2015年5月6日水曜日

七句会 第十二回の結果をご報告します。

 七句会のみなさま
 第十二回の七句会に参加いただきたいへんありがとうございました。
今回の選句結果をご報告いたします。
  今回の4 点句から3 点句は、下記のようでした。
 4 点句
(040)   嘘ですと 言った言葉に 紅がさす         秋岡03
(041)   亡き母に嘘つき記憶老ひてなほ           深瀬03
(067)   南禅寺はやき疎水に春の風             小幡04
(092)   読み掛けをまた読み返す春麗(うらら)       土川03
 3 点句
(004)   春霞 花散る 野辺に 友の逝き          小野寺08
(005)   霞野に春告げ蛙田植え待つ             秋元32
(007)   朝かすみ父母のふるさとひっそりと         深瀬01
(008)   花霞 分け入る子らの 声包む           吉良02
(050)   気落ちして折れる心に春つなぐ           秋元08
(062)   折れてなお 春風受けて 夢に立つ         杜瑯05
(069)   春半ば 宿りし生命(いのち) 風はらみ。     小野寺07
(073)   山椒の 若芽の先に 春薫り            小野寺01
(088)   畔道(あぜみち)の 轍(わだち)の跡に 春蓮華  小野寺02
(109)   花びらの空飛び地這う万華鏡            深瀬13
  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人
の名前とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付
します。
  次回については、7 月上旬ころにご連絡したいと思っていますので、
よろしくお願いいたします。やり方について、ご意見がありましたら、
ご連絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。
 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。
(1) 今回から本格的に投句/ 選句に参加された駒東卒以外の方のご紹介 (再掲)
・秋岡さん  阪大、川崎重工 (長谷川さんと仕事仲間) 、霞光会、現在神戸に
ご在住。
・秋元さん  白金小学校 (古川さんと同級) 、早大機械、日本航空、霞光会。
・野口さん  早大政経、川崎重工 (長谷川さんと仕事仲間) 。NPO 環境ベテラ
ンズファーム( http://www.evfjp.org/ ) にも参加。
(2) 兼題の募集について
  前回同様、次回の句会の兼題を募集します。6 月26日 (金) までに、事務方
まで送っていただければ幸いです。
(3) 投句や選句の数の公平性について
  一人で何句まで投句できるかという規定を設けてはいますが、運用はかなり
柔軟です。句会本来の選句という立場からはやや問題があるようにも思います
が、俳句の発表の場でもあるといった位置づけもあると思い、今回も厳密には
適用しませんでした。
  この辺について、ご意見等ありましたら、よろしくお願いいたします。
  2015.05.07
      代表   橋口侯之介 (休会中)
      事務方 深瀬久敬


   1.兼題  霞
   
(001)   春霞重ねて見たいこの景色             橋本01
(002)   雪一夜露天に眺む春霞               秋元02
(003)   山裾に 霞たなびき 墨絵かな           鳥海02
       西行のように花のころに 逝きたいといいながら、
      現実に野辺送りとなった友を悼み
(004)   春霞 花散る 野辺に 友の逝き          小野寺08
1 森
2 吉良
3 深瀬  だらだらと長生きすることには抵抗がありますが、
 比較的若くして、老いの境涯を味わうことなく逝ってし
 まうことにもなにかさみしさを禁じ得ません。友のそう
 した無念のようなものを強く感じました。
(005)   霞野に春告げ蛙田植え待つ             秋元32
1 野口
2 秋岡  ほのぼのとした昔の風景と音が思い浮かべられま
 す。
3 小野寺  歯切れのいい リズミカルな語感が遠い記憶の
  蛙の声と重なり春待ちの心に響きます。
(006)   後期高齢に雲霞の如し弱気かな           澤藤02
(007)   朝かすみ父母のふるさとひっそりと         深瀬01
1 志方  しみじみとした情感がつたわってきます。
2 治部  春の彼岸に里帰りをしたのでしょう。懐かしい気
 持ちになります。
3 小幡
(008)   花霞 分け入る子らの 声包む           吉良02
1 土川  声だけが聞こえるほどの濃い霞でしょうか。
2 治部  一面の菜の花畑が目にうかびます。
3 中島
(009)   朝霧に車窓に霞む屋根瓦              秋元31
1 橋本
(010)   音無しや 佐久平には 春霞            古川14
1 中島
(011)   鳥騒ぎ霞流れる霞台                中島01
1 鳥海
(012)   山河あり 霞まといて 水墨画           鳥海03
1 中津川
2 小野寺 春霞の山河そのものが水墨の絵の世界です。
(013)   桜咲く成田の里の春霞               秋元01
1 治部  桜咲くは受験合格の合言葉でした。この場合はス
 タートホールのナイスショットですかね。
(014)   瀬戸内の 霞の向こう 光る海           秋岡01
1 土川  手前が霞で、遠くが晴れている高台からの眺めで
 しょうか。
2 柳町
(015)   わが眼鏡度数も合わず春霞かな           澤藤01
1 野澤
(016)   雨止みて霞となりて花飾る             中島02
1 澤藤
(017)   古都霞み 鴨川ひと筋 流れけり          吉良03
1 土川  京都の情景がイメージできますね。
(018)   ゆらゆらと霞みの向こうの高きビル         小幡01
(019)   尻上がり晴れて霞をやり過ごす           秋元03
(020)   霞立つ里山めぐる夕の鐘              深瀬02
1 秋元
2 吉良
(021)   霞から透けし下界の小ささよ            土川01
(022)   通帳を 眺める瞼に 春霞             野澤02
1 鳥海
2 橋本  春が霞むのでしょうか、春霞がかかったように見
 えたのか
(023)   霞みゆく 山部の夕日や 我ひとり         吉良01
1 志方  しみじみとした情感がつたわってきます。
2 柳町
(024)   霞光会(カコウカイ) 楽しい時よ 何時までも   鳥海01
       仲間内しかわかりませんが、、、
(025)   楽しみがゴルフで廻る霞光会            橋本03
1 鳥海
(026)   梅の香を 漂いかくす 春霞            柳町02
1 秋元
(027)   嘘隠す 霞立ち込め 過ぎた春           鳥海11
1 柳町
        最近は自然現象の黄砂以外にPM2.5 も一緒に運ば
      れて来るらしい
(028)   黄砂外粒子も混じる霞む空             橋本02
(029)   大利根のたゆとう流れ春霞             秋元33
1 吉良
2 中津川
(030)   春霞 君の回復 待ちわびる            古川13
1 鳥海
       色あせたアベノミックスに一言
(031)   バズーカも霞のかなたに消え失せた         志方07
(032)   霞立つ春はうららの雪の中             秋元17
1 柳町
(033)   瀬戸内の 霞に浮かぶ 新子ぶね          秋岡02
   2.兼題  嘘
(034)   思案する相手も痛まぬ上手い嘘           橋本06
1 野澤
(035)   おじいさん鏡の中のうそだろう           小幡02
(036)   初詣 鷽替え願い 嘘を付き            鳥海04
(037)   妻に嘘見抜かれたかと春の宵            深瀬04
(038)   嘘あらば髭撫づる癖葱坊主             土川02
(039)   実像虚像いずれが嘘の人生か            澤藤04
(040)   嘘ですと 言った言葉に 紅がさす         秋岡03
1 鳥海
2 柳町
3 深瀬  「紅がさす」のは、言った人なのか、言われた人
 なのか、安堵のためか、怒りのためか、などいろいろな
 解釈があると思いました。そうした複雑な心情が「紅が
 さす」にやわらかく包み込まれているように思いました。
4 小幡
(041)   亡き母に嘘つき記憶老ひてなほ           深瀬03
1 吉良
2 中津川
3 治部  振り返れば母にはずいぶんと嘘をついてきたなあ。
 でもばれていたろうな。
4 橋本
(042)   春の雪季節はずれの怖い嘘             中島03
(043)   うそ泣きす孫の顔みて消防車            小幡03
(044)   相続は 嘘つく者の 一人勝ち           野澤03
        私はバーディーはおろか、パーもほとんどないんで
      すが。以下2句。
(045)   嘘つきさ バーディーなのに パーといい      古川07
1 中島
(046)   大嘘さ イーグルなのに パーといい        古川08
(047)   嘘が嘘 何が真実 霞かな             鳥海05
   3.兼題  春
(048)   春雨に 矢切の渡し のどかなり          鳥海06
(049)   春の宵 乱れし髪に 風光り            小野寺04
(050)   気落ちして折れる心に春つなぐ           秋元08
1 森
2 秋岡  何か元気をなくす出来事があっても春になればま
 た元気を出そうというところがいいです。
3 橋本
(051)   春が来て 四十年目の 花粉症           野澤01
       先日気の合った仲間との野辺歩きに。以下2 句。
(052)   春雨にさえずる雲雀畑中を             志方05
(053)   逝く春に矢切りの渡しで水紀行           志方06
(054)   重き過去わき上がりきて春愁ふ           深瀬09
1 小野寺 春の愁いを引きずる切ない情感が浮かびあがっ
  てくる深い句ですね。人生はいつも悔いとの綱引きです。
(055)   丹田に入れたる力春を呼ぶ             秋元05
1 鳥海
(056)   春うらら、まつ毛に宿る 金鳳花(きんぽうげ)   小野寺05
(057)   川堤桜揃いて春満開                橋本05
1 野澤
(058)   赤城背に 菜の花畑 春到来            古川10
1 柳町
(059)   春雨に 薔薇の若芽 は眠りおり。         小野寺11
(060)   ゆきやなぎ 白くふくれて 春を知る        柳町03
1 小幡
(061)   お掘り越し高層ビルや春陽受け           深瀬06
1 中津川
(062)   折れてなお 春風受けて 夢に立つ         杜瑯05
1 志方  奮い立つ気持ちが素直につたわります
2 深瀬  ややひるんだ気持ちを、春風を受けながら毅然と
 して前を向いて克服していく姿勢が力強く詠まれている
 と感じました。
3 小野寺 春風駘蕩 一敗地にまみれても 立ち上がる強
  い思いを感じます。
        かってこの時期、上智大学の土手のレンギョウをよ
      く丸の内線の車窓から眺めていたことを思い出し
(063)   レンギョウに去りゆく春の八重桜          志方04
1 秋元
2 小野寺 春が来ると、ソフィアの土手はレンギョウの黄
 色と桜の花びらでした。恬淡として媚びないしなやかな
 心の動きを感じます。
(064)   花咲きて 鶯鳴きて 春きたり           鳥海13
(065)   野いばらの 淡い緑を 春が逝き。         小野寺03
(066)   春の宵汗ばむからだ湯に沈め            深瀬11
1 中島
       久しぶりに京都を散策して。以下2 句。
(067)   南禅寺はやき疎水に春の風             小幡04
1 秋元
2 土川  哲学の道に春が来ていますね。
3 深瀬  「南禅寺」と「はやき疎水」に、京都の春の風情
 が、ありありと描写されていて、日本の伝統的な美意識
 を強く感じました。
4 小野寺 南禅寺の清らかな疎水の瀬に春を感じる心の余
  裕がいいですね。
(068)   春霞み湯葉の味覚と鐘の音             小幡05
1 秋元
2 治部  湯葉大好きです。鐘の音が聞こえるところでいた
 だけば尚更に美味しいでしょう。
(069)   春半ば 宿りし生命(いのち) 風はらみ。     小野寺07
1 土川  初めての子どもでしょうか、喜びとともに不安も
 感じられます。
2 吉良
3 中津川
(070)   季節春夏の初めの別称哉              中島04
(071)   春愁や深夜テレビに独り言             深瀬08
(072)   春一番 吹いてさそう 眠気さま          柳町01
1 野澤
(073)   山椒の 若芽の先に 春薫り            小野寺01
1 秋元
2 志方  山椒の味わいが想像されます。
3 治部  山椒の香りは春ですね。我が家の庭にもいつの間
 にか山椒の落ち生えが。
(074)   若葉寒 春のいたずら 雪桜            古川12
(075)   飯館村 春一番の 美しさ             中島05
       あっという間に花満開で、もう葉桜の季節で、今年
      の花見は当て外れた人が多いようです。以下3 句。
(076)   花散らし芽吹いた若葉に老い桜           志方01
1 森
(077)   春宵に水面に映る残照や              志方02
(078)   春惜しむ煙雨の中の芽ヤナギが           志方03
(079)   風香る 春の夕べに 生命(いのち)萌え。     小野寺06
1 森
(080)   春愁やガラス窓落つ雨の粒             深瀬10
1 野口
(081)   目を閉じて 春や故郷 赤城山           古川11
(082)   春風や樫の葉揺れて光舞う             橋本04
1 吉良
1 中島
(083)   朝霧に蛙鳴く田に春を告げ             秋元30
1 志方  田舎の懐かしい風景が思い出されます
(084)   春雷を いまわの際に 空(そら)で 聴き。    小野寺09
(085)   春一番最後に吹かせ大風を             澤藤03
(086)   飲み会のはめ外したし春の宵            深瀬07
(087)   風誘う梢の芽吹き春近し              秋元13
(088)   畔道(あぜみち)の 轍(わだち)の跡に 春蓮華  小野寺02
1 秋元
2 深瀬  畦道の轍の跡に蓮華の花が咲いているという普通
 ではあまり気づかない情景だと思います。芭蕉の「よく
 みればなずな花咲く垣根かな」も連想されましたが、人
 間の生活のなかでの自然の営みであり、ユニークだと思
 いました。
3 中津川
(089)   木洩れ日に春待ち望む木瓜蕾            秋元14
(090)   河川敷友と笑いつ春ゴルフ             深瀬05
1 秋岡  楽しい句です
(091)   春風に腰折れゴルフ今一つ             秋元18
(092)   読み掛けをまた読み返す春麗(うらら)       土川03
1 野口
2 澤藤
3 治部  あるある。なかなか先へ進めない今日この頃です。
4 野澤
(093)   鶯や 初鳴きの春 飛球行く            古川09
1 橋本  鶯の初鳴きを聞きながらのティーショット、行方
 はともかく、、、
(094)   花冷えの白い 椿に 春が暮れ。          小野寺10
(095)   氷雨降る春の椿事は葉桜に             秋元16
1 森
   
   4.雑詠 (有季語)
   
(096)   菜の花の店先ならぶ旬の風             秋元12
1 土川  旬の風の表現がとてもいいですね。
(097)   さえずりの空に響きてしみ入れり          深瀬16
(098)   荒(すさ)ぶ南風(はえ) わが胸ゆする 夢運び  杜瑯01
(099)   白鷺の桜に映える白壁の              秋元04
1 中津川
(100)   ゆずられて 陽だまり寂し シルバー席       杜瑯04
1 秋岡  席を譲ってもらい温かい心に触れた反面年寄り扱
 いされるのも寂しいものです
2 野澤
(101)   寒戻り 凍える手には 椿かな           鳥海09
(102)   葉桜の雨にうたるる夢の跡             深瀬12
1 土川  葉桜に雨は悲しいですね。
2 志方  往く春の余韻が伝わります
(103)   寒戻り 雪と桜の 二重奏             鳥海10
(104)   便りなき子らを思ひて夕桜             土川04
1 小幡
(105)   川原に露天楽しむ雪の中              秋元10
(106)   締められる 前に返そう ホワイトディ       鳥海08
(107)   のどかさに地球宇宙の過去思ふ           深瀬25
(108)   うりずん(若夏)と 歌いし友に 花開く      杜瑯06
(109)   花びらの空飛び地這う万華鏡            深瀬13
1 秋岡  花弁の飛ぶ姿を万華鏡につなげて色鮮やかさが想
 像できます
2 吉良
3 橋本
(110)   さえずりに孫の笑顔を重ねけり           深瀬15
(111)   胸元に薔薇の香りが麗しき             秋元09
1 野口
2 中島
(112)   無限といふ時空の中の蚊の交尾           土川06
1 深瀬  驚愕の一句でした。無限の時空と蚊の交尾の取り
 合わせには、科学や文学を超越した宇宙と生命を一括り
 に包摂する深遠さを感じました。
(113)   白梅の うつり香残し 別れ酒           杜瑯03
(114)   新緑に あとを託して 散る桜           治部01
1 澤藤
2 秋岡  桜の落花とあわせ老境の境地を言い表しているか
 のようで寂しいですが現実です。
(115)   さえずりや生のよろこび斜め聞く          深瀬14
(116)   しぐれ陽に寒さこらえる寒椿            秋元15
1 小幡
(117)   友と行く 野菊の路に ヒバリ鳴く         鳥海07
(118)   釣り堀に魚跳ねる音空のどか            深瀬17
(119)   草津の湯湯畑けむる雪一夜             秋元11
(120)   西表(いりおもて) 回想破る 熱き風       杜瑯02
(121)   那覇の夜舜の間に咲く酔い桜            秋元07
(122)   紅梅の一輪だけが我を向く             土川05
1 中島
(123)   うりずん (若夏)に散る桜花さわやかに       秋元06
   5.雑詠 (無季語、川柳)
(124)   ゴルフとはへたとは云えず我が道を         秋元20
(125)   再会を 約して握る 老いたる手          秋岡05
1 野澤
(126)   ロボットに託す思いは裏切られ           秋元24
(127)   めがねどこ額にかけて探しおり           深瀬22
1 林
(128)   てんこ盛り季語にうつけるもの知らず        秋元26
       永遠の零というテレビ映画を見て、以下3 句。
(129)   永遠(とわ)の零 とわれる作者の 評価ゼロ    古川01
(130)   制作者 問われる学習 能力ゼロ          古川02
(131)   問われれば アベノミックス 価値はゼロ      古川03
(132)   爆買いで 尖閣残し 他買われ           鳥海12
1 橋本  何事もほどほどにしてほしいものですが、、、
(133)   何故と問う深瀬の底に清き水            秋元29
        この物質界は、物質と反物質の対称性が崩れた結果、
      生まれたと聞いて
(134)   意識にもあるか問いたし反意識           深瀬20
(135)   潮流は開発盾に覇権主義              秋元36
(136)   集いしは 投資セミナー 老いばかり        秋岡04
1 小幡
(137)   けつの穴身体に咲かす徒花か            秋元23
(138)   六十路坂くだりて老境垣間見る           深瀬24
       右翼街宣車の騒音に悩まされ、以下3 句。
(139)   主張せよ 領土返せと モスクワで         古川04
(140)   主張せよ 竹島返せ ソウルにて          古川05
(141)   主張せよ 尖閣は日本 北京にて          古川06
(142)   ゴルフ道スコアアップはアプローチ         秋元22
1 鳥海
(143)   介護終え 次は我が身と 遺書記す         野澤06
1 深瀬  なにかその痛切さに胸騒ぎを覚えました。介護の
 果ての看取りは、喪失感と安堵感の入り交じった複雑な
 ものがあると思います。そういうなかで、次は我が身と
 思う気持ちには、なにかさみしいものを感じてしまいま
 した。
2 小幡
(144)   背泳で触れたる手先八十路かな           秋元28
(145)   残り日々いかに生きるか重き問ひ          深瀬18
1 秋岡  重い句だと思います。ずしんと胸に来ます。
(146)   母偲ぶ 四十九日に 姉妹なし           野澤05
(147)   ゴルフ道道具にかけるわが命            秋元21
(148)   安倍君の嘘付番付日本一              中島07
(149)   父母の遺志 継いで残った ローンかな       野澤04
1 野口
(150)   ふと見れば老いの装い足元に            秋元25
(151)   人間の言葉意識を客観化              深瀬21
(152)   丹田に入らぬ力ミスショット            秋元19
(153)   安倍君は国会内の放射能              中島06
1 志方  除染しなっくちゃ
(154)   円安の恵み偽る日本買               秋元35
(155)   死に向かい安逸願ひ俳句詠む            深瀬23
(156)   尖閣の意趣返しか日本買              秋元34
(157)   どう生きてどう死ぬか問ふ老後日々         深瀬19
(158)   チリワイン飲めば飲むほどはまり込む        秋元27
1 野口


  追記
  選句にあたってのみなさんからの一言です。
  参考になるように思いましたので、無断ですが、掲載させていただきました。
順不同です。
・中島さん
  やはり理解でき共感できる観点からです。
・橋本さん
  力作多く困りましたが、以下の七句を選びました。
・野澤さん
  引っ越し先の関係でメールアドレスを換えました。
  今回の選句は番号のみでコメント無しで申し訳ありません。
・治部さん
  皆さん上手で恐れ入りますね。
  次は、自分も頑張ります。
・中津川さん
  初めて選句してみます。
  すごい数ですね。頭が混乱します。
  読んでみてふっと情景が浮かんだ句を選んでみました。
・柳町さん
  皆さんとても上手なので選ぶのに苦労しました。
・吉良さん
  絵画的で、感傷的な俳句を好むため毎回同じような傾向になっているかもし
れません。宜しくお願いします。
・秋岡さん
  奥の深い、味わいのある句ばかりで、なかなか選句するのも難しいのですが
、共感するというただその一点から以下の7句を選句させて頂きました。
・志方さん
  新メンバーも加入されたようで、一気にれべるが高くなったようで、アマチ
ア野球に大リーガーが入ったみたいです。選句に苦労します。俳句として洗練
されているかはどうかとして、自分の感性に響くかどうかで選んでみました。
・澤藤さん
  今年も季節の移ろぎを静かに穏やかに感動しました。
  春の美しさを詠んだ三句を選びました。
・野口さん
  感想 現在は時々、指を折って、5・7・5に入るか試している最中です。
とても季語などは知らず、川柳から入ろうかなと思っております。兼題をいた
だければ何とかなるかな。
  情報 チリワインでアルパカの商品名が安くておいしいそうです。小生はフ
ランジア、一本やりです。
・鳥海さん
  今回は、秋元さんのお蔭か?数が多い気がします。
  さっさと選句をしてしまいました。
 レベルの高い句は選んでいません。私のレベルに近い共感出来る句を選びま
した。
・林さん
  次回、川柳を3~4出します。
 (とのことであったので、選句に参加しませんか、とお誘いしたところ)
  小生に可能なのは、自虐的な川柳しかありません。
  妻からみか病気からみか老い絡み以外はありません。
  今回はメガネが面白いと思いました。この程度ですがよろしいでしょうか?
・土川さん
  米国ノースキャロライナより。
・秋元さん
  五感に訴える句を選びました。
・小野寺さん
  選句はしてあったのですが、選句に対する自分のコメントが遅れました。先
ほどまでスペインのおやじ達との交渉が長引き、いつも締切ぎりぎりですみま
せん。ご容赦下さい。
  絵画の発表もそうですが他人の目にさらすということはより厳しく 己をみ
つめなおすことにもつながり、おろそかに作品をつくれなりますね。
 追伸  6月7日(日)~13日(土)、有楽町の交通会館一階のパールルー
ムにて会社時代の先輩に母が特別参加して個展を開きます。案内状ができたら
七句会のメンバーにもご紹介くだされれば幸甚です。

  以上