2023年6月8日木曜日

七句会第43回句会自句自解、感想、等

  七句会のみなさま

 

 第四十三回の選句結果を踏まえて、感想や自句自解、等をおよせいただき、

たいへんありがとうございました。

 およせいただいたものを、作品集とともに、名前順に、ほぼそのまままとめ

てお届けします。

 

 今後のやり方に、ご意見、等ありましたら、よろしくお願いします。

 七句会のweb  http://nanaku-haiku.blogspot.jp/ にも掲載してあります。

  今後とも、よろしくお願いいたします。

  小野寺さんの提出を待ちましたので、配布がやや遅れました。

  深瀬 (事務方)

 

 

1.43  ネット句会  作品集

 

(01)  秋元さん

・宵闇に寝息静まり命削ぐ

・雛芥子に問いかけてみる初夏の風

 

(02)  桜子さん

・チューリップガラス細工のつくりもの

・会見場紺のジャージを着た英雄

・新年度朝から晩までごあいさつ

・竹の子の頭飛び出て笑顔の子

・たけのこのかか煮よそってお疲れ様

・聖五月山手の丘からお散歩道

・官邸の脇道飾る紅さつき

・五月から警戒つづけ旅行支援

・筍の足元の春見いつけた

 

(03)  小野寺さん

・雲走る車窓に夏は過ぎさりぬ

・花火待つ山の端に月登りけり

・旅の宿束ねし髪に合歓の花

・木葉木菟 (このはずく) 木々眠らせて地霊呼ぶ

・仏法僧祖霊まします森で哭き

・かきあげし髪に菖蒲湯香ほりけり

・紫陽花の青滴りて古都は雨

・葉桜や湖 (うみ) 煌めきて風わたる

・万緑の空高く鳴き草雲雀 (くさひばり)  

・花冷えの曇天低く燕翔び

・奥津城を訪う人もなく花吹雪

・断崖の海の蒼きに桜散る

・初蝶がとまりて牡丹沈みけり

・生命 (いのち) 継ぐ孫の習字に春香る

・暁闇に牡丹は花芽伸ばしをり

・汐の香にリアスの海辺花筏

・引き波の跡鮮やかに桜貝

・蕗味噌に緑酒あおりて朋送る

・菜の花の沖の黒潮雲を呼び

・若葉萌ゆ阿修羅の瞳愁ひ帯び

・散る桜憂き世の全て眺め来し

・雨やまず若葉に沈む山の寺

 

(04) 吉良さん

・顔老いてポツリと散りし木蓮花

・黄砂降る街角灯す木蓮花

・屏風絵の木蓮描くビルの窓

・君子ラン満開映える金婚日

・金婚日あと幾年の春の旅

 

(05) 桑子さん

・春炬燵うつらうつらの向かい合い

・春は曙バッグ担いでいざ行かん

・カァカァと目覚まし代わり春の朝

・春疾風池ポチャOB(オービー)4(フォー)パット

 

(06)  志方さん

・水ぬるみ池面に映ず若葉かな

・霞む空思いも遠く瀬戸の島

・緑なす風さえ染める青紅葉

・染まりゆく深山幽谷早緑に

・1杯と薫風よせてまた一杯

・国会は悪魔と猿のリングかな

・桜散る後の菜の花藤の棚

 

(07) 治部さん

・いとうまし花なればなり握り飯

 高尾山の神事に行ってきました。

・火渡りや法衣の朱にも風光る

 

(08)  中津川さん

・すわ火事と見紛う煙スギ花粉

・そびえ立ち枝垂れ花散る古刹屋根

・ゴーグルし黄砂を流すボンネット

・土ふりて洗濯くやし二度洗い

・こげうましタケノコ飯や香も馳走

・湯呑手に届く新茶の香を想う

・車停めかるの子の軍団俺らが道

 

(09)  橋本さん

・水温むメダカ捕えて笑む親子

・寝転べば囀りひととき風運ぶ

・満開の常磐満作(トキワマンサク) 花の雪

・初燕帰ってきたよと旋回す

・行く春を惜しむ間もなし温暖化

・新緑やつつじの絨毯引き立てり

・春遠し普遍的価値二十一世紀

 

(10)  服部さん

・満開のまさに満開の桜かな

・黄砂より怖いミサイル飛んでくる

・サクラサク今はスマホで合否知る

・東北道桜吹雪の真っただ中

・弘前城堀うめ尽くす花筏

 

(11)  豊さん

・春が行くもの憂き想い残しつつ

・綿菓子やふわり膨らむ春の雲

・春風に行方定めぬ綿毛かな

・照り返すビルの光や夏来る

・新緑の谷より清き風生まる

・風はらみお産間近の鯉のぼり

・初夏や女子高生の素足伸ぶ

 

(12)  深瀬

・若き日の果てなき春眠なつかしむ

・春眠に少しあやかる老いの朝

・特養に春眠並び波しずか

・昼と夜木の芽育む地の鼓動

・輝きに神妙混ざる木の芽かな

・筍の歯ごたえ喚起原始人

・筍の群れて顔だすリズム感

・母逝きぬ五月の木々に見送られ

・子供らの透き通る声五月の陽

・梅雨の空重たき雲に烏二羽

・長梅雨にクーラー音のたくましく

・梅雨の夜ワイングラスに翳りなく

・梅雨の路保育園児の整然と

・梅雨空に空車タクシー過ぎにけり

・期日前しずかに投票五月晴れ

・だみ声の選挙演説五月晴れ

・五月晴れひとり聞き入るジャズ喫茶

・新緑の香りのなかを柩ゆく

・新緑の香りに老いの明日思う

・新緑の歩道にひびく杖の音

・街花壇つつじの花の咲き誇り

 

 

2.43  ネット句会  感想と自句自解

 

  小野寺さんの自句自解

 

 43回目の駒東七句会では沢山の方々の支持を得て何らかの理由で人様の心に

共感を引き起こしたと思うと望外の喜びです。

 絵画も俳句も共通した感覚が要請され対象の自然例えば桜の木や花、昆虫、

鳥などの生き者の目になりきる感覚が大切ではないか、と思いあたる事が多々

あります。

 

(090) 6 点句 引き波の跡鮮やかに桜貝

      1 秋元

      2 治部    光景がきれいですね。春の穏やかな砂浜の様子

              が見えます。なかなか遭遇しない光景。美しいで

              す。

      3 橋本  きれいな句です。

      4 平島    遠望には青い海原眼を落とせば沖へと引き返す

          白い波更に近間を見れば美しい桜色の貝。青白ピ

          ンク色の配置が美しいなあ。

      5       寄せてきた波が運んできた桜貝が、波が引いた

          浜辺に残された。ロマンチックな夢があります。

      6 深瀬    潮の引いた砂浜に桜貝が光っている光景が目に

          浮かびます。

  平島さんの解説通りです。遠望には青い海原眼を落とせば沖へと引き返す白

い波、近間の足元には、波にあらわれた美しい桜貝、青白薄紅との色の配置の

ハーモニーが目を見張る程鮮やかだったのです。

 

(092) 4 点句 若葉萌ゆ阿修羅の瞳愁ひ帯び

      1 志方

      2 治部    奈良の低山の新緑と阿修羅の表情は、何だか奥

              が深そうです。

      3 服部   

      4 深瀬    阿修羅像のある奈良は新緑に溢れていますが、

          単純には喜べないなにかがあるのでしょう。

 奈良の新緑の華やぎの中で阿修羅像の瞳はこの世の不条理を一身に背負うが

為の愁ひなのだと思いました。

 

(046) 3 点句 奥津城を訪う人もなく花吹雪

      1 志方

      2 平島    田舎はいよいよ過疎が進みひと気が無くなって

          寂しいが自然は巡り春は訪れて桜は花を咲かせ盛

          大に散らせて過ぎ去って行く。静と動。

      3       奥津城とは神道の墓のこと。お寺の墓とは違っ

          た趣で、花吹雪とうまく調和しています。

 過疎の村の忘れさられた様な奥津城( 墓碑) にも春を盛りの桜は咲き風と共

に花吹雪となって散り行く様はこの世の無常の移り変わりです。

 

(054) 3 点句 紫陽花の青滴りて古都は雨

      1 桜子    雨の日の鎌倉明月院を思い浮かべました。古都

          の情緒たっぷりです。

      2 宮澤

      3       言葉の並べ方がうまいですね。雨に濡れた紫陽

          花の美しいイメージが光っています。

 紫陽花に降りしきる雨は紫陽花の青色をを映して青い滴リとなり古都の風景

に鮮やかな風情を添えておりました。

 

(080) 3 点句 かきあげし髪に菖蒲湯香ほりけり

      1 秋元

      2 宮澤

      3       菖蒲湯につかり、髪を洗い終えた女性の艶やか

          な姿が季節感を出しています。

 豊さんの感想の通りです。菖蒲湯に浸り、髪を洗い終えた女性がかきあげた

髪からほのかに薫る爽やかな色香です。

 

(015) 2 点句 生命( いのち) 継ぐ孫の習字に春香る

      1 吉良    若い孫の勢いある字が次の世代の命を感じさせ

          てくれて、老人の安心感を読むことができます。

      2       孫の習字の文字に力強さを感じて、自分の命が

          つながってゆく嬉しさ。作者の気持ちが伝わって

          きます。

 孫娘が書く溌剌とした力強い習字は次の世代に続く己の生命のリレーでもあ

り安堵に続きます。ふと子供の頃習字を褒めてくれた祖父の眼差しを思い出し

ます。

 

(020) 2 点句 菜の花の沖の黒潮雲を呼び

      1 桜子    瀬戸大橋の風景を思い浮かべました。神がかり

          の豪快な感じが出ています。話はそれますが、

          職場では「快速マリンライナーには一度乗ってお

          くべきだ」と話題になっています。

      2 吉良    菜の花の黄色と黒潮の紺色、雲の白の色の対比

          が面白い。

 桜子さんと吉良さんの解釈の通り菜の花の黄色と沖の黒潮の紺色、湧き上が

る雲の白の対比は、神がかり的な豪快な風景でした。

 

(038) 2 点句  万緑の空高く鳴き草雲雀

      1 志方

      2 柳町

 一面の若葉の空で鳴く草雲雀は立原道造の詩 [のちのおもひに] からの着想

です。 (夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に  水引草に風が立

  草ひばりのうたひやまない  しづまりかへつた午さがりの林道を、、)

 

(084) 2 点句  初蝶がとまりて牡丹沈みけり

      1 平島    季語が重なっていますが、軽い蝶に沈む牡丹と

          いうのが目新しく目の付け所に感心しています。

      2 柳町

 平島さんのご指摘通り季重なりですが、軽い蝶がふわりととまり白い牡丹が

かすかに沈んだと驚きの発見をしたのです。

 

(095) 2 点句  旅の宿束ねし髪に合歓の花

      1 桑子    合歓の花の花言葉は「胸のときめき」、想像を

              搔き立てられます。

      2 柳町

  桑子さんの解釈  合歓の花の花言葉 [胸のときめき] その通りです。赤い合

歓の花の遠い記憶がよみがえります。

 

(001) 1 点句 木葉木菟( このはずく) 木々眠らせて地霊呼ぶ

      1 中津川  仏法僧と鳴いています。昔訪れた鳳来寺山を想

              い出しました。

  仏法僧と鳴く木葉木菟は鎮守の森の守り神でした。木々を眠らせて森の守り

神の地霊を呼ぶのでしょうか。

 

(007) 1 点句 汐の香にリアスの海辺花筏

      1 深瀬    津波被害からの復興も進み、穏やかな風景を感

          じます。

  深瀬さんのご了解通りです。大震災の跡復興が進み何事も無かった様にリア

ス海岸にも穏やかな花筏の風景が戻ってきました。

 

(029) 1 点句 花冷えの曇天低く燕翔び

      1 宮澤

 花冷えの曇天低く虫を咥えた燕の飛翔が戻ってきて、燕の巣作りが今年も見

られると思うと心が弾みます。

 

(033) I 点句  雨やまず若葉に沈む山の寺

      1 志方

 降りしきる雨に若葉が茂り山寺は緑一色に埋もれて時と共に緑に沈み行くの

だと感じたのです。

 

(043) 1 点句 雲走る車窓に夏は過ぎ去りぬ

      1 柳町

 帰省の列車から、ふと車窓を眺めると雲は次々と後方に流れて走り短い帰省

の日々も雲とともに流れ去り夏も終わるのだと言う感慨に浸ったものでした。

 

(050) 1 点句 仏法僧祖霊まします森で哭き

      1 柳町

  木葉木菟はブッポーソーと鳴きますが鬱蒼と茂る故郷の森の祖霊と語り合い

ながら寂しく哭いているのだなと感じたのです。

 

(062) 1 点句 散る桜この世の全て眺め来し、

      1 服部   

 人は桜をみてさまざまな感慨に浸りまなわすが秀吉が愛でた醍醐の桜は何世

期にもわたり人の世の変遷を眺めてきたはずです。桜の目に映った人の世の転

変の歴史は如何許りだったでしょうか。

 

 

◎ 中津川さんの感想、自句自解

 

 いつも選句結果の発表は皆さんの鑑賞(感想)文を楽しく拝見しています。

 

(023) こげうましタケノコ飯や香も馳走

      1 桜子    おいしい時の満足感でいっぱいです。

      2 桑子    たけのこご飯の美味しさをうまく伝えています。

      3 志方

      4 治部    タケノコ飯タケノコご飯のおこげの香りはたま

              りません。「こげうましで」よだれです。お見事

              です。

      5 橋本  田舎で食べたタケノコご飯を思い出します、上

          手く表現されています。

      6 服部   

      7 深瀬    実感がリアルに伝わってきます。

 まさかの7点句でした。ビックリです。

  知人からいつもより多めの筍をいただきました。何年か振りで炊き込みご飯

を作ったのが思いのほか上手に出来て、妻からもおほめの言葉がありました。

 

(004) そびえ立ち枝垂れ花散る古刹屋根(1点句)

      1 桑子    田舎のお寺の閑散とした佇まいが目に浮かびま

              す。枝垂れからの軽快なリズムがいいです。

  長野県の円空仏がある古いお寺に非常に高い桜があり、寺の屋根の上にそび

え立っていたのが印象に残っています。

 

(035) 土ふりて洗濯くやし二度洗い

(085) ゴーグルし黄砂を流すボンネット

 この二句は黄砂が降って来た日に大丈夫と思い朝早くに干した洗濯物が昼前

には汚れ、結果的に二度洗い。車の上も全体に黄色い砂がいっぱい。花粉も混

ざりゴーグル・マスクで洗車せざるを得ませんでした。

 

(040) 湯呑手に届く新茶の香を想う(一点句)

      1 深瀬    お茶好きのわくわくした気持ちが伝わってきま

          す。

 お茶を牧之原から取り寄せているのですが、新茶を注文して届くまでが待ち

遠しいです。

 

 

◎ 豊さんの自句自解

 

(003) 春風に行方定めぬ綿毛かな 

   1 吉良    タンポポの綿毛がどこに行くともなく漂い、春

       ののんびりした様子が感じられます。

   2 治部    ふわりふわりと本当に春らしい光景です。行方

           定めぬがいいですね。

   3 服部   

   4 宮澤

 吉良さん、治部さんの鑑賞のとおりです。わかりやすい句だったと思います。

 

(010) 新緑の谷より清き風生まる

      1 小野寺  清き風生まる、とはジブリの風の谷のナウシカ

              を想起します。

 新緑が鮮やかな深い谷の底から風が湧きあがってきた、そのさわやかな感じ

を詠みました。

 

(052) 春が行くもの憂き想い残しつつ 

      1 服部   

 「春愁」という言葉がありますが、その憂いが消えないうちに春が過ぎてし

まったのです。 

 

(032) 風はらみお産間近の鯉のぼり

      1 吉良    5 月の爽やかで豊かな風を感じることができま

          す。

      2 桑子    「お産間近」の比喩・表現がいいです。

 桑子さん、「お産間近」の表現を評価していただいてありがとうございます

。作者としては「どうかな」という不安があったのですが。

 

(088) 初夏や女子高生の素足伸ぶ

      1 桑子

 初夏になって靴下を脱ぎ、スカートを短くした素足の女子高生にほのかな色

気を感じました。

 

(079) 照り返すビルの光や夏来る

      1 宮澤

 夏が近づいて日差しがだんだん強くなります。その日差しがビルの壁や窓に

反射して、「ああ、夏が来たな」と思わされるのです。

 

(091) 綿菓子やふわり膨らむ春の雲 

      1 桜子    空をご覧になりながら思い浮かべたのかと思い

          ますが、素朴で素敵な表現です。

      2 志方    ただこの句は綿菓子より綿帽子の方がぴったり

              かな。

 「綿菓子よりも綿帽子のほうがいい」という志方さんのご指摘ですが、「綿

帽子」だと「膨らむ」という表現にはならないと思いますが、どうでしょう。

 

 

◎ 深瀬の自句自解

                                   

  最近、老化のせいか感性の劣化を日々自覚しています。

 

(002) 母逝きぬ五月の木々に見送られ

   1 小野寺  多分大往生だったと思われますが青葉繁る中で

           の最愛の母上への哀惜の念が現れてます。

 母は約15年前の5 月に逝きましたが、葬儀場の新緑が焼きついています。 

 

(009) 筍の歯ごたえ喚起原始人

  最近は、原始人のたくましさのようなものに憧れます。

 

(014) 春眠に少しあやかる老いの朝

      1 服部   

 朝ゆっくり眠れた日は、体調もよくいろいろ捗ります。

 

(016) 梅雨の路保育園児の整然と

 最近、保育士に先導された保育園児の列をよくみかけます。

 

(018) 梅雨の空重たき雲に烏二羽

 蕪村的な雰囲気を狙ったのですが。

 

(024) 輝きに神妙混ざる木の芽かな

      1 平島    春の訪れが嬉しいがそれにしても不可思議な形、

          色、匂いだなあ。神妙が絶妙です。

 「神妙に」に共感いただき、たいへんありがとうございます。

 

(031) 新緑の香りに老いの明日思う

 老人は早く退出すべきか、経験知を大いに活かすべきか。

 

(036) 五月晴れひとり聞き入るジャズ喫茶

      1 桜子    独特の小粋な雰囲気が出ています。

      2 治部    五月晴れの明とジャズ喫茶の暗の対比がいいで

              すね。「ひとり」には外は大勢、内は一人、そん

              な対比も感じます。いい句だと思います。

 目黒区のボランティアの集まりに88歳の方が来ます。ときどきジャズ喫茶に

いき聞き入るのだそうです。ジャズ喫茶では会話は御法度だそうです。

 

(041) 梅雨空に空車タクシー過ぎにけり

      1 中津川  乗れずに残念。これからはタクシーアプリのご

              利用を。

      2 宮澤

 最近はスマホでタクシーを呼ぶのが主流なのでしょうか。

 

(045) 筍の群れて顔だすリズム感

      1 桜子    リズムが本当に感じられます。

      2 中津川  雨後の筍でしょうか、リズム感という表現がい

              きいきと伝えています。

 やや無理があるかなと思いましたが、ありがとうございます。

 

(051) 新緑の歩道にひびく杖の音

 老と若の対比ですが、老の社会の中での在り方は微妙です。

 

(055) だみ声の選挙演説五月晴れ

  だみ声で同じようなことを何度も叫んでいる候補者がいました。

 

(060) 若き日の果てなき春眠なつかしむ

      1 秋元

      2 橋本  本当にいつまでも眠れた若き日がありました。

 よく眠れるというのは若さの特権なのだと思います。

 

(065) 子供らの透き通る声五月の陽

 子供の声が聞こえると、なにかうれしくなる昨今です。

 

(067) 長梅雨にクーラー音のたくましく

 都会では空調機なしの生活は不可能になったと思います。

 

(071) 昼と夜木の芽育む地の鼓動

 昼と夜という地球の自転のもたらすリズムはすごいと思います。

 

(076) 新緑の香りのなかを柩ゆく

      1 小野寺  新緑の青葉の中をおくる柩の葬列は哀しみの葬

              送を自然の中に帰って行くのだと己に言い聞かせ

              ている作者の切々と心情を現わしております。

      2 吉良    生命の誕生と生命の終焉が同時にさりげなく表

          現されています。

      3 柳町

 「自然の中に帰って行くのだ」というご指摘に同感しました。

 

(081) 期日前しずかに投票五月晴れ

 この数年、選挙では期日前投票に行くことにしています。

 

(086) 特養に春眠並び波しずか

 海の見える老人ホームに少し憧れますが・・・。

 

(093) 梅雨の夜ワイングラスに翳りなく

 やや上級のワインを磨き抜かれたワイングラスで、はいかがですか。

 

(097) 街花壇つつじの花の咲き誇り

  目黒通りと山手通りの交差する大鳥神社近辺での景です。

 

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