七句会の皆様
桜の季節から初夏にジャンプしてしまったような今日このころですが、
みなさまお元気にお過ごしのことと思います。
七句会としての第四十七回目のネット句会となりますが、今回、下記
115 句の投句がありました。
つきましては、次の要領で、選句をしていただきたく、よろしくお願
いいたします。
- 下記は、今回、投句していただいた全ての句を、作者を伏せ、兼題別
に、ランダムに列挙したものです。表記は、投句されたそのものです。
詞書きがあり、複数の句があるものは、まとめて並べてあります。兼題
句、自由題句、無季語句、川柳的な句、作者の特定が可能な句、等々、
なんでもありとしています。分類については、作者の意図と異なるかも
しれませんが、ご了承のほどお願いいたします。 (今回も分類を省略さ
せていただきました。)
- このなかから、共感する俳句を、最大7 句選び、5 月12日 (日) まで
に、下記へメールで返信してください。番号表記でも構いません。その
際、選んだ理由を一言、付け加えていただくとなお結構です。全体への
コメントでも結構です。
hfukase@k03.itscom.net (事務方
深瀬)
- 蛇足ですが、選句にあたり、自作を選ぶのはご遠慮ください。
- 2 月下旬には、選句の結果をまとめ、皆さまにご報告する予定です。
今回の投句者は、秋元さん、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方
さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、柳町さん、豊さん、深瀬 (以
上11名) です。
これまでの選句結果は、下記のURL から参照可能です。
http://nanaku-haiku.blogspot.jp/
以上、よろしくお願いいたします。
送付不要な場合、ご面倒ですがご一報下さい。以後、送付しないよう
にします。
七句会 2024.05.01
代表 橋口侯之介
顧問
豊 宣光
事務 深瀬久敬
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1. 全て (兼題、季語の有無など無関係)
(001) 花残月光かすめて鳥還る
(002) すれ違い胸元まぶし春の服
(003) 咲き誇る花のこころに謎宇宙
(004) 鵜を逃る小魚白鷺頂戴す
(005) 紅麹キックバックもAB遺産
(006) なごり雪杖つく友に肩を貸し
(007) 春とてもロシアを覆うマゾヒズム
(008) 花筏かき分けながら舟が行く
(009) 標準木満開近し減る人出
(010) 夜桜や梢は深き闇に消え
(011) 花疲れ優先席の狸寝入り
(012) 霞みゆく川面のかなたに雉がなく
(013) 新入生正門くぐり一歩一歩
(014) 満州の戦火越え来し父の春
(015) 初音在り師匠の音にはほど遠く
(016) 春眠と午睡重なる老いの日々
(017) 生きてあれ木々朝霧に木の芽吹き
(018) 花のした牛丼ひろげ紅生姜
(019) 学園の桜吹雪や衿白し
(020) さえずりや朝の気配の宅急便
(021) 初夏を行く髭にハットのダンディズム
(022) ぷかりぷかり浮き雲連れて春来る
(023) 春一番山轟かす風の音
(024) タテ社会他者のこころに土足入り
(025) 廃村の瀬音ゆたかに山桜
(026) 躑躅満つ迷路のごとき寺の庭
(027) 歳重ね去年より早し春一番
(028) 春雨や眼鏡に残るミスショット
(029) 露天風呂花散る夜の静けさや
(030) 竹の秋炊き込みご飯の準備かな
(031) 異星人歩道橋から花めでる
(032) 菜の花が朧月夜に薄化粧
(033) 若芝のゴルフ楽しや息子らと
(034) ああ旨しわが養老の花見酒
(035) 新境地老いのもがきか竹の秋
同期会、早世した友人を思い出
(036) 春の宴中心避けたい記念写真
(037) 花月夜凪の湖面を櫂の音
(038) 若き女医怒れば般若に様変わり
(039) 風に乗せ桜連れ去り初燕
(040) 喜寿の声花見マンネリ認知症
(041) 春雷の昏き光を朋渡り
(042) 花冷えや亡き先生を偲ぶ会
(043) 寒明けて語らう友も酒量減り
(044) 新入生母の着物の袖つかむ
(045) 筍の飯炊くかほり足止めて
先日、草津温泉に行きましたので、その時の感じを詠んでみ
ました。雪の大谷には負けますが、渋峠付近に雪の壁がある。
温度が上がり雪が解けて夢幻惑煙状になり------(2句)
(046) 雪壁が作る煙や春一番
(047) 夢幻なり遠目に消える雪煙
(048) 春眠と惰眠の間往き戻り
(049) 両国の散歩葉ざくら江戸情緒
(050) 花散らし早緑のなか風に舞い
(051) 春暮れて月光に触れ眠りけり
(052) 能登の塩伝統の味日本一
(053) 苺花やがて香りの粒となり
(054) 初夏の白き素足や女高生
(055) けじめなき老いの春眠やるせなく
(056) 月白く花散る宵を舟は航き
(057) 冬旅や富士隠す雲にくにくし
(058) こどもの日子になに学ぶ対話会
(059) 浅川の流れを覆う櫻花
ゴルフ場の行き帰りに通る利根川の岸辺の風景 (4 句)
(060) 菜の花や織りなす波に遊ぶ吾子
(061) 微睡 (まどろみ) の眼窩に満ちる菜花かな
(062) 黄金なる利根の菜花や空を断つ
(063) 畔温み鷺舞い降りし春の風
(064) 春蘭を愛でし人逝き空の青
(065) 新緑に孫の笑顔の夢二度寝
(066) 絵画展大小の春並びおり
気候変動 (温暖化) (2句)
(067) 3 月がつひに夏日となりにけり
(068) 気候変動人を桜を振り回す
(069) 神田川散りし集まり花いかだ
(070) 湯上がりの肌にひとひら花の白
(071) 輪島塗海を渡れる世界一
(072) 気が付けば逃げ水追いて喜寿となり
(073) 溌剌の新入社員走馬灯
(074) 入学の朝は桜と決めていた
毎年飽きずに同じ苗を
(075) トマト茄子苗は今年も同じもの
(076) たんぽぽや錆の色濃き廃線路
(077) ぞろぞろと目黒の土手の花疲れ
(078) みほとけの頸傾むきて春惜しむ
(079) 座を仕切る豊満の笑み姥桜
(080) 夜桜のピンクのマシュマロふんわりと
(081) 名も知らぬ雛も歴史を背負いたり
(082) 弾む声無口な孫に桜咲く
(083) マリウポリ残虐ロシアに眼を背く
(084) 数独の睡魔に負けし春の昼
(085) 父の墓碑風が手向けし花吹雪
(086) 花盛る歌碑をたどりて人偲ぶ
(087) 空覆う花の老木銀河ごと
(088) 鎮魂の読経のしじま花吹雪
(089) 新入りの兵は戻らず母涙
(090) 春愁の薄陽が照らす孫の頬
(091) 竹の秋主役を地下にゆずりましょう
(092) 花明かり別れし人を隠しけり
(093) 認知症新入生の胸騒ぎ
(094) 三年後何人残る入社式
(095) 夜桜は蒼き夜空に散りしきり
(096) 窓越しに芽吹き楽しむ日永かな
(097) 死者並ぶガザウクライナ春陽受け
(098) 花透いて我が来し方に悔いなきや
(099) あぁ桜なんと気まぐれ雨に咲く
(100) 余命聞き向き合う花に改まり
(101) 宵闇に漁火 (いさりび) 遠く春の雨
(102) せせらぎの新緑のなか老い桜
(103) 老妻の手とり退院花吹雪
(104) 舞い散りて残り桜の儚さが
(105) 花冷えの古城の松に風は哭き
(106) 歓迎会牛しゃぶしゃぶで囲む鍋
(107) 春眠や海越え届くホームラン
(108) 雪解けの瀬音流るる落ち椿
(109) 春迎え老いのグッズの二つ三つ
(110) 満開だエージシュートだ桜咲く
(111) 春浅し小川に跳ねる光かな
(112) 江戸人も愛でし桜の隅田川
(113) 温暖化桜満開夏日かな
(114) 星の畔 (あぜ) 蛙 (かわず) の歌の大合唱
(115) 囲碁手談義理人情と真逆行く
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