七句会のみなさま
第四十八回目の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございました。
今回の選句結果をご報告いたします。
・5 点句
(023) 赤信号日傘の影をおすそ分け 宮澤 05
(092) 夕日さすトマトもぐ手の皺深し 吉良 02
・4 点句
(033) 朝顔の開く夜明けの白さかな 豊 07
(122) 河童忌や玄関の蜘蛛そっと出し 桑子 05
・3 点句
(004) 向日葵(ヒマワリ)の望む平和の陽よ昇れ 橋本 04
(014) 風鈴のチリンチリンがよしず越し 志方 02
(019) 青々と空の広さや原爆忌 豊 05
(052) 郭公の木霊返すや燧ヶ岳 (ひうちだけ) 小野寺01
(054) 恋人と別れた記憶かき氷 豊 04
(083) 蛮勇をふるい踏み出す炎天下 宮澤 04
(104) 鮎掛かる瀬音駆け来る父の声 小野寺06
・2 点句
(010) 墨擦れば一瞬の涼蝉時雨 小野寺16
(013) 朝顔の滴るしずくすだれ越し 志方 01
(016) 風そよぎひかりゆらめく青田かな 深瀬 23
(020) 風生まれ梔子 (くちなし) の香をはこびけり
小野寺14
(030) 酒蔵の粕の香りやかき氷 治部 01
(031) 紫陽花に横顔ポーズ飛鳥山 桑子 04
(043) 楚々として余韻に浸る四葩(よひら)かな 秋元 05
(044) 夕立の夏の風情は今どこに 志方 05
(045) 灼熱に逃げ場狭まる隠居の身 深瀬 03
(057) くちなしに過ぎし思いの朽ち果てて 志方 08
(062) いつまでか若いつもりの喜寿の夏 深瀬 17
(063) 夕涼み縁台将棋の昭和かな 豊 02
(065) 浴衣越し団扇が贈る風やさし 志方 03
(071) 菖蒲湯の香の染みし髪風が梳き 小野寺02
(101) 夏帽子シャッター通りをひとり行く 深瀬 24
下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前
とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。
次回については、10月~
11月ころにご連絡したいと思っていますので、よ
ろしくお願いいたします。やり方、等について、ご意見がありましたら、ご連
絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。
事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。
(1) 選句参加者
今回の選句には、下記の14名が参加しました。
桜子さん (新井さん) 、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方さん、
治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、平島さん、宮澤さん、
柳町さん、豊さん、深瀬。
(2) 今回の句会の結果を踏まえた自句自解、感想、等の募集について
今回の句会の選句結果を踏まえて、各自、表明しておきたいこともあるので
はないかと思いますので、自句自解、感想、等、なんでも結構ですので、募り
たいと思います。一応、期限としては 9 月8 日とし、事務方にメールでいた
だき、それを七句会の下記のweb に掲載することにしたいと思います。
http://nanaku-haiku.blogspot.jp/
2024.08.18
代表 橋口侯之介
顧問 豊 宣光
事務方 深瀬久敬
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(001) 夜の闇白き牡丹は沈みゆき 小野寺04
(002) 予約決め湯上りビール只の宿 中津川01
(003) 我が脚に若き血求め蚊も迷い 宮澤 03
(004) 向日葵(ヒマワリ)の望む平和の陽よ昇れ 橋本 04
1 小野寺 向日葵の黄色はウクライナの国旗ですね。21
世紀の現代に無謀な侵略戦争をするロシアには
世界の鉄鎚が下って欲しいですね、
2 吉良 ウクライナの紛争が一刻も早く解決してほし
いものです。
3 深瀬 ウクライナにはロシアの横暴に鉄槌を下して
ほしいです。
(005) 夏ルック肩胸おへそ女子パワー 深瀬 13
(006) 重き朝一瞬の涼風息をつく 橋本 06
1 桜子 私も朝は6:30に家を出るので、同じようなこ
とを感じます。
(007) 地方都市閑散の夏風情なく 深瀬 15
(008) 素麵ののど越し流る生姜かな 志方 06
1 服部
(009) 土用うなぎ店前往き来高値かな 中津川06
(010) 墨擦れば一瞬の涼蝉時雨 小野寺16
1 吉良 墨をすると心が落ち着いて、暑さも感じなく
なるものなのでしょう。
2 志方
(011) 梅雨空や球の行方も儘ならず 桑子 03
(012) ティーショット狙いは遠く雲の峰 宮澤 01
1 桑子
路地裏の象徴すだれで 2句
(013) 朝顔の滴るしずくすだれ越し 志方 01
1 秋元
2 豊 滴るしずくは雨のあとなのでしょうか、それ
とも朝の露なのでしょうか。いずれにしても、
夏のさわやかな風景が感じられます。
(014) 風鈴のチリンチリンがよしず越し 志方 02
1 秋元
2 小野寺 真夏の暑さを忘れさせてくれるよしず。越し
のチリンチリンが懐かしい。
3 柳町
(015) 夏帽子赤と白とのかけっこの 桜子 02
(016) 風そよぎひかりゆらめく青田かな 深瀬 23
1 志方
2 平島 平和で長閑な田園風景。今年も豊作だろうな。
(017) トランプが銃に撃たれる梅雨の朝 服部 02
(018) 青田よこ半導体の無塵棟 深瀬 21
1 中津川 熊本の工場、地方活性化にもなりました。
(019) 青々と空の広さや原爆忌 豊 05
1 小野寺 今の平和な時代は79年前に広島と長崎に落と
された原爆で死んだ無辜の人々の犠牲の上に成
り立っている。青い空の下平和を守る為に我々
傍観者ではいられないはずです。
2 吉良 原爆投下日と同様に、広島には何事もなかっ
たかの如く青空が広り、人々の平和への願いが
込められています。
3 深瀬 地球の神秘的とも言える美しさと人間の愚劣
さの対比だと思います。
(020) 風生まれ梔子 (くちなし) の香をはこびけり
小野寺14
1 志方
2 豊 「風生まれ」の表現が巧みです。さらに、そ
れが梔子の香であるところがいいですね。
(021) 猛暑日の哲学対話老いひとり 深瀬 04
1 吉良 この年になり、生きることの意味を色々と考
えるようになりますね。
(022) 梅雨明けを宣する意味やとうに失せ 治部 06
1 服部
(023) 赤信号日傘の影をおすそ分け 宮澤 05
1 治部 いい景色です。おすそ分けがいいですね。し
れっと入っているのかもしれませんが、日傘の
主は気付いています。どうぞお入りくださいと
いう優しさが何とも言えません。
2 中津川 猛暑日の横断歩道いい風景です。おすそ分け
の相手が散歩中の犬だったりして。
3 服部
4 豊 夏の日差しの下、信号待ちをしながら隣の人
に日傘をさしかけた。作者の優しい人柄がわか
ります。
5 深瀬 広い交差点では日陰がなく、この気持ちを実
感しています。
(024) だんご蜂受粉待たせて庭野菜 橋本 01
(025) 山寺の急峻の坂草いきれ 小野寺19
(026) 大メディアオオタニ都知事の暴風雨 深瀬 19
(027) 飛鳥山路面電車と八仙花 秋元 02
(028) 遠野の夜座敷わらしが蚊帳に来て 小野寺10
(029) 喜寿集い枯れ四葩ごと友縮み 中津川05
(030) 酒蔵の粕の香りやかき氷 治部 01
1 吉良 古い酒蔵を改築してつくったカフェでしょう
か。かき氷がおいしそう。
2 中津川 信州の酒蔵のアイスクリームも美味しかった
です。
(031) 紫陽花に横顔ポーズ飛鳥山 桑子 04
1 桜子 旅行先でのウキウキした感じがよく伝わって
きます。
2 柳町
(032) 雨けぶり海鳴りの丘夏あざみ 小野寺15
(033) 朝顔の開く夜明けの白さかな 豊 07
1 秋元
2 吉良 夜明けのすがすがしさに朝顔の花がマッチし
ています。
3 平島 白さが朝顔の色を際立たせて色の想像を膨ら
ませます。
4 宮澤
(034) 鰻の日この日のために頑張った 桜子 05
(035) 無意識にやってたことに手止まり 深瀬 26
(036) 洗い髪行燈揺れて京の宿 小野寺03
(037) 故郷の思い出浮かぶ夏祭 豊 01
1 桜子 素朴ながら情緒あふれる深みのある句です。
(038) 熱中症後ろめたさや人為説 深瀬 08
1 服部
(039) 猛暑日や今日も一日引きこもり 豊 06
1 橋本 後期高齢者なら無理しないのが自分の為、人
の為かもしれません。
(040) 馬鈴薯がバケツに三杯ゴロころと 服部 05
(041) 百日紅薄暮の寺に浮び来る 橋本 07
1 小野寺 夕暮れの陽が落ちる薄暮に浮かぶ百日紅、一
幅の絵巻を観る様です。
(042) 郭公に落葉松の風続きけり 小野寺22
1 柳町
(043) 楚々として余韻に浸る四葩(よひら)かな 秋元 05
1 桑子 悩ましい情景を想像しちゃいます。紫陽花の
花言葉も「浮気」ですし。
2 平島 楚々としてと紫陽花を咎め余韻に浸るところ
が秀逸です。
(044) 夕立の夏の風情は今どこに 志方 05
1 桜子 柔らかな感じを受ける句ですが、鋭いご指摘
で、そういえばそうだと思わされます。
2 橋本 降ればゲリラ豪雨の話題ばかりが目立つこの
頃、昭和の夕立の後の涼しさが懐かしい。
(045) 灼熱に逃げ場狭まる隠居の身 深瀬 03
1 宮澤
2 豊 隠居は肩身が狭い。そんな苦笑いが聞こえて
くるようです。
(046) 国道に千貫神輿の行き戻り 治部 07
(047) 月光に紫陽花の青ひかり帯び 小野寺09
(048) 青田揺れ車窓のぞけばそよ風の 桜子 03
(049) 登り来て神の恵みか石清水 治部 02
1 小野寺 夏山を登ってきて噴き出す汗の中辿り着いて
喉を伝う岩清水は神の恩寵でしょう。
(050) 老若の声入り混じるビヤホール 宮澤 02
(051) 年ごとに灼熱地獄酷さ増し 深瀬 02
(052) 郭公の木霊返すや燧ヶ岳 (ひうちだけ) 小野寺01
1 橋本 尾瀬の雄大さ、夏の朝の爽やかさが浮んでき
ます。
2 宮澤
3 豊 福島の燧岳ですよね。標高2300メートルを超
える高山です。夏山登山の清々しさが感じられます。
(053) インバウンド軽装弾丸山開き 中津川03
(054) 恋人と別れた記憶かき氷 豊 04
1 桜子 いったい何があったのだろうと、気になる余
韻が残るユニークな一句です。
2 治部 夏に別れたのですね。「別れるなら この季節
もう一度咲ける 夏に」という歌がありました。
前川清の「夏の花よ」でしたか、目に浮かび、耳
によみがえります。
3 柳町
(055) ひきりなしインバウンド機夏日受け 深瀬 12
(056) 万緑や廃屋の卒塔婆蝶が棲み 小野寺11
(057) くちなしに過ぎし思いの朽ち果てて 志方 08
1 治部 遠い夏の想い出が薄れてゆく様が、「くちな
し」と「朽ち果て」と韻を踏んでその遠さが伝
わります。お見事です。
2 柳町
(058) 老いの顔鏡気になる夏の街 深瀬 18
1 治部 老いの顔と夏の街は本来不釣り合いです。抵
抗して、鏡を気にする気持ちが大切ですね。選
者もかく有りたいと常々思ってはいるのですが・・・
(059) ふっくらとつけ焼く香り土用かな 治部 05
1 平島 夏盛りの焦げる様な暑い陽射しの中で焼けた
香りをふっくらと表現され暑さも和らぐもんだ
なあ!
(060) 夏帽子ひげにステッキ夕陽受け 深瀬 25
1 治部 絵になる老紳士ですね。今はもう殆ど居ない
のでしょうが、カッコいいですよね。選者もこ
のようにカッコつけて歩きたいものです。恐ら
く作者のありたい姿なのかな。作者の羨望が見
て取れます。
(061) 大粒の雨瓦打ち朋は逝き 小野寺05
(062) いつまでか若いつもりの喜寿の夏 深瀬 17
1 小野寺 我々は戦後の団塊の世代として沢山の障害や
困難を乗り越えてきました。夢中で走ってきて
気がつけば喜寿となり、しかし、心の支えはい
つまでも若いつもりでしたね。
2 志方
(063) 夕涼み縁台将棋の昭和かな 豊 02
1 秋元
2 服部
(064) 紫陽花の都電も懐かし飛鳥山 橋本 02
鈴鹿瀬を想起 2句
(065) 浴衣越し団扇が贈る風やさし 志方 03
1 橋本 浴衣の女性?と団扇なら、きっと優しい風で
しょう。
2 宮澤
(066) 百日紅炎暑にホット風の途 志方 04
(067) 梔子 (くちなし) が闇に匂ひて別れけり 小野寺07
1 柳町
(068) 人類の存在意義に首ひねり 深瀬 27
(069) 線路脇後ろ姿に藍映える 秋元 04
(070) UFOの如く動くや揚羽蝶 桑子 01
(071) 菖蒲湯の香の染みし髪風が梳き 小野寺02
1 桑子 風になびくロングヘア、さわやかな光景が目
に浮かびます。
2 宮澤
(072) クーラーに逃げ込む人や自己矛盾 深瀬 06
(073) 酷暑でも掃除当番地獄かな 治部 03
1 橋本 本当は避けたいのに、同情するばかりです。
(074) 紫陽花のお墓参りは雨の中 服部 01
お祭りの屋台の金魚すくいで孫のために頑張ってとっ
た一匹を渡して喜ぶ孫の顔の情景を詠んでみました。
(075) 百円で掬う金魚は孫の手に 柳町 02
1 中津川 最近金魚すくいやってないですね。微笑まし
くていいですね。
(076) 二度三度後遺症ケア夏コロナ 中津川04
(077) 夏蝶は旅に疲れて眼
(まなこ) 閉じ 小野寺21
1 秋元
(078) 昼食に家内とすする冷素麺 深瀬 10
(079) 夏帽子ブローチ光る貴婦人の 桜子 01
(080) 七夕に疑惑まみれの選挙戦 秋元 01
1 服部
(081) 涼み船影絵の如く街流れ 小野寺17
1 秋元
(082) 冷や奴しょう油に生姜古典の美 深瀬 14
1 志方
(083) 蛮勇をふるい踏み出す炎天下 宮澤 04
1 桜子 このお気持ちとてもよくわかります。
2 小野寺 最近東南アジアのバンコクやホーチミンを回
って来て、日本の夏が一番過酷だと実感します。
外出には蛮勇が要りますね。
3 橋本 引きこもってばかりいては、このままではい
かんと思う気持ちが勝つときも、、、
(084) 蓮散華朝の楽しみ又来年 服部 04
(085) 真夏日や新券祝う飛鳥山 中津川02
1 深瀬 旧渋沢邸と造幣局が近かったのが面白かった
です。
いよいよ寿命が見えてきた歳となり、何か世の中に自
身の存在を残したいと思うこの頃の気持ちを詠みました。
特に「秋」を「とき」と読ませたいです。駒東時代の漢
文の授業でその意味を習いましたね!!
(086) 八十路何かせねばと焦燥の秋(とき) 柳町 01
(087) 枯れ木みて生煮えの老い立ちすくむ 深瀬 20
1 平島 俺ももう良い年のおいぼれなのにあの枯れ木
みたいに枯れた心境になれないなあ。嗚呼!で
も若い証拠かも。
(088) 生き返るゴルフ帰りの暑気払 桑子 06
(089) AIにすることを問う未来かな 深瀬 28
(090) 大杉を陽の移りゆき青葉木菟 小野寺18
知多半島ゴルフ旅行:日間鹿島にて 6句
(091) 夏の蝶憩うベランダ夢野原 吉良 01
(092) 夕日さすトマトもぐ手の皺深し 吉良 02
1 桑子
2 治部 夕日と皺の深さが人生の終盤を彷彿させます。
何だかこの景色共感できますね。
3 平島 余りゆっくりと自分の手など眺めた事もない
のに夕陽が際立たせるトマトの滑らかさに比べ
て何とも言えない見苦しさよ。でもこれが懸命
に生きてきた印なのだ!
4 豊 トマト農家、後継者がいないので、年を取っ
ても働き続けなければいけないのです。それと
も、老後の家庭菜園の場面でしょうか。
5 深瀬 子供のころ、庭のトマトをよくもいで食べた
のがなつかしい。
(093) 乾し蛸や家族総出の夏の浜 吉良 03
1 中津川 日間賀島は蛸とフグですね。おいしかったで
す。
(094) 渡し船航跡に落ちる夏の雲 吉良 04
1 志方
(095) ラフ深し草の香むせる夏ゴルフ 吉良 05
1 服部
(096) 夏草や息染まり行く午後3 時 吉良 06
(097) 繰り返すむかし話しの猛暑かな 深瀬 05
(098) 雨の日に蛙飛び跳ね青田かな 桜子 04
(099) 過激化す暑さの質の不気味さや 深瀬 01
1 中津川 本当に暑さもゲリラ豪雨も不気味です。地球
がおかしい。
(100) 月見草夜気忍び寄る風の村 小野寺12
(101) 夏帽子シャッター通りをひとり行く 深瀬 24
1 桑子 夏の暑い日は人っ子一人いない商店街見かけ
ます。
2 宮澤
(102) 十三年目山百合一輪寂しけり 橋本 05
(103) ちらほらと猛暑に耐えるマスク人 深瀬 16
(104) 鮎掛かる瀬音駆け来る父の声 小野寺06
1 吉良 子供のころの体験でしょうか。鮎がつれた父
子の喜んでいる様子が目にうかびます。
2 平島 久ぶりに親子で清流に釣りに出かけ親父の嬉
しそうな声が瀬音を凌駕して聞こえて来た事の
心弾む句です。こんな親父の声何年振りかなあ。
3 深瀬 釣れた! 釣れた! の声が届いてきます。
(105) 素麵がうまいと思う家の卓 治部 04
(106) 抜かれたか孫と並びて背比べ 志方 07
1 桑子 小生もつい最近抜かれました。
(107) 猛暑日の国会図書館シェルターに 深瀬 07
(108) 黒髪を束ねし宵の合歓の花 小野寺08
1 柳町
(109) 七夕に魑魅魍魎の猿芝居 秋元 06
(110) 水無月雨集めて溢る最上川 橋本 08
(111) 風情満つうちわや金魚ついむかし 深瀬 11
1 志方
(112) 風渡る海霧に浮かぶ三原山 桑子 02
1 桜子 三原山の雄大な姿が目に浮かぶダイナミック
な句ですね。
(113) 夕鐘の空に響きて夏が逝き 小野寺13
(114) 紫陽花に美人借景飛鳥山 橋本 03
1 桑子 借景は美人の方でしょうか。
(115) ビル街を日陰求めて人行き来 深瀬 09
(116) 妻コロナ朝昼晩と汗をかき 服部 03
(117) 梅雨明けて冷感グッズ買い揃う 中津川07
(118) 紫陽花の行き交う姿艶やかに 秋元 03
(119) 病癒え妻の包丁音たてて 小野寺20
1 中津川 奥様が退院されたのでしょうか。喜びが伝わ
ります。
(120) 死にたいとよく母言うを分かりだし 深瀬 29
(121) 激流の天の川にて溺れけり 豊 03
1 秋元
(122) 河童忌や玄関の蜘蛛そっと出し 桑子 05
1 橋本 流石にこの日は、蜘蛛を粗末には出来ない、、、
2 柳町
3 豊 河童忌は芥川龍之介の命日。芥川には「蜘蛛
の糸」という有名な作品があります。もしかし
て、それに関連付けた?
4 深瀬 作者のやさしさと教養と先見性がにじみ出て
います。
(123) 特攻機青田旋回手振り去る 深瀬 22
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