004) シャンソンにワインひとくち冬の夜

 最近、シャンソンのなにか成熟した世界に引き込まれています。


(007) 老いひとり優先席に冬陽受け

 最近は、優先席に躊躇なく座るようになりました。


(009) 座し思うあと幾年のいのちかな

 静座は精神衛生的によいと感じています。


(014) 昼呑みに老いし旧友冬憩う

 2 月に御徒町の吉池食堂で同期5 人で昼のみをしました。


(017) 青空に白雲の筋冬の冬

  真冬の青空に、刷毛で掃いたような白雲はなにか印象的です。


(020) 神棚に朝日さしこむ初稽古

  相撲の稽古場の気迫にあふれた朝をイメージしてみました。


(022) ポピュリズム自国ファーストなにを生む

  自国優先の機運が盛り上がっていますがどうなるのでしょうか。


(025) 冬の朝こずえくっきり朝日背に

  やや詠み方の工夫が足りない感じです。


(032) 月面を身近に生きる老いのいま

  アルテミス計画など月面基地もそう遠くはなさそうです。


(037) 交差点赤にダッシュの老勇姿

  なにかみっともない走り方をしていると思います。


(039) 生き死ぬる意味を自問す人として

  76歳になり自分の死を身近に思うことが多くなりました。


(042) タワマンのエレ前ラッシュ松明けて

  想像です。タワマンのエレベータはAI制御なのでしょうか。


(045) 年賀状やめどき意識かすむ文字

  最近、帯状疱疹の後遺症で眼が日常的に気になっています。


(050) みな同じそれでめでたし小学校

  集団主義、規格化教育からどう抜け出していくのだろうか。


(056) 過激化す地球沸騰夏思う

  二酸化炭素で覆われた灼熱の金星のようになっては困ります。


(058) 図書館の暖房に寝る老いひとり

  大学等の図書館は、広々としているので老後の居場所として快適です。


(060) 直進す時の流れに疑義を持ち

  時間の戻りのない直進性とはなんなのか気になっています。


(063) 他人ごと?気候難民やまとの地

  日本は移民や難民を厳しく制限していますが…。


(066) 寒空に茫然自失瓦礫山

  自然災害であれ、戦禍であれ、人間の営みのことを考えさせられます。


(068) 昼呑みのてんぷら談義冬忘れ

  昼呑みしながら、同級生のこういう話を聞くと引き込まれます。


(071) 集団でいがみ合うひと個はどこに

  戦争は個を消し去る典型のように感じます。


(074) 細胞の老化の意味に神思う

  アポトーシスとかオートファジーとか誰が設計したのでしょう。


(076) 認知症ぼやく賀状に頷けり

  認知症は次第に身近な脅威になりつつあります。


(078) 自然生む男女の相違その巧緻

  身近でありながらよく分からない不思議の一つです。


(083) 止まらない科学の進歩また加速

  人間と同じように学ぶ深層学習は人間を凌駕して当然かもしれません。


(087) さまざまな筋肉ゆるみ老い自覚

 筋力の衰えを日々自覚しますが、鍛練する気力が湧いてきません。


(089) 晴れわたり雲ひとつなき冬の空

 真冬の透き通った真っ青な空をみるとなにか気持ちが引き締まります。


 七句会のみなさま

 

 第四十六回の選句結果を踏まえて、感想や自句自解、等をお寄せいただき、

たいへんありがとうございました。

 およせいただいたものを、作品集とともに、名前順に、ほぼそのまままとめ

てお届けします。

 今後のやり方に、ご意見、等ありましたら、よろしくお願いします。

 七句会のweb  http://nanaku-haiku.blogspot.jp/ にも掲載してあります。

  今後とも、よろしくお願いいたします。

  深瀬 (事務方)

 

 

1.第46回  ネット句会  作品集

 

(01) 秋元さん

・時過ぎて足尾の街は冬枯れて

・渓流の小滝の姿名を残す

 

(02) 小野寺さん

・絵硝子の吹雪の向こう紅き薔薇

・年の背の支度に母はたすき掛け

・夜廻りの拍子木の音雪が呑み

・紅葉葉の降り積む音に朋は逝き

・星流る寒さ忘るる冬銀河

・祖父の骨埋めし山は雪の中

・長々と出船の霧笛雪の宵

・吹雪やみ街屋の屋根に月冴ゆる

・冬紅葉落日の山うかびたり

・粉雪の舞い散る坂で別れけり

・情念の橋渡り来て修羅の雪

・父と汲む熱燗香ほる帰省の夜

・柚子薫る妻の雑煮で年が明け

・梟がふわりと止まり杉の月

・小夜時雨ゴメ (海猫) 啼く波止場汽笛鳴り

・柚子湯してほのかに髪の匂ひけり

・野佛の翳に一輪寒椿

・寒月の光に浸かる露天の湯

・野佛や朽ちし墓標に初時雨

・父還る番屋ですする夜泣き蕎麦

・銀漢や遠賀川なる母の里

・冬至の夜父子で湯ぶねを溢れさせ

 

(03) 吉良さん

・湯豆腐や泡音友に一人酒

 鎌倉の散策で (4 句)

・切通し亡者の声か冬の風

・初詣黄金夢見る銭洗い

・枯葉舞う子リス飛び跳ねカクレンボ

・日脚伸ぶ路地裏奥の垣の影

 

(04) 桑子さん

・ピロピロンお屠蘇気分をぶっ飛ばし

・大川の流れに抗す鴨は二羽

・あの人もゴルフ初めの五日かな

・福詣谷中銀座で一休み

・大寒もマスク帽子の散歩かな

 

(05) 志方さん

・讃岐路のど越し確か釜揚げや

・備讃瀬戸島影薄し雪舞いて

・白鷺が浮かぶ黄昏城下町

・玄海のわたりゆく風海千鳥

・湯煙と阿蘇の山脈雪化粧

・三十年 (みとせ) ぶり変わらぬ友の懐かしさ

・菅公の想い伝わる梅枝かな

 

(06) 中津川さん

・襟立てて石仏参る女(ひと)一人

・迷いつつ今年で最後と賀状書く

・紅葉散る城址見下ろす廉太郎

・ジャンボ籤年の瀬毎に夢を追う

・大寒や派閥解散偽装かな

・冷凍便今年も頼り節(せち)並ぶ

・孫受験神仏はしご初参り

 

(07) 橋本さん

・山茶花の紅揺れメジロ見え隠れ

・ブルーベリー紅葉は庭のナナカマド

 新型コロナ収束後、田舎の実家で再開した餅つきに出かけて (2 句)

・賑やかに実家の餅つき十九人

・餅つきや野菜も一緒の帰車の中

・初詣戻れば頻脈( 拍) 失せており

・正月の咲きし白ばら香もほのか

・元日や能登半島地震の辛さかな

 

(08) 服部さん

・携帯を無くす師走の慌ただし

・おのこ孫正月毎に色気づき

・被災地に冷たい雨雪痛ましく

・コンビニに続く足跡朝の雪

・能登地震飛行機事故と正月は

 

(09) 柳町さん

 この歳になってもやめられないスキーを詠んでみました。(3句)

・膝痛を痛打やスキーの爽快さ

・老骨に打ち勝つ術のスキーかな

・春未来白のぬくもり雪の色

 

(10) 豊さん

・災害の悲しみ深し能登の雪

・あでやかに成人の日の晴れ着かな

・雪帽子かぶりて黙す石地蔵

・寒の入入浴剤を買い足しに

・大寒の寺鐘の音透き通る

・初場所や勝負の果ての乱れ髷

・豆まきや鬼追う園児たちの声

 

(11) 深瀬

・神棚に朝日さしこむ初稽古

・認知症ぼやく賀状に頷けり

・年賀状やめどき意識かすむ文字

・青空に白雲の筋冬の冬

・晴れわたり雲ひとつなき冬の空

・図書館の暖房に寝る老いひとり

・老いひとり優先席に冬陽受け

・着たきりのとっくりセーター毛玉とる

・寒空に茫然自失瓦礫山

・冬の朝こずえくっきり朝日背に

・シャンソンにワインひとくち冬の夜

・タワマンのエレ前ラッシュ松明けて

・昼呑みに老いし旧友冬憩う

・昼呑みのてんぷら談義冬忘れ

・集団でいがみ合うひと個はどこに

・帰らざる七十五年すでに生き

・座し思うあと幾年のいのちかな

・生き死ぬる意味を自問す人として

・自然生む男女の相違その巧緻

・直進す時の流れに疑義を持ち

・月面を身近に生きる老いのいま

・細胞の老化の意味に神思う

・交差点赤にダッシュの老勇姿

・みな同じそれでめでたし小学校

・過激化す地球沸騰夏思う

・止まらない科学の進歩また加速

・ポピュリズム自国ファーストなにを生む

・MAGAの声日本動乱ひたひたと

・他人ごと?気候難民やまとの地

・さまざまな筋肉ゆるみ老い自覚

 

 

2.第46回  ネット句会  感想と自句自解

 

◎  小野寺さんの自句自解、感想

 

  7 点句

(046) 寒月の光に浸かる露天の湯

  信州の宿、冬の月を眺めながらゆっくりと冷気の中で入る露天風呂はキラキ

ラと輝く月の光に浸かるようで、日本人に生まれた幸せを噛みしめました。

 

  5 点句

(001) 柚子薫る妻の雑煮で年が明け

  下着を全て新しく変えて新酒の屠蘇で新年を祝い家族息災で迎える妻の雑煮

は柚子の香りに包まれて温かな気持ちのスタートとなりました。

 

  4 点句

(064) 星流る寒さ忘るる冬銀河

 満天の冬の夜娘と流星群観察の為ベランダに寝袋を敷き眺めた折突然光の尾

を引く流れ星に歓声を上げ、寒さを忘れました。

 平島さんご指摘の  nagaru  wasururu  は結果的になめらかに冬の天体ショ

ーに引き込まれました。

 

  3 点句

(031) 夜廻りの拍子木の音雪が呑み

 我々の子供時代は全国的に [日の用心] を拍子木を打ち鳴らしながら当番で

夜廻りをしました。シンシンと降り積む雪の中拍子木の音が雪に呑み込まれて

耳が痛くなる寒さでした。

 

  3 点句

(053) 柚子湯してほのかに髪の匂ひけり、

 吉良さん、中津川さんの通り冬至の風習の柚子湯は冬の夜の楽しみでした。

柚子湯の香りが鼻腔をくすぐりました。

 

  3 点句

(081) 銀漢や遠賀川なる母の里

  平島さんの解説の通りです。ginn kann onn の畳み掛け天と地の遠賀川を歌

いながら望郷の念をこめて母の里で締める。壮大な叙情詩としました。

  母の里は自分の郷愁でもあります。治部さんや豊さんの共感もありがたい。

 

  2 点句  

(015) 野佛や朽ちし墓標に初時雨

  京都嵯峨野から東福寺に向かう道すがら野佛のそばに朽ち果てた墓標があり

、折りしも初時雨が墓標を濡らし始めこの世の無常を感じさせるひとときでし

た。

 

  2 点句

(036) 長々と出船の霧笛雪の宵

  治部さんのご指摘の通りこの様な港の光景はなかなか見られなくなりました

。これは小生の記憶の中にある三陸の釜石の港町の降りしきる雪の中で消え消

えに響いた出船の霧笛です。

 宮澤さん、だから小生は八代亜紀の舟唄が大好きでした。

 

  2 点句

(049) 梟がふわりと止まり杉の月

  平島さん、豊さんのご指摘がありがたい。FuクロウがFuわりととやわらかく

、尖った杉の木立にかかる月か少し鋭く冴えて対称の妙あり、と作者として感

服です。

 

  2 点句 (059) 情念の橋渡り来て修羅の雪

  豊さんの解説、高倉健の任侠映画の最後の場面  降る雪の中、命を掛けて殴

り込みに行くのです。

 作者の発句を見事に推測されてます。情熱で走った最後には決まって命懸け

の修羅場があります。

 

  2 点句

(073) 吹雪やみ町屋の屋根に月冴ゆる

  治部さんの感想の通りです。真冬の吹雪が吹き荒れたあとはふと見上げた町

屋の空に白く月が光り輝き自分の心も冴えわたる気がしますね。

 

  2 点句 

(091) 冬至の夜父子で湯ぶねを溢れさせ、

  今となってはもっと声をかけて話せば良かったと悔恨の気持ちが自分を責め

ます。冬至の夜父と一緒に入り湯船を溢れさせた父の温かい優しさが浮かんで

きます。

 

  1 点句 

(021) 冬紅葉落日の山うかびたり

 橋本さんの解説の通りです。西日が当たると冬紅葉の山はスポットライトを

当てたように黄金虫に輝くのです。

 全山朱や黄色に染まる秋の紅葉と違い枯れる前の冬紅葉は風情があります。

 

  1 点句 

(086) 野佛の翳に一輪寒椿

 苔寺、西方寺の参道への道端に佇む野佛の翳に咲く寒椿の紅はひときわ野佛

の存在を引き立たせておりました。

 

  1 点句 

(098) 絵硝子の吹雪の向こう紅き薔薇

  ステンドグラスの外は吹雪模様、色ガラスの光を通して一面の白い風景の中

に咲き遅れた薔薇が一輪凛として吹雪に抗しておりました。

 

  感想

  絵画活動の個展の制作が重なり締め切りを延ばしていただき心に響いた記憶

の引き出しから短い時間の中で紡ぎだした俳句でしたが多数の皆様の共感を頂

き望外の感激でした。

 

 

◎  豊さんの自句自解

 

(002) 雪帽子かぶりて黙す石地蔵 

  降った雪が石地蔵の頭に積もっています。地蔵は悟りの境地にあるので雪も

寒さも感じることがないのです。

 

(011) 大寒の寺鐘の音透き通る 

 小野寺さんの鑑賞のとおり、大寒のさえざえとした空気の感じを詠んでみま

した。

 

(016) あでやかに成人の日の晴れ着かな

 用事があって駅前にでかけたとき、成人式帰りの晴れ着姿の女性グループを

見かけて、ああ若いというのはいいなあと思いました。

 

(051) 初場所や勝負の果ての乱れ髷

 土俵の上で力士は全力でぶつかり合います。整えていた髷が乱れるほどに。

それが相撲のおもしろさです。

 

(061) 災害の悲しみ深し能登の雪

 元旦そうそうの能登大地震には本当に驚きました。潰れた家の下敷きになっ

て亡くなった人もたくさんいました。合掌です。

 

(093) 豆まきや鬼追う園児たちの声

 節分の豆まき、幼稚園では鬼に扮装した先生を園児たちが追いかけるのです

。一票ぐらいは入ると思ったのですが、意外でした。

 

(097) 寒の入入浴剤を買い足しに 

 寒の入りを迎えて、これからさらに寒くなるので、体を暖める入浴剤を多め

に備えておこうと思ったのです。それがうまく伝わらなかったようです。

 

 

◎  深瀬の自句自解

 

(004) シャンソンにワインひとくち冬の夜

 最近、シャンソンのなにか成熟した世界に引き込まれています。

 

(007) 老いひとり優先席に冬陽受け

 最近は、優先席に躊躇なく座るようになりました。

 

(009) 座し思うあと幾年のいのちかな

 静座は精神衛生的によいと感じています。

 

(014) 昼呑みに老いし旧友冬憩う

 2 月に御徒町の吉池食堂で同期5 人で昼のみをしました。

 

(017) 青空に白雲の筋冬の冬

  真冬の青空に、刷毛で掃いたような白雲はなにか印象的です。

 

(020) 神棚に朝日さしこむ初稽古

  相撲の稽古場の気迫にあふれた朝をイメージしてみました。

 

(022) ポピュリズム自国ファーストなにを生む

  自国優先の機運が盛り上がっていますがどうなるのでしょうか。

 

(025) 冬の朝こずえくっきり朝日背に

  やや詠み方の工夫が足りない感じです。

 

(032) 月面を身近に生きる老いのいま

  アルテミス計画など月面基地もそう遠くはなさそうです。

 

(037) 交差点赤にダッシュの老勇姿

  なにかみっともない走り方をしていると思います。

 

(039) 生き死ぬる意味を自問す人として

  76歳になり自分の死を身近に思うことが多くなりました。

 

(042) タワマンのエレ前ラッシュ松明けて

  想像です。タワマンのエレベータはAI制御なのでしょうか。

 

(045) 年賀状やめどき意識かすむ文字

  最近、帯状疱疹の後遺症で眼が日常的に気になっています。

 

(050) みな同じそれでめでたし小学校

  集団主義、規格化教育からどう抜け出していくのだろうか。

 

(056) 過激化す地球沸騰夏思う

  二酸化炭素で覆われた灼熱の金星のようになっては困ります。

 

(058) 図書館の暖房に寝る老いひとり

  大学等の図書館は、広々としているので老後の居場所として快適です。

 

(060) 直進す時の流れに疑義を持ち

  時間の戻りのない直進性とはなんなのか気になっています。

 

(063) 他人ごと?気候難民やまとの地

  日本は移民や難民を厳しく制限していますが…。

 

(066) 寒空に茫然自失瓦礫山

  自然災害であれ、戦禍であれ、人間の営みのことを考えさせられます。

 

(068) 昼呑みのてんぷら談義冬忘れ

  昼呑みしながら、同級生のこういう話を聞くと引き込まれます。

 

(071) 集団でいがみ合うひと個はどこに

  戦争は個を消し去る典型のように感じます。

 

(074) 細胞の老化の意味に神思う

  アポトーシスとかオートファジーとか誰が設計したのでしょう。

 

(076) 認知症ぼやく賀状に頷けり

  認知症は次第に身近な脅威になりつつあります。

 

(078) 自然生む男女の相違その巧緻

  身近でありながらよく分からない不思議の一つです。

 

(083) 止まらない科学の進歩また加速

  人間と同じように学ぶ深層学習は人間を凌駕して当然かもしれません。

 

(087) さまざまな筋肉ゆるみ老い自覚

 筋力の衰えを日々自覚しますが、鍛練する気力が湧いてきません。

 

(089) 晴れわたり雲ひとつなき冬の空

 真冬の透き通った真っ青な空をみるとなにか気持ちが引き締まります。

 

(092) 着たきりのとっくりセーター毛玉とる

 とっくりセーターは暖かいせいか癖になります。

 

(096) MAGAの声日本動乱ひたひたと

 日米同盟はさらなる深まりを経ないと危険な感じがします。

 

(100) 帰らざる七十五年すでに生き

 この先あと何年あるのか、そして、どう過ごすか切実な課題です。

 

  --------

 

2024年2月18日日曜日

七句会 第四十六回目のネット句会 選句の結果をご報告します。

 七句会のみなさま

 

 第四十六回の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございました。

 

 今回の選句結果をご報告いたします。

 

・7 点句

(008) 湯豆腐や泡音友に一人酒          吉良

(046) 寒月の光に浸かる露天の湯         小野寺

 

・5 点句

(001) 柚子薫る妻の雑煮で年が明け        小野寺

(061) 災害の悲しみ深し能登の雪         豊

 

・4 点句

(004) シャンソンにワインひとくち冬の夜     深瀬

(027) 切通し亡者の声か冬の風          吉良

(064) 星流る寒さ忘るる冬銀河          小野寺

 

・3 点句

(014) 昼呑みに老いし旧友冬憩う         深瀬

(020) 神棚に朝日さしこむ初稽古         深瀬

(031) 夜廻りの拍子木の音雪が呑み        小野寺

(053) 柚子湯してほのかに髪の匂ひけり      小野寺

(081) 銀漢や遠賀川なる母の里          小野寺

(085) 餅つきや野菜も一緒の帰車の中       橋本

 

・2 点句

(015) 野佛や朽ちし墓標に初時雨         小野寺

(030) 日脚伸ぶ路地裏奥の垣の影         吉良

(036) 長々と出船の霧笛雪の宵          小野寺

(049) 梟がふわりと止まり杉の月         小野寺

(051) 初場所や勝負の果ての乱れ髷        豊

(052) 山茶花の紅揺れメジロ見え隠れ       橋本

(059) 情念の橋渡り来て修羅の雪         小野寺

(062) 大川の流れに抗す鴨は二羽         桑子

(066) 寒空に茫然自失瓦礫山           深瀬

(073) 吹雪やみ街屋の屋根に月冴ゆる       小野寺

(090) 菅公の想い伝わる梅枝かな         志方

(091) 冬至の夜父子で湯ぶねを溢れさせ      小野寺

 

  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前

とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。

  次回については、4 月~  5 月ころにご連絡したいと思っていますので、よ

ろしくお願いいたします。やり方、等について、ご意見がありましたら、ご連

絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。

 

 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。

 

(1) 選句参加者

 今回の選句には、下記の15名が参加しました。

  秋元さん、桜子さん (新井さん) 、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方

さん、治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、平島さん、宮澤さん、柳

町さん、豊さん、深瀬。

 

(2) 今回の句会の結果を踏まえた自句自解、感想、等の募集について

  今回の句会の選句結果を踏まえて、各自、表明しておきたいこともあるので

はないかと思いますので、自句自解、感想、等、なんでも結構ですので、募り

たいと思います。一応、期限としては  3 月10日とし、事務方にメールでいた

だき、それを七句会の下記のweb に掲載することにしたいと思います。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

  2024.02.18

 

      代表   橋口侯之介

      顧問  豊  宣光

      事務方 深瀬久敬

 

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(001) 柚子薫る妻の雑煮で年が明け        小野寺13

      1 桜子    温かみのある食卓を思い浮かべました。

      2 桑子    ほのぼのとした元旦の光景が目に浮かびます。

      3 橋本    今年も良い年明けですか、柚子薫る雑煮とは羨ましい。

      4 宮澤    いつまで続くか、かみさん元気で、こうありたいとの思いで

          す。

      5 深瀬    柚子の薫りは私も好きです。そこに奥さんの存在を再認識す

          るというのは素敵です。

(002) 雪帽子かぶりて黙す石地蔵         豊    03

(003) 襟立てて石仏参る女(ひと)一人      中津川01

(004) シャンソンにワインひとくち冬の夜     深瀬 11

      1 吉良    冬の夜のひと時をお洒落に楽しむ様子がうかがえます。

      2 桑子    「ワインひとくち」の表現がステキです。一人身の哀愁(?)

          を想像しちゃいました。

      3 宮澤    演歌好みが、洋風のおしゃれへの羨望を込めて。

      4 豊      シャンソンにはやはりフランスワインですよね。優雅な夜の

          ひとときです。

(005) 祖父の骨埋めし山は雪の中         小野寺06

(006) 大寒もマスク帽子の散歩かな        桑子  05

(007) 老いひとり優先席に冬陽受け        深瀬 07

      1 柳町   

(008) 湯豆腐や泡音友に一人酒          吉良  01

      1 秋元   

      2 志方

      3 服部  

      4 平島    今や友人達も体調不良の人が多く今夜は淋しく一人酒だがこ

          うやって暖かい湯豆腐を美味しくいただけるのは幸せと思わな

          くちゃあ。

      5 柳町   

      6 小野寺  湯豆腐が煮える温かい泡音を感じながら、熱燗の独り酒も良

       いなあ。

      7 深瀬    出汁のこんぶの下あたりから泡が出てくるのでしょう。おい

          しそうで微妙な風情も感じます。

(009) 座し思うあと幾年のいのちかな       深瀬 17

(010) 能登地震飛行機事故と正月は        服部  05

(011) 大寒の寺鐘の音透き通る          豊    05

      1 小野寺  大寒の底冷えの寒い日に静かに聴く鐘の音、乾いた空気に透

       き通るが効いてますね。

(012) 渓流の小滝の姿名を残す          秋元  02

(013) 大寒や派閥解散偽装かな          中津川05

(014) 昼呑みに老いし旧友冬憩う         深瀬 13

      1 中津川  私も最近は友人と昼のみが増えました。

      2 平島    長年の友人も年取ったなあ。昼間のお酒はよくまわるなあ。

          無口の二人だがお互い気心が知れているので心休まるなあ。

      3 宮澤    人生の冬は、時間を早めに繰り上げてゆっくり飲み、語りた

          い。

(015) 野佛や朽ちし墓標に初時雨         小野寺19

      1 志方

      2 柳町   

(016) あでやかに成人の日の晴れ着かな      豊    02

      1 桜子    華やかで晴れ晴れとした一句です。

(017) 青空に白雲の筋冬の冬           深瀬 04

(018) 元日や能登半島地震の辛さかな       橋本  07

      1 吉良    正月早々の震災に衝撃をうけました。早い復興を望む次第で

          す。

(019) 迷いつつ今年で最後と賀状書く       中津川02

      1 橋本    唯一繋がっていた年賀状を止めるのは、迷うも決断ですね。

(020) 神棚に朝日さしこむ初稽古         深瀬 01

      1 中津川  新年の初稽古は緊張感もありますね。

      2 服部  学生時代の剣道寒げいこを思い出します。

      3 豊      柔道でしょうか剣道でしょうか。初稽古の新鮮な息吹が伝わ

          ってきます。

(021) 冬紅葉落日の山うかびたり         小野寺09

      1 橋本    西日が当たると冬紅葉の山は黄金色に輝きます。

(022) ポピュリズム自国ファーストなにを生む   深瀬 27

(023) 白鷺が浮かぶ黄昏城下町          志方  03

(024) 孫受験神仏はしご初参り          中津川07

(025) 冬の朝こずえくっきり朝日背に       深瀬 10

(026) あの人もゴルフ初めの五日かな       桑子  03

      鎌倉の散策で (4 句)

(027) 切通し亡者の声か冬の風          吉良  02

      1 志方

      2 中津川  鎌倉の切通しには確かにこんな雰囲気が漂います。

      3 豊      鎌倉ですね。滅ぼされた源氏の武者の怨みの声が風に乗って

          聞こえてくるのです。

      4 小野寺  鎌倉の切り通しでしょうか、歴史の裏で斬られて命絶えた武

       者の無念が冬の風の中に聞こえてきたのでしょう。

(028) 初詣黄金夢見る銭洗い           吉良  03

(029) 枯葉舞う子リス飛び跳ねカクレンボ     吉良  04

      1 深瀬    枯れ葉とリスの動きが交叉する様が目にうかびます。

(030) 日脚伸ぶ路地裏奥の垣の影         吉良  05

      1 平島    何事も無く単調な日々ながら自然は刻一刻変化しておりこん

          な所にも季節の移ろいが見られるなあ。

      2 宮澤    冬の長い日差しは、朝方・夕方、普段気付かない魅力的な景

          色を映し出します。

(031) 夜廻りの拍子木の音雪が呑み        小野寺03

      1 吉良    子供時代の火の用心の町内当番を思い出します。

      2 治部    雪の中では拍子木の音が響きません。それでも「火の用心」

          と拍子木を打つ寒さが身に沁みますね。

      3 深瀬    拍子木の音を雪が呑むという表現がユニークで惹かれます。

(032) 月面を身近に生きる老いのいま       深瀬 21

(033) この歳になってもやめられないスキーを詠んでみました。(3句)

(033) 膝痛を痛打やスキーの爽快さ        柳町  01

      1 桑子    泣きっ面に蜂ですか、好きなものではしょうがないですよね  。

(034) 老骨に打ち勝つ術のスキーかな       柳町  02

(035) 春未来白のぬくもり雪の色         柳町  03

(036) 長々と出船の霧笛雪の宵          小野寺07

      1 治部    この光景が見られる港は少なくなったのでしょうね。何だか

          懐かしいですね。

      2 宮澤    八代亜紀が歌うと似合いそうな句です。

(037) 交差点赤にダッシュの老勇姿        深瀬 23

      1 治部    季節かかわりなく危ないので気をつけましょう。でもワカル          。

(038) 携帯を無くす師走の慌ただし        服部  01

(039) 生き死ぬる意味を自問す人として      深瀬 18

(040) 冷凍便今年も頼り節(せち)並ぶ      中津川06

(040) 1 橋本    一人暮らしの私もお世話になっております、助かります。

(041) 粉雪の舞い散る坂で別れけり        小野寺10

(042) タワマンのエレ前ラッシュ松明けて     深瀬 12

(043) 正月の咲きし白ばら香もほのか       橋本  06

(044) 父還る番屋ですする夜泣き蕎麦       小野寺20

(045) 年賀状やめどき意識かすむ文字       深瀬 03

(046) 寒月の光に浸かる露天の湯         小野寺18

      1 秋元   

      2 吉良    冬の月を楽しみながら露天風呂で体を温める情景は日本にし

          かないものでしょう。

      3 桑子    ついでに雪見酒といけば申し分ない状況ですね。

      4 志方

      5 治部    気持ち良さそうです。見上げれば月、戻せば湯に揺れる月。

          いい景色ですね。

      6 橋本    山中の露天風呂に一人、寒月の光に浸かるがいいですね。

      7 豊      ひとり旅の温泉宿。露天の湯に浸かりながら、寒月の孤独を

          かみしめているのです。

(047) コンビニに続く足跡朝の雪         服部  04

      1 宮澤    雪の朝、いかにコンビニが生活の中心になっているかを実感

          します。

(048) 備讃瀬戸島影薄し雪舞いて         志方  02

(049) 梟がふわりと止まり杉の月         小野寺14

      1 平島    FuクロウがFuわりととやわらかく尖った杉の木立に見える月

          が少し鋭く冴えて対称の妙あり。

      2 豊      梟と杉と月。三者の組み合わせがみごと。一幅の絵のようで

          す。

(050) みな同じそれでめでたし小学校       深瀬 24

(051) 初場所や勝負の果ての乱れ髷        豊    06

      1 吉良    久しく日本人の横綱の不在の相撲界ですが、新星があらわれ

          て欲しいものです。

      2 服部  激しい取り組みですね。

(052) 山茶花の紅揺れメジロ見え隠れ       橋本  01

      1 宮澤    山茶花の木の中で隠れん坊しているメジロを「見っけた」と

          探してしまいます。

      2 小野寺  花の終わりに椿はぼとりと花を落としますが山茶花は花弁が

       散ります。山茶花の紅の影にメジロが見え隠れするのは春の兆

       しです。山茶花だから、メジロが生きてきます。

(053) 柚子湯してほのかに髪の匂ひけり      小野寺16

      1 秋元   

      2 吉良    冬至の風習である柚子湯。毎年楽しみです。

      3 中津川  冬至の柚子湯。香りがいいですね。

(054) 湯煙と阿蘇の山脈雪化粧          志方  05

      1 桜子    九州のご旅行でしょうか。ダイナミックな景色が目に浮かび

          ます。

(055) 年の背の支度に母はたすき掛け       小野寺02

(056) 過激化す地球沸騰夏思う          深瀬 25

(057) おのこ孫正月毎に色気づき         服部  02

(058) 図書館の暖房に寝る老いひとり       深瀬 06

      1 服部  

(059) 情念の橋渡り来て修羅の雪         小野寺11

      1 柳町   

      2 豊      高倉健の任侠映画の最後の場面を思い出しました。降る雪の

          中、殴り込みに行くのです。

(060) 直進す時の流れに疑義を持ち        深瀬 20

(061) 災害の悲しみ深し能登の雪         豊    01

      1 秋元   

      2 桜子    全く共感します。

      3 吉良    雪の厳しい真冬の震災。早い復興を祈ります。

      4 橋本    元日の地震に傷む能登半島、降る雪がいっそう悲しみを誘い

          ます。

      5 服部  

(062) 大川の流れに抗す鴨は二羽         桑子  02

      1 志方

      2 平島    滔々と流れる大河に逆らって泳ぐこの鴨は古いつがいかなあ

          。時代に逆らう我等老夫婦みたいだなあ!

(063) 他人ごと?気候難民やまとの地       深瀬 29

(064) 星流る寒さ忘るる冬銀河          小野寺05

      1 桜子    冬の美しい夜空をながめておられるようです。

      2 橋本    空気の冴えた冬の夜空、しばし満天の星に圧倒されることが

          あります。

      3 平島    nagaru  wasururuとなめらかに冬の天体を愛でる気持ちが鮮

          やかです。

      4 深瀬    寒さを忘れて天空の流れ星や満天に煌めく星に見入っている

          様が目にうかびます。

(065) 時過ぎて足尾の街は冬枯れて        秋元  01

      1 小野寺  銅山として江戸時代から繁栄した足尾銅山の歴史の街は今で

       はすっかり冬枯れの風景として取り残されたという感慨でしょ

       うか。

(066) 寒空に茫然自失瓦礫山           深瀬 09

      1 桑子   

      2 志方

(067) ジャンボ籤年の瀬毎に夢を追う       中津川04

(068) 昼呑みのてんぷら談義冬忘れ        深瀬 14

(069) 三十年 (みとせ) ぶり変わらぬ友の懐かしさ 志方  06

(070) 福詣谷中銀座で一休み           桑子  04

(071) 集団でいがみ合うひと個はどこに      深瀬 15

(072) ブルーベリー紅葉は庭のナナカマド     橋本  02

(073) 吹雪やみ街屋の屋根に月冴ゆる       小野寺08

      1 秋元   

      2 治部    今年の金沢は大変でした。昨年1月1日は金沢から能登和倉

              温泉を旅しました。茶屋街でこんな景色を見た気がします。

                吹雪がやむと、自然に目が上に行ゆき、屋根に光る月に心も

          冴える気がしますね。景色がいいですね。

(074) 細胞の老化の意味に神思う         深瀬 22

(075) 讃岐路のど越し確か釜揚げや        志方  01

      1 桜子    四国のご旅行でしょうか。心が弾む様子が感じられます。

(076) 認知症ぼやく賀状に頷けり         深瀬 02

(077) 小夜時雨ゴメ (海猫) 啼く波止場汽笛鳴り  小野寺15

(078) 自然生む男女の相違その巧緻        深瀬 19

(079) 被災地に冷たい雨雪痛ましく        服部  03

(080) 初詣戻れば頻脈( 拍) 失せており      橋本  05

(081) 銀漢や遠賀川なる母の里          小野寺21

      1 治部    秋の冴えた空を見て母上の里の遠賀川を想い出したのですか

              ね。昔はずいぶん暴れた川ですが、春には両岸を菜の花が黄色

              く彩ります。大きく温かい母のイメージにピタリの川です。選

              者も縁あり大好きな川です。

      2 平島    ginn kann onn と畳み掛け天と地を歌い、望郷の念がこもる

          母の里で締める。大きな情景に温かな情念。好きな句です。

      3 豊      遠賀川は福岡ですね。作者の母親のふるさとなのでしょう。

          しみじみとした味わいがあります。

(082) 玄海のわたりゆく風海千鳥         志方  04

      1 小野寺  厳寒の荒海玄海灘 風に煽られながらも渡り飛ぶ海千鳥は、

       一服の墨絵巻きです。

(083) 止まらない科学の進歩また加速       深瀬 26

      1 志方

      新型コロナ収束後、田舎の実家で再開した餅つきに出かけて (2 句)

(084) 賑やかに実家の餅つき十九人        橋本  03

      1 桑子    十九人も集まる、もう餅つき大会でしょう、羨ましい限りで

          す。

(085) 餅つきや野菜も一緒の帰車の中       橋本  04

      1 中津川  帰省して土産つきで戻って来ましたね。

      2 柳町   

      3 深瀬    久しぶりの実家でのお正月に参加した帰路の少しさみしい気

          分も伝わってきます。

(086) 野佛の翳に一輪寒椿            小野寺17

      1 秋元   

(087) さまざまな筋肉ゆるみ老い自覚       深瀬 30

(088) 紅葉葉の降り積む音に朋は逝き       小野寺04

(089) 晴れわたり雲ひとつなき冬の空       深瀬 05

(090) 菅公の想い伝わる梅枝かな         志方  07

      1 中津川  「東風ふかば」ですね。春近し出すね。

      2 柳町   

(091) 冬至の夜父子で湯ぶねを溢れさせ      小野寺22

      1 桑子    ほのぼのとした幸せ一杯の情景が目に浮かびます。

      2 中津川  柚子のにおいも溢れています。

(092) 着たきりのとっくりセーター毛玉とる    深瀬 08

(093) 豆まきや鬼追う園児たちの声        豊    07

(094) 父と汲む熱燗香ほる帰省の夜        小野寺12

      1 服部  

(095) ピロピロンお屠蘇気分をぶっ飛ばし     桑子  01

      1 深瀬    ピロピロンは、電車内で電車事故を知らせる開始音だと思い

          ます。地震やJアラートの開始音もびっくりします。

(096) MAGAの声日本動乱ひたひたと      深瀬 28

(097) 寒の入入浴剤を買い足しに         豊    04

(098) 絵硝子の吹雪の向こう紅き薔薇       小野寺01

      1 秋元   

(099) 紅葉散る城址見下ろす廉太郎        中津川03

      1 小野寺  荒城の月の滝廉太郎は散る紅葉の城址を眺めた記憶のなかで

       土井晩翠の傑作を得て栄枯盛衰の詩情を歌いあげるあの名曲、

       荒城の月を作曲したのでしょうか。

(100) 帰らざる七十五年すでに生き        深瀬 16

      1 柳町   

 

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