七句会自由連句のみなさま
いつもたいへんお世話になり、ありがとうございます。
コロナ禍やウクライナ戦争の影響など、世間はやや落ち着きませんが、第9
回目の七句会自由連句を下記要領にて行いたいと思います。よろしくお願いし
ます。
志方さん、二句目をよろしくお願いします。
・参加者 新井さん、小野寺さん、吉良さん、志方さん、豊さん、深瀬(6名)
注。新井さんは、「今回は、できましたら7 月半ば以降からお願いしたいで
す。最近、肩こりが重症化し、リハビリに通っています。パソコンを見るのも
日曜一回がやっと…。職場のパソコンが小さくなったのが原因で、モニターを
買おうと思っているところです。」とのことです。8 句目のときは、事前にご
確認し、適宜、交代するなりしたいと思います。
・発句 野佛の頬濡らしけり花時雨 小野寺さん
選句者および作者のコメント
選者コメント
1 秋元
2 吉良 美しい春の日本の原風景を感じます
3 志方 お地蔵さんの姿が、だんだん少なくなって、世の中全
体がのんびり感が失せている。
4 平島 お地蔵さんも世の中の非情に涙流して居られるみたい。
花時雨が効いています。
5 宮澤 野仏はいつも微笑んでいるようです。うれし涙が頬を
伝う姿に時雨よありがとうと合掌。
6 豊 今回の選句でイチオシの句です。「花時雨」という季
語を見つけたのがお見事。野仏に結びつけたイメージも
いいですね。
作者コメント
京都嵯峨野の野佛は春の花時雨に濡れそぼち、まるでこの世の不条理を
一身に抱え込み涙を流しておられるように感じたのです。
・座
初折表六句
01 発句 春 小野寺
02 脇 春 志方
03 第三 春 深瀬
04 四句目 雑 無季 吉良
05 月の座 秋 豊
06 折端 秋 小野寺
初折裏十二句
07 折立 秋 志方
08 二句目 恋 無季 新井
09 三句目 恋 無季 吉良
10 四句目 雑 無季 深瀬
11 五句目 雑 無季 小野寺
12 六句目 雑 無季 豊
13 月の座 夏 新井
14 八句目 夏 志方
15 九句目 雑 無季 豊
16 十句目 雑 無季 吉良
17 花の座 春 深瀬
18 折端 春 小野寺
名残表十二句
19 折立 春 新井
20 二句目 雑 無季 深瀬
21 三句目 雑 無季 小野寺
22 四句目 雑 無季 豊
23 五句目 冬 新井
24 六句目 冬 志方
25 七句目 雑 無季 新井
26 八句目 恋 無季 吉良
27 九句目 恋 無季 志方
28 十句目 雑 無季 小野寺
29 月の座 秋 吉良
30 折端 秋 深瀬
名残裏六句
31 折立 秋 小野寺
32 二句目 雑 無季 豊
33 三句目 雑 無季 志方
34 四句目 雑か春 新井
35 花の座 春 豊
36 挙句 春 吉良
・式目 特に前回と変わりません。同じ語句の使用は避ける、付合において
場面の繰り返しや後戻りはしない、付合の背景の補足コメント (付け筋) を簡
単に付記する、といった程度です。
若干追加しますが、月、花の座については遵守する、固有名詞の使用はバラ
ンスを考慮する、雅的な雰囲気は少し避ける、などです。恋の座は復活しまし
た。また、表六句が序、裏~名残表が破、名残裏が急、あるいは、表六句が起
、裏が承、名残表が転、名残裏が結といっためりはりを意識したいと思います
。
補足
各座を詠む上での備考です。
下記より転記。
http://www.local.co.jp/renku/4.html
初折表六句
01 発句 や、けり、かな、などの切れ字を用いるのが好まし
い、とされる。
02 脇 発句に密着し同季同場同時で補完。
03 第三 前句から転じて、て、に、にて、らん、もなし、の
留字で留める。
04 四句目 軽くサラリとつける。
05 月の座 発句が秋の月の句の時は無季の句をつける。
06 折端 軽くテンポのいい句をつける。
初折裏十二句
07 折立 恋の句はまだ早い。
08 二句目 独自の発想でバンバン行く。
09 三句目 恋句はこのあたりからだすのがよいともいわれる。
10 四句目 恋句は二句続ける。
11 五句目 独自の発想でバンバン行く。
12 六句目 同上。
13 月の座 句の流れで月の句はもっと後でもよい。
14 八句目 月の句の次は季節に準ずる。
15 九句目 独自の発想でバンバン行く。
16 十句目 花の句の前は植物を詠まないようにする。
17 花の座 花の句の定座、花とは桜のこと。但し発句が桜の時
は梅を詠んでもいい。
18 折端 春の季語を入れて独自の発想でバンバン行く。
名残表十二句
19 折立 春の季語を入れて独自の発想でバンバン行く。
20 二句目 独自の発想でバンバン行く。
21 三句目 同上。
22 四句目 同上。
23 五句目 このあたりで季節を詠む。
24 六句目 季節は二句続いたほうが好ましい。
25 七句目 独自の発想でバンバン行く。濃厚な恋句を二句続き
で盛り込むとよい。
26 八句目 同上。
27 九句目 同上。
28 十句目 同上。
29 月の座 以前に詠まれた月の句と同趣同景にならぬようにす
る。
30 折端 以前に詠まれた秋の句と同趣同景にならぬようにす
る。
名残裏六句
31 折立 ここからは考え込まないで軽く穏やかな句をテンポ
よく詠む。
32 二句目 テンポよく穏やかに詠む。
33 三句目 同上。
34 四句目 同上。
35 花の座 以前に詠まれた花の句と同趣同景にならぬようにす
る。
36 挙句 穏やかにおわる。