2025年3月10日月曜日

七句会 第50回 選句結果です。

 

 七句会のみなさま

 

 第五十回目の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございました。

 今回の選句結果をご報告いたします。

 

4 点句

(005) 朝陽受け透ける紅葉の朱さかな        橋本  04

(056) 老いてなおうらやむ気持ち猫の恋       深瀬  05

 

3 点句

(004) 今一度老いの挑みに春一番          治部  02

(007) シベリアの鉄路遥かに冬銀河         小野寺14

(018) 物足りぬ賀状仕舞のポスト開け        中津川04

(020) 吉凶に悲喜こもごもや初みくじ        豊    02

(025) 蠟梅や二人で歩く理由となり         治部  05

(030) 一人夜は湯気ほのぼのとおでん鍋       吉良  03

(038) 落日や木の葉の落ちる音を聴き        小野寺13

(050) 夜廻りの拍子木の音雪が呑み         小野寺09

(091) 鯛焼きの五臓はじけて熱る餡         吉良  04

(096) ボケの花二羽のメジロの鬼ごっこ       桜子  01

(102) できたよと孫の蹴上がり冬の影        小野寺18

 

2 点句

(027) 冬薔薇 (ふゆそうび) 夜明けに目覚め風を聴く 小野寺17

(039) 豆まきや子の声響く今日の寺         中津川05

(046) 喜寿を過ぎ旧き仲間とまた一杯        志方  03

(051) 空に雲いく億年の地球かな          深瀬  22

(053) 門松や外した後の捨てどころ         中津川03

(074) ワンルーム大寒の夜の孤独かな        豊    03

(092) 人垣の後ろの闇やどんと焼き         小野寺01

(108) あといくつ寝ると正月?いやあの世      深瀬  06

(109) 着膨れてナニを出すのも一苦労        桑子  05

 

 

  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前

とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。

  次回については、今年4 月~ 5月ころにご連絡したいと思っていますので、

よろしくお願いいたします。やり方、等について、ご意見がありましたら、ご

連絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。

 

 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。

 

(1) 選句参加者

 今回の選句には、下記の14名が参加しました。

  桜子さん、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方さん、治部さん、

中津川さん、橋本さん、服部さん、平島さん、宮澤さん、柳町さん、豊さん、

深瀬。

 

(2) 今回の句会の結果を踏まえた感想の募集について

  掲記について3 20日を期限として募ります。お寄せいただいた感想は、と

りまとめ次回の句会のキックオフメールに添付し配布します。

  作品集と自句自解は現状を鑑み、今回から作成しないものとします。

  選句結果は、七句会の下記のweb に掲載します。よろしくお願いします。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

  2025.03.06

 

      代表   橋口侯之介

      顧問  豊  宣光

      事務方 深瀬久敬

 

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(001) 木枯らしに死は翼上げ野辺を駆け       小野寺02

(002) 枯れ葉千千木枯らし流れ街の谷        宮澤  08

      1 志方    街の谷という表現が枯葉の終着駅かな。

(003) 昼酒をこんな小春日に友人と         服部  02

(004) 今一度老いの挑みに春一番          治部  02

      1 橋本    春一番が追い風になってくれると信じて。

      2       「老いの挑み」の意味がよくわかりませんが、

          なんとなくニュアンスは伝わります。

      3 中津川

(005) 朝陽受け透ける紅葉の朱さかな        橋本  04

      1 平島    アカイロに朱の字を充てられたのが鮮やかさを

          際立たせました。

      2 柳町

      3 志方    すっきりした朝がうまく表現されています。

      4 深瀬    朝陽に透ける紅葉という観察眼に圧倒されます。

(006) くさめ止まず皆顔そむけ模擬試験       中津川06

(007) シベリアの鉄路遥かに冬銀河         小野寺14

      1 治部    乗った事は無いですが、シベリア鉄道と聞いた

              だけで遥か遠いイメージです。冬銀河との取り合

              わせが良く、999 も彷彿させ、寒さも増して旅の

              長さを感じます。人生もかなぁ。

      2 桜子    冬の美しさが全体に感じられる素敵な句です

      3       シベリアの大地と冬銀河の雄大さ。以前にも似

          たような句があったと思いますが、気のせいでし

          ょうか。

(008) 鏡餅食す喜寿には命がけ           桑子  03

      1 桜子    ユニークで微笑ましい句です

(009) 湯豆腐の熱き想いか喉を過ぎ         宮澤  06

      1 服部

(010) 夕映えの天地境は朱華かな          志方  02

(011) 春浅しカバンに詰め込むカーディガン     桜子  03

(012) 天狼 (シリウス) の光は蒼く雪に落ち     小野寺22

(013) 見上げれば山茶花の赤空に冴え        宮澤  02

(013) 1 深瀬    山茶花の赤い花が空に冴えるという視点がいい

          です。

(014) 争いも少しはなごむ二月の陽         深瀬  08

      1 桜子    2 月になるとほっとするような日差しが感じら

          れます。わかる気がします。

(015) 雁啼くやいつも心に祖父は居て        小野寺12

(015) 1 柳町

(016) 早めにと準備していざあれはどこ       深瀬  14

(017) 胸の奥早春の風吹き抜ける          豊    05

(018) 物足りぬ賀状仕舞のポスト開け        中津川04

      1 桜子    全く共感です。お正月は、ポストを開けるとた

          くさんの年賀状が届いてこそ「新年」の喜びが感

          じられました。

      2 宮澤    きっぱりと賀状仕舞をしたつもりだけど、ポス

          トに送付されてきた分だけは、返信するかと、後

          ろ髪ひかれる思いですか。

      3 小野寺  これは理解と同情します。年賀状はこれが最後

          です。としたもののふとポストを開けてみる。気

          持ち分かります。

(019) 音楽を探しわくわく二月かな         深瀬  09

(020) 吉凶に悲喜こもごもや初みくじ        豊    02

      1 吉良    迷信とは知りながら、ハラハラしてお御籤を開

          いた昔が懐かしく思い出されます。

      2 平島    家族でお詣りをして籤引きに。ジジババや孫達

          が喜んだり悲しんだり平和な新年です。

      3 橋本    繰り返される日本の年初の光景ですね。

(021) トランプの手品の様に行くだろか       橋本  06

(022) 慟哭の一夜明ければ冬の薔薇         小野寺08

      1 柳町

(023) 雄雉子の走る師走のゴルフかな        橋本  03

(024) 猫の恋テレビ局にも伝播かな         深瀬  04

(025) 蠟梅や二人で歩く理由となり         治部  05

      1 吉良    年を取るとつい家に引きこもってしまう自分と

          重なりあいます。

      2 桑子    相手は奥様?照れくさいのでしょうか、優しさ

          が伝わります。

      3 中津川

(026) ボソボソと締めは闇夜へ「鬼は外」      桑子  04

(027) 冬薔薇 (ふゆそうび) 夜明けに目覚め風を聴く 小野寺17

      1 桜子    ロマンティックで魅かれます。

      2 桑子

(028) 風吹けば二月の散歩身縮む          深瀬  10

(029) 建国の祭りに舞い込むシジュウカラ      桜子  06

(030) 一人夜は湯気ほのぼのとおでん鍋       吉良  03

      1 桜子    ほのぼのとした温かさが感じられます。

      2 志方    老妻が出かけた晩、一人宴会のワクワク感が寂

          しさを吹き飛ばしている。

      3 深瀬    一人でもおでん鍋というのは便利で暖まりそう

          です。

(031) 冬木立木洩れ日揺らす影法師         志方  04

(032) AIも進化し今はエイジェント        深瀬  18

(033) 寒き朝木漏れ日優し窓の外          宮澤  05

      1 小野寺  寒い朝ふと窓の外の木漏れ日が優しく感じられ

          たのですね。

      新聞で「ひめはじめ」の句をみて

(034) 姫初め遠い昔の事となり           服部  04

      1 桑子    同感です。

(035) 尾根伝い落ちゆく夕陽冬紅葉         小野寺20

      1       冬紅葉の哀れさと夕陽の対比がうまく繋がって

          います。

(036) 春句会飽きず投句も駄句は駄句        治部  01

(037) 入試後の大学図書館閑散と          深瀬  13

(038) 落日や木の葉の落ちる音を聴き        小野寺13

      1 治部    「木の葉の落ちる音を聴いている間に沈んでし

              まう 冬の落日のなんと早いことよ」ですかね。

              「音を聴き」がサラサラと思わず目を瞑るような

              美しさと、儚さを感じますね。流石です。

      2 平島    真っ赤に空を染め上げて音も無く落ちる夕日を

          眺めているとどこからともなく聞こえて来た落ち

          葉の音。ラクとオチる漢字の使い方が絶妙。

      3 宮澤    視覚が聴覚と転ずる幻覚の妙を感じます。

(039) 豆まきや子の声響く今日の寺         中津川05

      1 吉良    普段は静かなお寺の境内が、節分の日ばかりは

          賑わっている様が実感できます。

      2 平島    昨今戸外で遊ぶ子供が少なくなってしまったが

          節分に元気に寺の境内を駆け回る子供達の声を聞

          くと元気がもらえるよ。

(040) 猫の恋ピラミッドの下花開く         桜子  04

(041) 浅き春次はあるかと杖をつき         深瀬  02

(042) 遠霞富士も恥じらう峠道           治部  06

(043) 春立つ日青年希望新たにす          豊    06

      1 吉良    希望があふれる句です。

(044) 窓の外蕾けなげに春を待つ          宮澤  07

(045) あの世へと旅立つ意味を問う二月       深瀬  12

(046) 喜寿を過ぎ旧き仲間とまた一杯        志方  03

      1 治部    多分、いつもやってますよね。でも、喜寿を過

          ぎお互いの健康を確認しながら祝杯ですかね。何

          だか年寄りが集まってほのぼのとした光景が見え

          ます。

      2 深瀬    学生時代の友との一杯は本当に心がなごみます。

(047) 三十年復興見守る六甲山           桜子  07

(048) はなみずき枝を揺すりて落ち葉掃く      橋本  01

      1 小野寺  はなみずきの枯葉を枝ゆすってでも綺麗に掃き

          清めたかったのですね。

(049) 囲碁打てば身の程をしる二月かな       深瀬  07

      1 中津川

(050) 夜廻りの拍子木の音雪が呑み         小野寺09

      1 吉良    昔懐かしい夜回り。子供のころを思い出します。

      2 服部    雪積もる静かな夜の情景が浮かびます。

      3 中津川 夜中の夜廻り、寒さが伝わって来ますね。

(051) 空に雲いく億年の地球かな          深瀬  22

      1       悠久の宇宙の歴史を感じさせる壮大な句です。

      2 志方    雲の流れる変化と悠久の地球の変わりゆく様の

          堆肥が見事ですね。

(052) 韓流に嵌る女房の顔に春           治部  04

(053) 門松や外した後の捨てどころ         中津川03

      1 服部

      2 宮澤    クリスマスツリーはプラスチック製で来年も再

          使用可能だが、生身の門松は、さて、燃えるゴミ

          では切ないなという思いを感じます。

(054) 透き通る大根炊きし母の指          吉良  02

      1 小野寺  大根を炊いてくれた優しい母への愛惜なのです

          ね。

(055) 冬三日月我が魂は吸われけり         小野寺03

      1       冬の三日月に魂が吸われる。作者の精神のきび

          しさが伝わってきます。

(056) 老いてなおうらやむ気持ち猫の恋       深瀬  05

      1 吉良    恋心をいつの年齢になっても忘れたくないです

          ね。

      2 服部

      3 柳町

      4 桑子    まだまだお若いですね、羨ましい。小生はただ

          うるさいだけです。

(057) 大寒やトランプ大統領返り咲き        橋本  07

(058) 喜寿を越えトラトラトラと今年また      志方  05

(059) 筆置けば霙 (みぞれ) 降りしき鐘の音     小野寺05

      1 治部    絵筆か文字筆か、何れにせよやり終えた感が伝

          わります。鐘の音がいいですね。

(060) 着ぶくれて猫背となりて読書かな       吉良  05

      1 平島    例年に無く寒い冬で重ね着をせざる得ずどうし

          ても猫背となって仕舞うがまあ好きな読書が出来

          てこれもまた楽しいなあ。

(061) かわいいな言葉一つの小梅なり        桜子  08

      1 橋本    小梅を見てかわいいと言葉一つが浮んだ素直な

              気持ちが伝わります。

(062) 昭和歌謡いつまで続くリバイバル       深瀬  16

      1 志方    テレビの旧いコンテンツが生き生きしてますね。

(063) 百舌鳥の声枝移り来て椿落つ         小野寺07

      1 柳町

(064) 語り合う友と熱燗時忘れ           中津川01

      1 深瀬    熱燗には心を沸き立たせるなにかがありそうで

          す。

(065) 冬の朝猫膝に置き暖を取る          宮澤  01

      1 小野寺  冬の寒い日の朝大好きな猫は膝に寝て心まで暖

          かくしてくれるのですね。

(066) 浅き春ティーンネイジを想ういま       深瀬  01

(067) 青鷺の狩りはただただ待つばかり       橋本  02

(068) 木の葉散る我が生涯に悔いなきや       小野寺19

(069) 人凌駕AI学習仰ぎ見る           深瀬  20

      1 橋本    元々のデータは人間が積み上げてきたものです

              が、、、それを利用してAIが凌駕してしまうの

              か。

(070) 春浅し恵みの時へ千枚田           桜子  02

      1 中津川 秋の収穫への祈り、きっと豊作でしょう。

(071) 初富士の清き姿や山中湖           豊    01

      1 平島    秀麗な冠雪の富士の姿を鏡の様な湖面に映す静

          寂さ。ありふれた中に日本人の郷愁が滲み出てい

          ます。

(072) 音もなく輝く翼空寒し            宮澤  04

(073) 道祖神日脚伸び来る那須の山         中津川07

      1 柳町

(074) ワンルーム大寒の夜の孤独かな        豊    03

      1 吉良    今の若者は孤独をSNS で紛らわしているのでし

          ょうか。

      2 深瀬    少し単身赴任をしましたが、合理的すぎるのも

          問題です。

(075) 霧流れ早池峰越しに霞む海          志方  01

      1 小野寺  流れる雲早池峰越しに霞む海は一幅の絵巻きで

          すね。

(076) 熊穴に入る(いる)も忘れる温暖化      桑子  01

(077) 凍鶴はシベリアの空夢を馳せ         小野寺21

(078) 民主主義小突かれまくる今世界        深瀬  15

(079) ひかり立つ菜の花群舞蒼い空         志方  06

(080) 青い空日差しの差し込む啓示なり       桜子  05

(081) 都会猫恋も静かにならされて         深瀬  03

(082) 停車場で手を振る祖父に寒椿         小野寺10

      1 治部    親に連れられての帰省帰りの記憶なのでしょう

          か。何だかしんみりです。手を振るのが祖母では

          なく祖父であるところに寂しさを感じます。寒椿

          との取り合わせが見事です。

(083) すき焼きや慣れぬ手つきで友迎え       吉良  01

      1 桜子    お友達を思って手作りをされて待っていた温か

          さが感じられました。

(084) 陥没の道路の穴の風寒し           服部  03

      1 桑子    運転手さん早く見つかってほしいです。

(085) 冬銀河祖父の気魄を恃みとす         小野寺04

(086) 復興はまだまだ遠し能登の雪         豊    07

(087) 晦日そば紅白よりは裏番で          中津川02

(088) 書に疲れ雨雪の音聴きに行く         小野寺16

(089) 生きるとは苦しき春のいく度か        治部  03

      1 深瀬    年度末の人事異動とかノルマの追い込みとかで

          しょうか。

(090) 二月には世の中閑散老い出番         深瀬  11

(091) 鯛焼きの五臓はじけて熱る餡         吉良  04

      1 服部

      2 桑子    ほくほくのおいしい鯛焼きが目に浮かびます。

          食べたくなります。

      3 中津川 アツアツの鯛焼き、焼きたて感いっぱいです。

(092) 人垣の後ろの闇やどんと焼き         小野寺01

      1       大勢の人が集まっているどんど焼きの風景をう

          まく切り取っています。

      2 中津川 子供の頃に見たどんと焼きはこんな感じでした。

(093) AIに乗っ取られるか独裁者         深瀬  17

(094) 縁側の陽だまり猫も居場所無く        志方  07

(095) 朋訪ふや柚子の香りの懐かしき        小野寺06

      1 平島    忙しない都会の喧騒に慣れてしまった昨今だが

          昔馴染みのポン友に会いに行ったら懐かしい柚子

          の香に出会い、来て良かった。

(096) ボケの花二羽のメジロの鬼ごっこ       桜子  01

      1 宮澤    花の風情などに忖度なく、せわしなく飛び回る

          メジロを可愛く、うらやましく思います。

      2 志方    何となくボケと鬼ごっこ組み合わせがストーン

          と取り込めますね

      3 小野寺  ポケの花のそばで、メジロのつがいが鬼ごっこ。

          寒いけど春ですね。

(097) 関税で脅しかけるのいかんぜよ        服部  05

(098) 大いばりフィクション跋扈情報化       深瀬  21

(099) 球は行方不明枯芝のショット         桑子  02

(100) 月光を浴びて鋭く冬木立           小野寺11

      1 志方    凛とした冬木立の立ち居を月光が照らしている

          様、一幅の墨絵です。                   

(101) 年毎に年末大掃除の手抜き          服部  01

      1 橋本    毎年、体力、気力も衰えてきて同感です。

(102) できたよと孫の蹴上がり冬の影        小野寺18

      1 吉良    子供の成長を見るのはいつの時代も楽しいです

          ね。

      2 宮澤    伸び盛りの孫の達成感と、それを見つめる老い

          ゆく自分の寂寥感を感じます。

      3 橋本    やっと出来た蹴上り、影が伸びる頃まで見守っ

              てあげたのですね。

(103) 節分や追われし鬼の行く先は         豊    04

(104) AIに巨額投資後大津波           深瀬  19

(105) 寒き朝垣根の奥で鳥睦み           宮澤  03

(106) 父祖の地に鐘の音響き星冴ゆる        小野寺15

(107) 力なきバッタが一匹日向ぼこ         橋本  05

(108) あといくつ寝ると正月?いやあの世      深瀬  06

      1 柳町

      2 桑子

(109) 着膨れてナニを出すのも一苦労        桑子  05

      1 服部    「着膨れてかき分けかき分けせにゃならぬ」の

          自句を思い出しました。

      2 橋本    最後にこの句、まさか、、、笑ってしまいまし

              た。

 

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 ご参考 選句にあたってお寄せいただいたコメントを僣越てすが、ご参考ま

でに添付しておきます。

 

・志方さん

 今回は秀作が多く、選句を絞るのに大変でした。20句位選びかったですね。

 

・平島さん

 どうしても正統な句の姿を好むので単調といえば単調です。

 今年はポルトガルはどちらかと言えば暖冬です。日本は所によっては本当に

大寒波に見舞われいるみたいでくれぐれも御自愛下さい。

 

・桜子さん

 今回は、日常の何気ない一コマを詠んでおられる句が多かったようで、自分

が気になっていることを代弁してくれているような気になりました。

 

2024年11月18日月曜日

七句会 第49回 選句の結果です。

 

七句会のみなさま

 

 第四十九回目の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございました。

 今回の選句結果をご報告いたします。

 

7 点句

(013) 黒塀に三味の音あり金木犀           小野寺16

 

4 点句

(042) 初鍋に白き柔肌きぬ豆腐            志方 04

(074) 紅引けば永観堂に紅葉燃ゆ           小野寺04

(088) 古都の秋仏訪ねてひとり旅           豊  03

 

3 点句

(008) 新そばを塩で味わう旅の福           中津川07

(020) 秋散歩茶髪の女子にすぐ抜かれ         深瀬 06

(028) 湯に浸る浄土誘う(いざなう)秋夕焼      桑子 05

(038) 三猿や秋の時雨に外国語            中津川06

(050) 落ち鮎や炭火に光る苔の香よ          吉良 04

(055) 香水はオンブレローズ氷雨の夜         小野寺08

(081) 寂光に阿修羅のごとし曼珠沙華         小野寺07

(091) じりじりと夏日延び来て秋縮む         橋本 05

 

2 点句

(004) 菊香るゲートボールの日和かな         豊   01

(009) 秋気澄む翅おさめたり黒揚羽          小野寺17

(015) 埴輪展千歳の秋をたどりけり          吉良 02

(022) 画架の前秋の薄絹そっと脱ぎ          小野寺20

(026) 秋句会以上五駄句を投げにけり         治部 06

(032) 刷毛うろこ技を繰り出す秋の雲         深瀬 15

(041) 世田谷の古民家縁の月見かな          深瀬 10

(070) 名月ややっと顔出すビルの上          桑子 02

(075) 赤提灯止り木越しに割烹着           志方 07

(077) ビルの燈もなにか孤独な秋の暮れ        深瀬 14

(089) 君の名を見つけし秋の訃報欄          桑子 03

 

  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前

とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。

  次回については、来年1 月~ 2月ころにご連絡したいと思っていますので、

よろしくお願いいたします。やり方、等について、ご意見がありましたら、ご

連絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。

 

 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。

 

(1) 選句参加者

 今回の選句には、下記の14名が参加しました。

  桜子さん、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方さん、治部さん、

中津川さん、橋本さん、服部さん、平島さん、宮澤さん、柳町さん、豊さん、

深瀬。

 

(2) 今回の句会の結果を踏まえた自句自解、感想、等の募集について

  今回の句会の選句結果を踏まえて、各自、表明しておきたいこともあるので

はないかと思いますので、自句自解、感想、等、なんでも結構ですので、募り

たいと思います。一応、期限としては  128 日とし、事務方にメールでいた

だき、それを七句会の下記のweb に掲載することにしたいと思います。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

  2024.11.18

 

      代表   橋口侯之介

      顧問  豊  宣光

      事務方 深瀬久敬

 

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(001) 星流る音ひとつなき星月夜           小野寺05

      1 豊   「音ひとつなき」の表現が巧みです。

(002) 秋夜更けジャズに聞き入り手にワイン      深瀬 04

(003) ユーチューブひとりカラオケ秋の夜       橋本 06

(004) 菊香るゲートボールの日和かな         豊   01

      1 桑子    小生はグランドゴルフですが、丁度いい季節です

           ね。

      2 桜子    秋の心地よい一日に楽しく過ごされた様子が伺え

           ます。

(005) 高原の木造りの小屋山笑う           治部 03

(006) ゴメ騒ぎ秋の漁場に旗乱れ           小野寺12

(007) 秋出水水面に茜の雲の峰            橋本 01

(008) 新そばを塩で味わう旅の福           中津川07

      1 豊   塩で味わうそばはきっとおいしいのでしょうね。

      2 治部  うまそうですね。旅に出たくなりました。

      3 桜子    〝福〟で終わるので幸福の余韻が残ります。

(009) 秋気澄む翅おさめたり黒揚羽          小野寺17

      1 吉良    夏を終え、自然の摂理として死を迎える蝶の様子

           が「翅をおさめたり」でうまく表現されていると感

           じました。

      2 平島     <おさめたり> で引き締まりました。

(010) (おのこ) にも座ってせよと秋の声      桑子 04

   1 小野寺  なかなか面白い。秋の声は強烈な山の神でしょう

              ね。

(011) 朝散歩ぽかぽかの陽の秋めぐみ         深瀬 02

(012) 見晴るかす峰の向こうの山なみが        志方 03

      1 桜子    雄大な山並みが目に浮かびます。すがすがしい一

           句ですね。

(013) 黒塀に三味の音あり金木犀           小野寺16

      1 柳町

      2 服部

      3 治部  粋ですね。三味に黒塀、なんだか月夜が合いそう

           です。八王子にも黒塀通りがあります。今でも芸妓

           さんたちが文化を繋いでいます。若い方もいて時々

           お稽古を見ることができますよ。

      4 中津川  今でもこのような粋な料亭が残っているのですね。

      5 志方    音色。色彩、香りが見事に表現されている。

      6 橋本    一度はこんな所に迷い込んでみたいものです。

      7 深瀬    黒塀、三味線の音、金木犀と並ぶとなにか江戸時

           代の粋な風情が感じられます。

(014) 能登の地の神にささげる癒し酒         新井 08

      1 吉良    能登の早い復興を祈るばかりです。

(015) 埴輪展千歳の秋をたどりけり          吉良 02

      1 豊   千年の歴史の流れが伝わってきます。

      2 宮澤    千年を超える年月を経過して不変の埴輪の問いか

           けをきいてみたいものです。

(016) 今年酒独り味わう至福かな           豊  05

      1 平島    年老いた呑ん兵衛のみが至る境地。

(017) 霜の朝微塵となりて朋は発ち          小野寺15

(018) 木犀の朝の薫りに意識覚め           深瀬 09

(019) モンブラン頬張る娘や色気減り         中津川05

      1 深瀬    父親の娘をみる眼の客観性にすごみを感じました。

(020) 秋散歩茶髪の女子にすぐ抜かれ         深瀬 06

      1 中津川  チョット油断すると抜かれることが多くなりまし

           た。

      2 桑子    同感です。簡単に抜かされついて行こうとすると

           すぐ息切れが。年ですね。

   3 小野寺  今時の茶女子はもたもた歩きの爺さん達に目もく

              れません。

(021) 甍越え百舌の声聞く懐かしく          橋本 03

      1 志方    甍越え百舌の声聞く懐かしく。

(022) 画架の前秋の薄絹そっと脱ぎ          小野寺20

      1 服部

      2 中津川  デッサンのモデルさんの様子でしょうか?

(023) 下剋上秋月見ながら夢と散る          新井 02

(024) 秋墓参父の愛した酒注ぎ            小野寺11

(025) 温め酒今宵はこの盃で             服部 04

      1 橋本    酒の銘柄、その時の気分等で盃を選ぶ、いいです

           ね。

(026) 秋句会以上五駄句を投げにけり         治部 06

      1 吉良    年4回の句作ですが、毎回こんな気持ちになりま

           す。

      2 橋本    駄句と思っても兎に角出さなければ始まりません、

           えいやの心境ですね。

(027) 秋の陽を浴びて散歩す老いひとり        深瀬 01

      1 志方    老いの孤独を楽しんでいるのでしょう。

(028) 湯に浸る浄土誘う(いざなう)秋夕焼      桑子 05

      1 治部  かなり高い場所にある露天風呂なのでしょうか。

           夕焼けに染まる山々と下界を見下ろすと極楽浄土に

           思えます。「いざなう」がいいですね。選者もいざ

           なわれたい。

      2 橋本    西方浄土へ行っているような極楽気分。

      3 深瀬    温泉につかりながら西方の夕焼けに浄土を思う気

           持ちとは?

(029) 灯籠の点りて祖母を偲びけり          小野寺01

      1 平島    夜店で買って貰った親に内緒の思い出。

(030) 名月や銀杏並木に浮き沈み           吉良 05

(031) 涼風に金木犀の散華かな            志方 05

(032) 刷毛うろこ技を繰り出す秋の雲         深瀬 15

      1 中津川  澄んだ秋空の様子が目に浮かびます。

      2 橋本    澄み切った秋の空に現れる雲達、「技を繰り出す」

            が良いです。

(033) 遠山は火事のごとくに秋夕焼          豊  02

(034) 百舌猛る秋の日差しはやはらかに        小野寺23

(035) 懐かしき秋晴れの日の運動会          新井 05

      1 志方    幼き頃のおにぎりがおもいだされる。

(036) 焼きたてと謳うチラシに稲光          治部 02

(037) 近すぎるお墓参りの遠きかな          深瀬 13

(038) 三猿や秋の時雨に外国語            中津川06

      1 服部

      2 桑子    どこの観光地でも外国人だらけです。

      3 平島    この言語はやはりヨーロッパ系かな。

(039) あわてるな揺れの収まる二十秒         新井 09

(040) ゴルフ辞めグリーンの旗や秋茜         中津川01

      1 治部  選者もまさにゴルフを辞めようかなと思っていま

           す。車の運転、立ちしゃがみ、全て億劫になりまし

          たよ御同輩。秋茜の中にしょんぼり垂れ下がるグリ

           ーンの旗。なんだか黄昏ちゃったなあ。

(041) 世田谷の古民家縁の月見かな          深瀬 10

      1 平島    その昔腕利きの大工が建てた豪壮なおうちの縁先

           の月見は心も洗われるなあ!

      2 小野寺  名月を愛でるのに何も遠くにいく必要はありませ

              ん。世田谷にある古民家の縁側でゆっくりと月を眺

              められます。

(042) 初鍋に白き柔肌きぬ豆腐            志方 04

      1 吉良    鍋の季節に豆腐は欠かせませんね。木綿豆腐も捨

           てがたいです。

      2 豊   食と性の人間の欲望が象徴されていますね。

      3 治部  鍋の季節になりましたね。思うだけかもしれませ

           んが、豆腐見て柔肌想うのは控えましょう。でも俳

           句だもんね。ワカル。

      4 宮澤    誘惑に負け、口に入れ、やけどするのも楽しみで

           す。

(043) 流灯は月の光を登りゆき            小野寺02

(044) 秋出水能登半島に声も出ず           服部 02

      1 橋本    正月の地震に続きまさに声が出ない災害です、何

           とか立ち直って欲しい。

(045) 秋散歩巨木は切られ駐車場           深瀬 03

      1 宮澤    近所のイチョウの大木が倒木の可能性ありと切ら

             れました。秋に落ち葉を踏みながら歩く街の風情は

           消えました。便利になることは寂しいことです。

(046) 星月夜木犀の香は華やぎて           小野寺10

(047) 凪ぐ海に帆をたためけり秋夕焼け        治部 05

(048) 新酒の香口にする前夢心地           中津川04

(049) 真夏日にハロウィーンの衣装まとう女子     新井 01

(050) 落ち鮎や炭火に光る苔の香よ          吉良 04

      1 深瀬    よく肥えた鮎の焼きたてのおいしさが伝わってき

           ます。

      2 平島    ちょっと欲張りすぎの感ありですが言いたい事は

           よくわかりました。

      3 小野寺  落ち鮎を炭火で焼きながら食う塩焼きの味は苔の

              香りがして何と贅沢な味わいでしょう。

(051) 火祭や闇轟かせ鞍馬の夜            小野寺06

      1 服部

(052) 秋の空遠い昔にいざなわれ           深瀬 16

(053) 神無月にしてやうやく秋の声          橋本 04

      1 柳町

(054) 路地裏に青きほおずき竜胆と          志方 06

(055) 香水はオンブレローズ氷雨の夜         小野寺08

      1 吉良    香水オンブルローズ(バラ色の影)と氷雨の夜の

           色の取り合わせが面白いと思います。

      2 桑子    どうしても「氷雨」の歌詞を思い浮かべます。そ

           れと香水が結びつかない?のですが、何かいいです。

      3 桜子    ダンディーな感じが表れる素敵な一句です。

(056) 不安なり石破心に秋の空            桑子 01

(057) お正月宴で明けるキリコ節           新井 04

(058) 秋澄みてモディリアニの眼愁ひ帯び       小野寺03

(059) 歩く毎稲子の羽音畔を越え           中津川02

      1 柳町

(060) 裸婦描く芸術の秋盛んなり           豊  04

      1 小野寺  裸婦を描くのは何も芸術の秋だからではないので

              すが、夕陽の秋の風景画を描くより、裸婦を描いた

              方が日曜画家には理由が着くのでしょうね。

(061) 身の回りとんぼこおろぎ気配消え        深瀬 12

      1 治部  なんだか寂しくなったなあ。蜩も聞かなくなりま

           した。地球の変化は虫も感じています。「道の駅滝

           山」裏の水路で絶滅危惧種のオハグロトンボを見ま

           した。

(062) 糖尿の数値恨めし曼珠沙華           服部 03

(063) 秋の蚊を跳ねて食ひけり錦鯉          小野寺22

(064) 災害に立ち向かう日々負け越せど        新井 07

(065) 徒競走孫の遅さにわれ重ね           深瀬 05

(065) 1 宮澤    幼き頃の苦い劣等感を思い出し、メンデルを逆恨

            みします。

(066) 受章者の袴姿や文化の日            豊  07

      1 桜子    11月は色々は表彰式が行われます。授賞式の引き

           締まった雰囲気、受賞者の控えめな喜びがよく表れ

           ておられます。

(067) 柿落ち葉妻は集めて何にする          服部 01

      1 宮澤    昔は柿の落ち葉で焚火をして芋を焼いた。今も相

           変わらず柿の葉は落ちるが燃えるゴミ。俺もそうか

           な?

(068) 保育所に子づれ夫婦の秋の朝          深瀬 07

      1 桑子    ほのぼのとした光景が目に浮かびます。

(069) 押し寄せる白き波頭に浜千鳥          志方 02

(070) 名月ややっと顔出すビルの上          桑子 02

      1 志方    都会の空が狭くなったこと実感させられます。

      2 橋本    高層ビルの林立する大都会の月見の一光景。

(071) 懐かしき高原列車や秋桜や           治部 04

      1 柳町

(072) 秋澄みて白き流木海洗い            小野寺19

(073) べたら市インバウンドの舞い弾む        吉良 01

(074) 紅引けば永観堂に紅葉燃ゆ           小野寺04

      1 柳町

      2 服部

      3 中津川  今までで永観堂の紅葉が一番印象に残っています。

           本当に見事です。

      4 志方    秋の永観堂の情景が浮かびます。

(075) 赤提灯止り木越しに割烹着           志方 07

      1 中津川  最近はこの様な居酒屋が減りました。こんなお店

           で飲んでみたい。

      2 小野寺  赤提灯で一杯やると止まり木越しに割烹着の店の

              ママの色香が気になりますよね。

(076) 避難所へその勇気こそ身を守る         新井 10

(077) ビルの燈もなにか孤独な秋の暮れ        深瀬 14

      1 吉良    同じ景色なのに秋はなにか物寂しく感じますね。

           景気や、社会状況の影響もあるのでしょうか。

      2 豊   秋のさびしげな情景が伝わってきます。

(078) 肩抱けば朝霧の香が胸に沁み          小野寺13

(079) ダリア群れ東照宮を染めあげし         吉良 03

      1 桜子    ダリアの満開の季節に日光へ旅行されたのでしょ

           うか。美しい風景です。

(080) 快ショット招く遙かな太平洋          橋本 07

(081) 寂光に阿修羅のごとし曼珠沙華         小野寺07

      1 柳町

      2 深瀬    指摘されてみるとなるほどと同感しました。

      3 平島    仏教用語の羅列ながら見事に捉えられたキツネ灯。

(082) 老いゆえか四季感薄る秋の街          深瀬 11

(083) 杉街道いざ日光へ秋海棠            中津川03

(084) 秋茄子を一人で食いし夕餉かな         吉良 06

(085) 枝豆や酒に追われて口の中           治部 01

      1 桑子    酒・ビールに枝豆はつきもの。「追われて」とい

           う表現が言い得てステキです。

(086) 祖父の声心にひびく星の夜           小野寺09

(087) 食い倒れ博多ラーメン夏の夜の         新井 06

(088) 古都の秋仏訪ねてひとり旅           豊  03

      1 治部  これは奈良ですね。一人旅したくなる古都です。

           素直に伝わりました。選者も一人歩きたいものです。

      2 志方    だけどこの人の群れ。。。。。

      3 深瀬    昔読んだ小説の世界のような雰囲気を想起しまし

           た。今ではそれどころではないのだと思います。

      4 小野寺  若い頃ならいざしらずこの歳になると古都は仏を

              訪ねてひとり静かにあるくのがいいんですよね。永

       観堂の見事な燃える紅葉をふと過ぎてきた映画のワ

       ンシーンの様に映像は脳裏をかすめますが、、、

(089) 君の名を見つけし秋の訃報欄          桑子 03

      1 服部

      2 宮澤    高校の同窓会誌に記載の、昔のままの憧れの彼女

           の訃報に感じる人生の秋。

(090) 秋の風睫毛に残る涙あと            小野寺18

(091) じりじりと夏日延び来て秋縮む         橋本 05

      1 中津川  本当に温暖化が顕著です。

      2 桑子    「秋縮む」という表現がステキです。

      3 桜子    全く同感です。通勤時に感じますし、10月に入っ

           ても向日葵の花が咲いていますので。

(092) 悔恨を超えて果てなき鰯雲           小野寺21

      1 深瀬    空一杯に広がる鰯雲を眼にするとき、その人なり

           の万感が湧いてくるのでしょう。

(093) 寝る前の読書楽しむ夜長かな          豊  06

(094) 有難し今年5尾目の秋刀魚焼く         橋本 02

      1 吉良    年々不漁となる秋刀魚。この秋は5匹も食べて、

           長生きできた喜びを感じられます。

(095) 下剋上浜の夜空に一番星            新井 03

(096) 山寺の精進料理秋深む             深瀬 17

      1 豊   結句の「秋深む」が効いています。

(097) かなかなと母の手紙は語りかけ         小野寺14

(098) 朱華 (はねず) 雲濃き紅の彼岸花        志方 01

      1 柳町

(099) 地と空を区切る地平の秋景色          深瀬 08

 

 

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 ご参考  僣越ですが、選句の際に添付されたコメントを掲載しておきます。

 

○新井桜子さん

 秋晴れの一日ですが、今夜から寒くなるそうですね。

 寒暖差に気をつけましょう。

 ところで、以下の通りに選句させていただきました。

  いいな、と思う句をメモしていったら17句もあり、そこからまた選ばせて

いただくのが大変でした。

  親御さんやお孫様を思うお気持ちや、旅の風景が多かったように思います。

  全体的に温かさが感じられ、お人柄が表れるのかと思いました。

  この後夕方は「日曜チョイス」を見ます。

  阿川佐和子が中心の番組ですが、俳句を詠んでいます。やはり、阿川佐和子

の文才は光っています。

 

○橋本さん

 いつものことですが、恥ずかしながら難解な句や想像出来ない句

は選べません、あしからず。

  注。同感するところが強いので次回から、事務方が気になることばを調べて

選句表の最後に掲載することを検討したいと思います。

 

○服部さん

 今月も8 回のゴルフラウンド、毎回スコアは悪くばかりで焦ってます。

 

○平島さん

 昨日セヴィリアまでオペラ トーランドットを鑑賞に行って来ました。舞台

装置が壮観ででした。お姫様が横綱見たいなのには少々興醒めでした。ポルト

ガルにて

 

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