七句会のみなさま
第三十二回の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございました。
今回の選句結果をご報告いたします。
5 点句
(015) コロナ禍やマスク美人の増える春 豊
(027) 人混みを避けて遠目の桜かな 桑子
(048) 花冷えや墨の香りに筆を留め 小野寺
4 点句
(038) 密避けて外で妻待つ春キャベツ 中津川
(070) うすものを羽織りし母の細きかな 深瀬
3 点句
(040) 囀 (さえず) りを窓開けて聴く花雲り 小野寺
(085) 流失の橋の骸や桜降る 治部
2 点句
(003) 蒲公英のわた飛ぶ校庭や寂しげに 治部
(023) 見ぬままに今年の桜散りにけり 豊
(037) 三密で舫のままの屋形船 秋元
(046) 夕闇に君の襟元白梅香 森
(053) 花筏流れの底を魚の影 小野寺
(055) 笑顔みゆシロツメクサの四つ葉かな 治部
(058) 春雷の轟く彼方光る海 小野寺
(064) にぎわいの甍に若葉江戸の街 深瀬
(066) 万緑を越えて峠は風の音 小野寺
(068) 初恋の遠いいたみか花吹雪 小野寺
(073) 春がゆく過去をベンチに置き忘れ 豊
(075) 断捨離に封切り手紙そっと捨て 小野寺
(080) 桜 (はな) 散りて時の足音流れゆき 小野寺
(084) 藤棚の花揺らめきて風光り 小野寺
(088) 花盛る城壁わびし武者の影 吉良
(096) 黒髪の匂いゆたかに藤の花 小野寺
(102) 花一つマラソン人の靴の裏 宮澤
(105) うすものに黒き瞳や艶 (えん) 湛え 深瀬
下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前
とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。
次回については、7 月下旬ころ (季節の変わり目を意識します。) にご連絡
したいと思っていますので、よろしくお願いいたします。やり方、等について、
ご意見がありましたら、ご連絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。
事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。
(1) 選句参加者
今回の選句には、下記の15名が参加しました。
秋岡さん、秋元さん、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方さん、治部さ
ん、中津川さん、橋本さん、藤原さん、宮澤さん、森さん、柳町さん、豊さん、
深瀬。
(2) 今回の句会の結果を踏まえた自句自解、感想、等の募集について
今回の句会の選句結果を踏まえて、各自、表明しておきたいこともあるので
はないかと思いますので、自句自解、感想、等、なんでも結構ですので、募り
たいと思います。一応、期限としては6 月21日とし、事務方にメールでいただ
き、それを七句会の下記のweb に掲載することにしたいと思います。
http://nanaku-haiku.blogspot.jp/
(3) 自由連句について
第3 回の自由連句 (歌仙) は、今現在、20句まで進みました。上記のURL か
ら参照可能です。
2020.06.08
代表 橋口侯之介 (休会中)
顧問 豊 宣光
事務方 深瀬久敬
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1.兼題 コロナ禍
(001) コロナ禍で街の喧騒過去の夢 秋元
コロナ禍の川柳;馴染めないコイケゴ
(002) 呼び掛けも何処の人かと田舎人 橋本
(003) 蒲公英のわた飛ぶ校庭や寂しげに 治部
1 柳町
2 秋岡 家の周りの犬の散歩が日課ですが、小学校の
校庭はいつも閑散としていて本当に寂しげで残念です。
外出自粛でゴルフも行けず、イメージ・ゴルフで日々
を過ごしています
(004) 芝の目の見かたも忘れティーショット 柳町
テレワークの次女が土曜日に長時間のネット宴会をし
たとのことで
(005) コロナ禍やネット宴会花の宵 中津川
(006) 安静のベッドより見る春の山 豊
(007) 鯉のぼりコロナの風で深呼吸 宮澤
1 森
コロナ禍の春の句 2 句
(008) 新入生弾む家路も親マスク 橋本
(009) 賑やかな人出まぼろし花の散る 橋本
1 治部 いつもの賑わいがまぼろしのような寂しさの中
で散る桜は、それはそれで美しいものでしょうが、はか
なき人生につながります。花が岡江久美子さんに重なる
のは選者だけでしょうかね。
不要不急の外出自粛で孫も我が家に近寄らず、電話で
元気をもらう日々です
(010) 孫の声電話の向こうに遠ざかり 柳町
外出自粛でこんな感じかなと、今は猫はいませんが
(011) 自粛して猫と昼寝のあたたかさ 中津川
1 秋元
(012) 川縁の疎らな人にコロナ風 秋元
(013) 此の春ぞ過去のシネマでやり過ごし 治部
1 中津川 やり過ごしの表現に外出できないイライラが
込められていますね。
(014) 走る人歩く人コロナ禍五月朝景色 深瀬
(015) コロナ禍やマスク美人の増える春 豊
1 宮澤 三密避けて夜外出、折あしく春雨が降り出し、
遠くに傘をさすマスク美人が目に留まる。夜目、遠目、
傘の内にマスクとくれば皆美人。
2 藤原
3 深瀬 同感します。コロナ禍ですれ違う人が変わっ
たせいだけではない? 不思議な感覚です。
4 秋岡 確かに目元のきれいな女性が多いのを感じます。
失礼ながら眉毛やまつげは加工がしやすいのかなあ (?)。
5 小野寺 マスクして目元だけ見ると皆美人に見える春。
目は口ほどにものをいうですね。
(016) 桜散りつつじ枯れてもコロナ咲く 宮澤
無観客場所のテレビを観て
(017) ぶちかます音や響ける春の場所 中津川
(018) コロナから娘逃げ切り風薫る 小野寺
コロナは向日葵の代名詞名のはずだが
(019) 向日葵もゴッホも迷惑コロナかな 志方
泥縄、泥沼 壊れた司令塔、深海に引き込まれて欲し
い
(020) 引き潮の目を剥く速さアベコロナ 志方
1 橋本 節度無き長すぎる政権、コロナと共に消えて
欲しい。
(021) コロナ禍に若葉一枝妻飾り 深瀬
1 中津川
コロナから抜け出ませんでした
(022) 夏近しコロナしか出ぬ俳句かな 中津川
1 橋本
(023) 見ぬままに今年の桜散りにけり 豊
1 柳町
2 吉良 本当に残念なことでした。また来年に期待し
たいものです。
(024) コロナとて巣籠る老いに春の雪 治部
コロナ禍の川柳;アベノマスク
(025) 配る人配るマスクも汚れをり 橋本
学校が再開できずにいます
(026) 春休み終われど校庭 (にわ) に声のなし 中津川
1 柳町
今回は主に憎くきコロナに関連して読みました。5 句
(027) 人混みを避けて遠目の桜かな 桑子
1 治部 三密防止の中でも桜は咲きます。心無い人で
混んでいるのでしょうか。作者が色々考えながら遠く
から見ている様子が伝わります。コロナ禍ではなくて
もありうる光景がよいと思います。
2 秋元
3 豊 コロナ禍の花見の様子がうまく表現されてい
ます。
4 秋岡 幸いにも近所の桜はそれほど有名な場所では
なかったのでいつものようにゆっくり鑑賞できました。
密集ではない程度に人は集まっていました。
5 小野寺 人ごみを避けるようにして遠目に観る桜は又
かえって風情があるのでしょう。
(028) 今日も又濃厚接触妻ひとり 桑子
1 深瀬 おもしろい句だと思いました。濃厚接触とい
うのもリアリティーがあり、すごい言葉だと思います。
(029) さあ出番コロナ退治ぞ鍾馗様 桑子
(030) 脳トレと名画で刻む春の昼 桑子
(031) レジ袋冠る烏帽子や春時雨 桑子
1 柳町
(032) コロナ禍に人ざわめきて花散りぬ 秋元
(033) 喜びをリモートで知る入社式 豊
1 中津川
桜の名所は今年も綺麗に咲きました
(034) コロナとて今年も変わらぬ桜かな 中津川
(035) 悪名を歴史に刻む武漢風邪 秋元
(036) 巣籠もりに老前整理ハイピッチ 深瀬
1 秋岡 確かに持て余す時間で身の回りの整理が随
分進みました。
(037) 三密で舫のままの屋形船 秋元
1 橋本 解除は一番遅れそうですね。
2 宮澤 人は三密を避け、屋形船は舫で密に。あちら
を立てるためにこちらは密で我慢しています。
(038) 密避けて外で妻待つ春キャベツ 中津川
1 治部 選者も同様です。ソーシャルディスタンスを
保ちつつ人々を観察しています。この句は季語を主役
に「春キャベツ外で妻待つ密避けて」でいただきまし
た。
2 桑子 スーパーかと思いますが、我々亭主は荷物運
びに必要なだけですからね。
3 深瀬 コロナ禍での日常生活の一断面が鋭く切り取
られている感じです。
4 秋岡 今年の春はこんな情景があちこちで見られま
したが、春キャベツがいいですね。
我が家前の登校路に子供の声が絶えてすでに2 ヶ月、
寂しいですね
(039) 登校路消えて久しく子らの声 柳町
1 小野寺 コロナ休校でふと気がつくと賑やかに話しな
がら子供達がいない。寂しさが募りますね。
2.兼題春、雑詠
(040) 囀 (さえず) りを窓開けて聴く花雲り 小野寺
1 秋元
2 中津川
3 桑子
孫の成長と自生の竹の子の生命力が合わさって
(041) 孫が採る筍肴に酒旨し 志方
(042) 華の街緑に翠美登利往き 宮澤
1 柳町
(043) 花に川新緑青空いつまでも 橋本
(044) 母逝きし火葬の空に春の雲 深瀬
1 小野寺 母を亡くし火葬場の空に煙が垂れて春が一層
に寂しさを増します。
(045) 久々の河原散歩や山笑う 治部
(046) 夕闇に君の襟元白梅香 森
1 治部 君とは誰ですか?襟元からのぞく肌に白梅の
色と香りを感じるとはまだまだ現役ですね。しかし、
これは妄想だと思いますよ。俳句としては・・ 選者
は決して羨ましいのではありません・・・
2 藤原
(047) 組織人やめて親しき猫の恋 深瀬
(048) 花冷えや墨の香りに筆を留め 小野寺
1 吉良 習字に励んでいるのでしょうか、墨の何とも
言えなえい香は日本の伝統を感じさせます。
2 秋元
3 豊 書道で文字を書いていたら、濃い墨の香りが
して思わず筆を留めた。清々しさがいいですね。「花
冷え」の季語も効果的です。
4 宮澤 何か一筆と筆をとり、花冷えに、障子を閉め
ると漂う墨の香りに気付き心がなごむという感じで便
りを書きたいな。でも、墨をするなど大昔の話。そも
そも、毛筆の手紙など書いたことあったっけ。
5 藤原
(049) 確かさの老いて狭まる春の靄 (もや) 深瀬
(050) 稲妻に立ち向かいをり闇の雨 小野寺
(051) 足指に力を込めて春散歩 深瀬
(052) 永眠を恐れ春眠浅くなり 宮澤
1 秋岡 中々ショッキングな一句ですね。歳を取ると
いうことは複雑ですね。
(053) 花筏流れの底を魚の影 小野寺
1 柳町
2 豊 川面いっぱいに桜の花びらが流れている下を
泳いでいる魚の影が見えた。何の稚魚でしょうか。き
れいな句です。
(054) 桜花死処を選びて落ちにけり 森
1 志方 古希過ぎて、実感できる句です。
(055) 笑顔みゆシロツメクサの四つ葉かな 治部
1 志方 ツメクサの朝の滴が目に浮かぶ。
2 橋本
(056) 古都の陽は静かに暮れて春の雨 小野寺
1 藤原
(057) ふるさとを問われ地球と宇宙から 深瀬
1 豊 おもしろい発想の句ですが、ややわかりにく
いです。「宇宙」から問われて「地球」と答えたので
しょうか。それとも違う意味があるのでしょうか。
(058) 春雷の轟く彼方光る海 小野寺
1 吉良 絵になる光景です。
2 志方 一瞬の光のときめきの表現がターナの絵画み
たい。
(059) 孫はさみ妻と指差す春の雲 深瀬
1 桑子 春ののどかな光景が目に浮かびます。
(060) 星々が息留めて聴く華の声 小野寺
1 深瀬 桜の花の美しさが、宇宙スケールで表現され
ていると思います。「息留めて聴く」という表現はユ
ニーク。
(061) 身売りされ車窓の青田見つめる娘 (こ) 深瀬
(062) 滝の音風は碧 (みどり) の光り帯び 小野寺
1 志方 春の盛りの彩が味わえます。
(063) 鶯の初鳴き遠く雲流る 橋本
1 藤原
(064) にぎわいの甍に若葉江戸の街 深瀬
1 秋元
2 豊 江戸の街の初夏の風景を巧みに詠み込んでい
ます。300 年前にタイムスリップした感じです。
薄いオレンジ色の空の暮色
(065) 朧雲日暮れて遠い山の端に 志方
(066) 万緑を越えて峠は風の音 小野寺
1 志方 風の通り路が上手く表現されていると思いま
す。
2 橋本
(067) 死に向かふ覚悟はいかに自問せり 深瀬
0 秋岡 選句外として、季語が良くわからなかったの
ですが、作者の内なる感情が伝わってきて捨てがたい
句だなあ感じました。
(068) 初恋の遠いいたみか花吹雪 小野寺
1 柳町
2 森
(069) 細道や垣もうっすら暮れの春 治部
(070) うすものを羽織りし母の細きかな 深瀬
1 治部 今年も衣替えの季節になりましたが、夏物は
記事が薄く母の細さがあはれをさそいます。母上に感
謝していたわっている作者の気持ちが伝わります。
2 桑子 お母様への愛しさが感じます。
3 豊 母親に対する作者の愛情が感じられる句です。
4 小野寺 薄物を羽織った母が老いて細くなったなとし
みじみ思ったのですね。
0 秋岡 選句外として、季語が良くわからなかったの
ですが、作者の内なる感情が伝わってきて捨てがたい
句だなあ感じました。
(071) 青麦をザワザワ鳴らし風渡る 小野寺
目に映る純な緑を表現してみました。
(072) 青紅葉風にきらきら枝騒ぐ 志方
(073) 春がゆく過去をベンチに置き忘れ 豊
1 治部 共感できる句です。ベンチがいいですね。誰
と座っていたのでしょう。相手の人が過去の人なので
すね。特に人ではないのですかね。忘れたいのか、忘
れてしまったのか。選者の場合は、「置いたまま」と
か、「置き去りに」とか意思を見せたいです。
2 深瀬 なにか青春歌謡の歌詞のような感じもします
が、なにか想像がふくらみます。
(074) 百年後も桜並木は君を待つ 森
(075) 断捨離に封切り手紙そっと捨て 小野寺
1 桑子 「そっと捨て」の表現がステキです。誰から
の手紙だったか興味をそそります。
2 深瀬 身辺整理は身近な課題ですが、そういうこと
もあるのかと心が動かされました。
(076) ひとまばら棺 (ひつぎ) 見送る青田かな 深瀬
幼いころから、一番好きな季節と風物詩
(077) 浅緑の風に向かいて鯉昇る 志方
(078) 夫婦老い酒酌み交わし春惜しむ 吉良
(079) 独り寝の耳にこだます猫の恋 深瀬
(080) 桜 (はな) 散りて時の足音流れゆき 小野寺
1 吉良 毎年桜を迎えるころになると一年無事であっ
たことを意識させられます。
2 宮澤 時の移ろいを、卒業式、結婚式、入学式など
の行事で感ずることが多いが、コロナ禍の中では、春
の訪れの開花にも気付かず、舞う花びらでそうか、も
う春かと気付く切なさ。
(081) 菜園に雀の砂浴び覗き見る 橋本
1 中津川
(082) 古来からオスのロマンにメス打算 深瀬
1 小野寺 古代の昔から牡の本性はロマンチストな阿呆。
牝は計算高い存在と相場が決まってますね。笑
(083) 雨戸開け狭き庭にも春の行く 橋本
(084) 藤棚の花揺らめきて風光り 小野寺
1 志方 もう初夏の訪れですかね。
2 宮澤 藤棚の隙間を風が抜ける。隙間から漏れる光
は風の道を照らしている。ちょうどよい具合の風と光
のハーモニー。
(085) 流失の橋の骸や桜降る 治部
1 吉良 昨年は全国の大雨による天災が目立つ年でし
た。今年は平穏な年となることを桜が祈っている気が
します。
2 中津川 昨年の台風の爪痕でしょうか、毎年季節は廻
ります。
3 橋本
(086) ぎゃあどさっ静寂 (しじま) ゆさぶる猫の恋 深瀬
1 桑子 擬音語?の表現がいいです。騒々しさが伝わ
ってきます。
(087) 宵宮に埋み火おこり心燃ゆ 小野寺
以前に愛媛県松山・道後温泉に旅した思い出 3句
(088) 花盛る城壁わびし武者の影 吉良
1 深瀬 「春高楼の花の宴」に近いイメージかなと思
いましたが、「武者の影」も想像豊かな感じがしまし
た。
2 秋岡 古城の石垣だけが残る城壁には、特ににそん
な雰囲気がありますね。
(089) 窯煙る砥部の里にも山桜 吉良
1 秋元
(090) 子規偲ぶ道後の湯殿若芽吹く 吉良
1 治部 道後温泉いいですよね。選者も入りましたが、
深さが微妙で少し戸惑いました。若芽が時期を特定し
て、同じ風景を変えています。漱石も入ったんでしょ
うね。
(091) 風蒼く橋桁を翔ぶ初燕 小野寺
1 吉良 燕の元気な姿をみると元気がでます。
(092) 紅梅は泪をたたえ君誘う 森
1 森
(093) 体躯してうすものの僧経唱え 深瀬
(094) 春風や睫毛に残る陽は眩し 小野寺
1 宮澤 涙目の睫毛に漂うひとしずくに陽が当たる。
たいしたことなく泣いたのに、まぶしいほど日が輝い
ている。・・・なんちゃって。70歳の翁。青春懐かし
いです。
(095) 行く春を惜しむ多摩川暮色かな 豊
1 志方 コロナ自粛で、チャリ移動が多くなり、多摩
川堤で何度か目に焼き付く情景です。
(096) 黒髪の匂いゆたかに藤の花 小野寺
1 吉良 黒髪は昔の思い出か?日本画の絵を見るよう
な感じがします。
2 秋元
(097) 日溜りのベランダ光る君子蘭 吉良
物憂げ儚い情景を詠んでみました
(098) 春愁の野に漂うは綿帽子 志方
1 橋本
(099) 老夫婦若葉並木を支え会ひ 深瀬
(100) 雷光の雲低く垂れ燕来る 小野寺
1 豊 「雷光の雲」と「燕」の取り合わせが一つの
風景を見事に表しています。
(101) 物干しの街灯の影猫の恋 深瀬
(102) 花一つマラソン人の靴の裏 宮澤
1 中津川
2 桑子
(103) 夕闇に花閉じ眠る白牡丹 小野寺
1 藤原
(104) 水温む子らとの会話楽しめり 治部
(105) うすものに黒き瞳や艶 (えん) 湛え 深瀬
1 柳町
2 小野寺 薄物の着ながし黒い瞳に見つめられたら男は
引くに引かれませんね。
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