七句会の皆様
かつてないような猛暑が続いている今日このころですが、みなさまお
元気にお過ごしのことと思います。
七句会としての第四十八回目のネット句会となりますが、今回、下記
123 句の投句がありました。
つきましては、次の要領で、選句をしていただきたく、よろしくお願
いいたします。
- 下記は、今回、投句していただいた全ての句を、作者を伏せ、兼題別
に、ランダムに列挙したものです。表記は、投句されたそのものです。
詞書きがあり、複数の句があるものは、まとめて並べてあります。兼題
句、自由題句、無季語句、川柳的な句、作者の特定が可能な句、等々、
なんでもありとしています。分類については、作者の意図と異なるかも
しれませんが、ご了承のほどお願いいたします。 (今回も分類を省略さ
せていただきました。)
- このなかから、共感する俳句を、最大7 句選び、8 月17日 (土) まで
に、下記へメールで返信してください。番号表記でも構いません。その
際、選んだ理由を一言、付け加えていただくとなお結構です。全体への
コメントでも結構です。
hfukase@k03.itscom.net (事務方
深瀬)
- 蛇足ですが、選句にあたり、自作を選ぶのはご遠慮ください。
- 8 月下旬には、選句の結果をまとめ、皆さまにご報告する予定です。
今回の投句者は、秋元さん、新井さん、小野寺さん、吉良さん、桑子
さん、志方さん、治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、宮澤さ
ん、柳町さん、豊さん、深瀬 (以上14名) です。
これまでの選句結果は、下記のURL から参照可能です。
http://nanaku-haiku.blogspot.jp/
以上、よろしくお願いいたします。
送付不要な場合、ご面倒ですがご一報下さい。以後、送付しないよう
にします。
七句会 2024.08.02
代表 橋口侯之介
顧問
豊 宣光
事務 深瀬久敬
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1. 全て (兼題、季語の有無など無関係)
(001) 夜の闇白き牡丹は沈みゆき
(002) 予約決め湯上りビール只の宿
(003) 我が脚に若き血求め蚊も迷い
(004) 向日葵(ヒマワリ)の望む平和の陽よ昇れ
(005) 夏ルック肩胸おへそ女子パワー
(006) 重き朝一瞬の涼風息をつく
(007) 地方都市閑散の夏風情なく
(008) 素麵ののど越し流る生姜かな
(009) 土用うなぎ店前往き来高値かな
(010) 墨擦れば一瞬の涼蝉時雨
(011) 梅雨空や球の行方も儘ならず
(012) ティーショット狙いは遠く雲の峰
路地裏の象徴すだれで 2句
(013) 朝顔の滴るしずくすだれ越し
(014) 風鈴のチリンチリンがよしず越し
(015) 夏帽子赤と白とのかけっこの
(016) 風そよぎひかりゆらめく青田かな
(017) トランプが銃に撃たれる梅雨の朝
(018) 青田よこ半導体の無塵棟
(019) 青々と空の広さや原爆忌
(020) 風生まれ梔子 (くちなし) の香をはこびけり
(021) 猛暑日の哲学対話老いひとり
(022) 梅雨明けを宣する意味やとうに失せ
(023) 赤信号日傘の影をおすそ分け
(024) だんご蜂受粉待たせて庭野菜
(025) 山寺の急峻の坂草いきれ
(026) 大メディアオオタニ都知事の暴風雨
(027) 飛鳥山路面電車と八仙花
(028) 遠野の夜座敷わらしが蚊帳に来て
(029) 喜寿集い枯れ四葩ごと友縮み
(030) 酒蔵の粕の香りやかき氷
(031) 紫陽花に横顔ポーズ飛鳥山
(032) 雨けぶり海鳴りの丘夏あざみ
(033) 朝顔の開く夜明けの白さかな
(034) 鰻の日この日のために頑張った
(035) 無意識にやってたことに手止まり
(036) 洗い髪行燈揺れて京の宿
(037) 故郷の思い出浮かぶ夏祭
(038) 熱中症後ろめたさや人為説
(039) 猛暑日や今日も一日引きこもり
(040) 馬鈴薯がバケツに三杯ゴロころと
(041) 百日紅薄暮の寺に浮び来る
(042) 郭公に落葉松の風続きけり
(043) 楚々として余韻に浸る四葩(よひら)かな
(044) 夕立の夏の風情は今どこに
(045) 灼熱に逃げ場狭まる隠居の身
(046) 国道に千貫神輿の行き戻り
(047) 月光に紫陽花の青ひかり帯び
(048) 青田揺れ車窓のぞけばそよ風の
(049) 登り来て神の恵みか石清水
(050) 老若の声入り混じるビヤホール
(051) 年ごとに灼熱地獄酷さ増し
(052) 郭公の木霊返すや燧ヶ岳 (ひうちだけ)
(053) インバウンド軽装弾丸山開き
(054) 恋人と別れた記憶かき氷
(055) ひきりなしインバウンド機夏日受け
(056) 万緑や廃屋の卒塔婆蝶が棲み
(057) くちなしに過ぎし思いの朽ち果てて
(058) 老いの顔鏡気になる夏の街
(059) ふっくらとつけ焼く香り土用かな
(060) 夏帽子ひげにステッキ夕陽受け
(061) 大粒の雨瓦打ち朋は逝き
(062) いつまでか若いつもりの喜寿の夏
(063) 夕涼み縁台将棋の昭和かな
(064) 紫陽花の都電も懐かし飛鳥山
鈴鹿瀬を想起 2句
(065) 浴衣越し団扇が贈る風やさし
(066) 百日紅炎暑にホット風の途
(067) 梔子 (くちなし) が闇に匂ひて別れけり
(068) 人類の存在意義に首ひねり
(069) 線路脇後ろ姿に藍映える
(070) UFOの如く動くや揚羽蝶
(071) 菖蒲湯の香の染みし髪風が梳き
(072) クーラーに逃げ込む人や自己矛盾
(073) 酷暑でも掃除当番地獄かな
(074) 紫陽花のお墓参りは雨の中
お祭りの屋台の金魚すくいで孫のために頑張ってとっ
た一匹を渡して喜ぶ孫の顔の情景を詠んでみました。
(075) 百円で掬う金魚は孫の手に
(076) 二度三度後遺症ケア夏コロナ
(077) 夏蝶は旅に疲れて眼
(まなこ) 閉じ
(078) 昼食に家内とすする冷素麺
(079) 夏帽子ブローチ光る貴婦人の
(080) 七夕に疑惑まみれの選挙戦
(081) 涼み船影絵の如く街流れ
(082) 冷や奴しょう油に生姜古典の美
(083) 蛮勇をふるい踏み出す炎天下
(084) 蓮散華朝の楽しみ又来年
(085) 真夏日や新券祝う飛鳥山
いよいよ寿命が見えてきた歳となり、何か世の中に自
身の存在を残したいと思うこの頃の気持ちを詠みました。
特に「秋」を「とき」と読ませたいです。駒東時代の漢
文の授業でその意味を習いましたね!!
(086) 八十路何かせねばと焦燥の秋(とき)
(087) 枯れ木みて生煮えの老い立ちすくむ
(088) 生き返るゴルフ帰りの暑気払
(089) AIにすることを問う未来かな
(090) 大杉を陽の移りゆき青葉木菟
知多半島ゴルフ旅行:日間鹿島にて 6句
(091) 夏の蝶憩うベランダ夢野原
(092) 夕日さすトマトもぐ手の皺深し
(093) 乾し蛸や家族総出の夏の浜
(094) 渡し船航跡に落ちる夏の雲
(095) ラフ深し草の香むせる夏ゴルフ
(096) 夏草や息染まり行く午後3 時
(097) 繰り返すむかし話しの猛暑かな
(098) 雨の日に蛙飛び跳ね青田かな
(099) 過激化す暑さの質の不気味さや
(100) 月見草夜気忍び寄る風の村
(101) 夏帽子シャッター通りをひとり行く
(102) 十三年目山百合一輪寂しけり
(103) ちらほらと猛暑に耐えるマスク人
(104) 鮎掛かる瀬音駆け来る父の声
(105) 素麵がうまいと思う家の卓
(106) 抜かれたか孫と並びて背比べ
(107) 猛暑日の国会図書館シェルターに
(108) 黒髪を束ねし宵の合歓の花
(109) 七夕に魑魅魍魎の猿芝居
(110) 水無月雨集めて溢る最上川
(111) 風情満つうちわや金魚ついむかし
(112) 風渡る海霧に浮かぶ三原山
(113) 夕鐘の空に響きて夏が逝き
(114) 紫陽花に美人借景飛鳥山
(115) ビル街を日陰求めて人行き来
(116) 妻コロナ朝昼晩と汗をかき
(117) 梅雨明けて冷感グッズ買い揃う
(118) 紫陽花の行き交う姿艶やかに
(119) 病癒え妻の包丁音たてて
(120) 死にたいとよく母言うを分かりだし
(121) 激流の天の川にて溺れけり
(122) 河童忌や玄関の蜘蛛そっと出し
(123) 特攻機青田旋回手振り去る
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