2024年8月18日日曜日

七句会 第四十八回目のネット句会 選句の結果のご報告です。

 七句会のみなさま

 

 第四十八回目の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございました。

 今回の選句結果をご報告いたします。

 

・5 点句

(023) 赤信号日傘の影をおすそ分け         宮澤  05

(092) 夕日さすトマトもぐ手の皺深し        吉良  02

 

・4 点句

(033) 朝顔の開く夜明けの白さかな         豊    07

(122) 河童忌や玄関の蜘蛛そっと出し        桑子  05

 

・3 点句

(004) 向日葵(ヒマワリ)の望む平和の陽よ昇れ      橋本  04

(014) 風鈴のチリンチリンがよしず越し       志方  02

(019) 青々と空の広さや原爆忌           豊    05

(052) 郭公の木霊返すや燧ヶ岳 (ひうちだけ)     小野寺01

(054) 恋人と別れた記憶かき氷           豊    04

(083) 蛮勇をふるい踏み出す炎天下         宮澤  04

(104) 鮎掛かる瀬音駆け来る父の声         小野寺06

 

・2 点句

(010) 墨擦れば一瞬の涼蝉時雨           小野寺16

(013) 朝顔の滴るしずくすだれ越し         志方  01

(016) 風そよぎひかりゆらめく青田かな       深瀬  23

(020) 風生まれ梔子 (くちなし) の香をはこびけり   小野寺14

(030) 酒蔵の粕の香りやかき氷           治部  01

(031) 紫陽花に横顔ポーズ飛鳥山          桑子  04

(043) 楚々として余韻に浸る四葩(よひら)かな   秋元  05

(044) 夕立の夏の風情は今どこに          志方  05

(045) 灼熱に逃げ場狭まる隠居の身         深瀬  03

(057) くちなしに過ぎし思いの朽ち果てて      志方  08

(062) いつまでか若いつもりの喜寿の夏       深瀬  17

(063) 夕涼み縁台将棋の昭和かな          豊    02

(065) 浴衣越し団扇が贈る風やさし         志方  03

(071) 菖蒲湯の香の染みし髪風が梳き        小野寺02

(101) 夏帽子シャッター通りをひとり行く      深瀬  24

 

  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前

とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。

  次回については、10月~  11月ころにご連絡したいと思っていますので、よ

ろしくお願いいたします。やり方、等について、ご意見がありましたら、ご連

絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。

 

 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。

 

(1) 選句参加者

 今回の選句には、下記の14名が参加しました。

  桜子さん (新井さん) 、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方さん、

治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、平島さん、宮澤さん、

柳町さん、豊さん、深瀬。

 

(2) 今回の句会の結果を踏まえた自句自解、感想、等の募集について

  今回の句会の選句結果を踏まえて、各自、表明しておきたいこともあるので

はないかと思いますので、自句自解、感想、等、なんでも結構ですので、募り

たいと思います。一応、期限としては  9 月8 日とし、事務方にメールでいた

だき、それを七句会の下記のweb に掲載することにしたいと思います。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

  2024.08.18

 

      代表   橋口侯之介

      顧問  豊  宣光

      事務方 深瀬久敬

 

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(001) 夜の闇白き牡丹は沈みゆき          小野寺04

(002) 予約決め湯上りビール只の宿         中津川01

(003) 我が脚に若き血求め蚊も迷い         宮澤  03

(004) 向日葵(ヒマワリ)の望む平和の陽よ昇れ      橋本  04

   1 小野寺  向日葵の黄色はウクライナの国旗ですね。21

       世紀の現代に無謀な侵略戦争をするロシアには

       世界の鉄鎚が下って欲しいですね、

   2 吉良    ウクライナの紛争が一刻も早く解決してほし

       いものです。

   3 深瀬    ウクライナにはロシアの横暴に鉄槌を下して

       ほしいです。

(005) 夏ルック肩胸おへそ女子パワー        深瀬  13

(006) 重き朝一瞬の涼風息をつく          橋本  06

   1 桜子    私も朝は6:30に家を出るので、同じようなこ

       とを感じます。

(007) 地方都市閑散の夏風情なく          深瀬  15

(008) 素麵ののど越し流る生姜かな         志方  06

   1 服部

(009) 土用うなぎ店前往き来高値かな        中津川06

(010) 墨擦れば一瞬の涼蝉時雨           小野寺16

   1 吉良    墨をすると心が落ち着いて、暑さも感じなく

       なるものなのでしょう。

   2 志方

(011) 梅雨空や球の行方も儘ならず         桑子  03

(012) ティーショット狙いは遠く雲の峰       宮澤  01

   1 桑子

 

   路地裏の象徴すだれで 2句

(013) 朝顔の滴るしずくすだれ越し         志方  01

   1 秋元

   2 豊      滴るしずくは雨のあとなのでしょうか、それ

       とも朝の露なのでしょうか。いずれにしても、

       夏のさわやかな風景が感じられます。

(014) 風鈴のチリンチリンがよしず越し       志方  02

   1 秋元

   2 小野寺  真夏の暑さを忘れさせてくれるよしず。越し

       のチリンチリンが懐かしい。

   3 柳町

(015) 夏帽子赤と白とのかけっこの         桜子  02

(016) 風そよぎひかりゆらめく青田かな       深瀬  23

   1 志方

   2 平島    平和で長閑な田園風景。今年も豊作だろうな。

(017) トランプが銃に撃たれる梅雨の朝       服部  02

(018) 青田よこ半導体の無塵棟           深瀬  21

   1 中津川  熊本の工場、地方活性化にもなりました。

(019) 青々と空の広さや原爆忌           豊    05

   1 小野寺  今の平和な時代は79年前に広島と長崎に落と

       された原爆で死んだ無辜の人々の犠牲の上に成

       り立っている。青い空の下平和を守る為に我々

       傍観者ではいられないはずです。

   2 吉良    原爆投下日と同様に、広島には何事もなかっ

       たかの如く青空が広り、人々の平和への願いが

       込められています。

   3 深瀬    地球の神秘的とも言える美しさと人間の愚劣

       さの対比だと思います。

(020) 風生まれ梔子 (くちなし) の香をはこびけり   小野寺14

   1 志方

   2 豊      「風生まれ」の表現が巧みです。さらに、そ

       れが梔子の香であるところがいいですね。

(021) 猛暑日の哲学対話老いひとり         深瀬  04

   1 吉良    この年になり、生きることの意味を色々と考

       えるようになりますね。

(022) 梅雨明けを宣する意味やとうに失せ      治部  06

   1 服部

(023) 赤信号日傘の影をおすそ分け         宮澤  05

   1 治部    いい景色です。おすそ分けがいいですね。し

       れっと入っているのかもしれませんが、日傘の

       主は気付いています。どうぞお入りくださいと

       いう優しさが何とも言えません。

   2 中津川  猛暑日の横断歩道いい風景です。おすそ分け

       の相手が散歩中の犬だったりして。

   3 服部

   4 豊      夏の日差しの下、信号待ちをしながら隣の人

       に日傘をさしかけた。作者の優しい人柄がわか

       ります。

   5 深瀬    広い交差点では日陰がなく、この気持ちを実

       感しています。

(024) だんご蜂受粉待たせて庭野菜         橋本  01

(025) 山寺の急峻の坂草いきれ           小野寺19

(026) 大メディアオオタニ都知事の暴風雨      深瀬  19

(027) 飛鳥山路面電車と八仙花           秋元  02

(028) 遠野の夜座敷わらしが蚊帳に来て       小野寺10

(029) 喜寿集い枯れ四葩ごと友縮み         中津川05

(030) 酒蔵の粕の香りやかき氷           治部  01

   1 吉良    古い酒蔵を改築してつくったカフェでしょう

       か。かき氷がおいしそう。

   2 中津川  信州の酒蔵のアイスクリームも美味しかった

       です。

(031) 紫陽花に横顔ポーズ飛鳥山          桑子  04

   1 桜子    旅行先でのウキウキした感じがよく伝わって

       きます。

   2 柳町

(032) 雨けぶり海鳴りの丘夏あざみ         小野寺15

(033) 朝顔の開く夜明けの白さかな         豊    07

   1 秋元

   2 吉良    夜明けのすがすがしさに朝顔の花がマッチし

       ています。

   3 平島    白さが朝顔の色を際立たせて色の想像を膨ら

       ませます。

   4 宮澤

(034) 鰻の日この日のために頑張った        桜子  05

(035) 無意識にやってたことに手止まり       深瀬  26

(036) 洗い髪行燈揺れて京の宿           小野寺03

(037) 故郷の思い出浮かぶ夏祭           豊    01

   1 桜子    素朴ながら情緒あふれる深みのある句です。

(038) 熱中症後ろめたさや人為説          深瀬  08

   1 服部

(039) 猛暑日や今日も一日引きこもり        豊    06

   1 橋本    後期高齢者なら無理しないのが自分の為、人

       の為かもしれません。

(040) 馬鈴薯がバケツに三杯ゴロころと       服部  05

(041) 百日紅薄暮の寺に浮び来る          橋本  07

   1 小野寺  夕暮れの陽が落ちる薄暮に浮かぶ百日紅、一

       幅の絵巻を観る様です。

(042) 郭公に落葉松の風続きけり           小野寺22

   1 柳町

(043) 楚々として余韻に浸る四葩(よひら)かな   秋元  05

   1 桑子    悩ましい情景を想像しちゃいます。紫陽花の

       花言葉も「浮気」ですし。

   2 平島    楚々としてと紫陽花を咎め余韻に浸るところ

       が秀逸です。

(044) 夕立の夏の風情は今どこに          志方  05

   1 桜子    柔らかな感じを受ける句ですが、鋭いご指摘

       で、そういえばそうだと思わされます。

   2 橋本    降ればゲリラ豪雨の話題ばかりが目立つこの

       頃、昭和の夕立の後の涼しさが懐かしい。

(045) 灼熱に逃げ場狭まる隠居の身         深瀬  03

   1 宮澤

   2 豊      隠居は肩身が狭い。そんな苦笑いが聞こえて

       くるようです。

(046) 国道に千貫神輿の行き戻り          治部  07

(047) 月光に紫陽花の青ひかり帯び         小野寺09

(048) 青田揺れ車窓のぞけばそよ風の        桜子  03

(049) 登り来て神の恵みか石清水          治部  02

   1 小野寺  夏山を登ってきて噴き出す汗の中辿り着いて

       喉を伝う岩清水は神の恩寵でしょう。

(050) 老若の声入り混じるビヤホール        宮澤  02

(051) 年ごとに灼熱地獄酷さ増し          深瀬  02

(052) 郭公の木霊返すや燧ヶ岳 (ひうちだけ)     小野寺01

   1 橋本    尾瀬の雄大さ、夏の朝の爽やかさが浮んでき

       ます。

   2 宮澤

   3 豊      福島の燧岳ですよね。標高2300メートルを超

       える高山です。夏山登山の清々しさが感じられます。

(053) インバウンド軽装弾丸山開き         中津川03

(054) 恋人と別れた記憶かき氷           豊    04

   1 桜子    いったい何があったのだろうと、気になる余

       韻が残るユニークな一句です。

   2 治部    夏に別れたのですね。「別れるなら この季節 

       もう一度咲ける 夏に」という歌がありました。

       前川清の「夏の花よ」でしたか、目に浮かび、耳

       によみがえります。

   3 柳町

(055) ひきりなしインバウンド機夏日受け      深瀬  12

(056) 万緑や廃屋の卒塔婆蝶が棲み         小野寺11

(057) くちなしに過ぎし思いの朽ち果てて      志方  08

   1 治部    遠い夏の想い出が薄れてゆく様が、「くちな

       し」と「朽ち果て」と韻を踏んでその遠さが伝

       わります。お見事です。

   2 柳町

(058) 老いの顔鏡気になる夏の街          深瀬  18

   1 治部    老いの顔と夏の街は本来不釣り合いです。抵

       抗して、鏡を気にする気持ちが大切ですね。選

       者もかく有りたいと常々思ってはいるのですが・・・

(059) ふっくらとつけ焼く香り土用かな       治部  05

   1 平島    夏盛りの焦げる様な暑い陽射しの中で焼けた

       香りをふっくらと表現され暑さも和らぐもんだ

       なあ!

(060) 夏帽子ひげにステッキ夕陽受け        深瀬  25

   1 治部    絵になる老紳士ですね。今はもう殆ど居ない

       のでしょうが、カッコいいですよね。選者もこ

       のようにカッコつけて歩きたいものです。恐ら

       く作者のありたい姿なのかな。作者の羨望が見

       て取れます。

(061) 大粒の雨瓦打ち朋は逝き           小野寺05

(062) いつまでか若いつもりの喜寿の夏       深瀬  17

   1 小野寺  我々は戦後の団塊の世代として沢山の障害や

       困難を乗り越えてきました。夢中で走ってきて

       気がつけば喜寿となり、しかし、心の支えはい

       つまでも若いつもりでしたね。

   2 志方

(063) 夕涼み縁台将棋の昭和かな          豊    02

   1 秋元

   2 服部

(064) 紫陽花の都電も懐かし飛鳥山         橋本  02

 

   鈴鹿瀬を想起 2句

(065) 浴衣越し団扇が贈る風やさし         志方  03

   1 橋本    浴衣の女性?と団扇なら、きっと優しい風で

       しょう。

   2 宮澤

(066) 百日紅炎暑にホット風の途          志方  04

(067) 梔子 (くちなし) が闇に匂ひて別れけり    小野寺07

   1 柳町

(068) 人類の存在意義に首ひねり          深瀬  27

(069) 線路脇後ろ姿に藍映える           秋元  04

(070) UFOの如く動くや揚羽蝶          桑子  01

(071) 菖蒲湯の香の染みし髪風が梳き        小野寺02

   1 桑子    風になびくロングヘア、さわやかな光景が目

       に浮かびます。

   2 宮澤

(072) クーラーに逃げ込む人や自己矛盾       深瀬  06

(073) 酷暑でも掃除当番地獄かな          治部  03

   1 橋本    本当は避けたいのに、同情するばかりです。

(074) 紫陽花のお墓参りは雨の中          服部  01

 

   お祭りの屋台の金魚すくいで孫のために頑張ってとっ

   た一匹を渡して喜ぶ孫の顔の情景を詠んでみました。

(075) 百円で掬う金魚は孫の手に          柳町  02

   1 中津川  最近金魚すくいやってないですね。微笑まし

       くていいですね。

(076) 二度三度後遺症ケア夏コロナ         中津川04

(077) 夏蝶は旅に疲れて眼 (まなこ) 閉じ      小野寺21

   1 秋元

(078) 昼食に家内とすする冷素麺          深瀬  10

(079) 夏帽子ブローチ光る貴婦人の         桜子  01

(080) 七夕に疑惑まみれの選挙戦          秋元  01

   1 服部

(081) 涼み船影絵の如く街流れ           小野寺17

   1 秋元

(082) 冷や奴しょう油に生姜古典の美        深瀬  14

   1 志方

(083) 蛮勇をふるい踏み出す炎天下         宮澤  04

   1 桜子    このお気持ちとてもよくわかります。

   2 小野寺  最近東南アジアのバンコクやホーチミンを回

       って来て、日本の夏が一番過酷だと実感します。

       外出には蛮勇が要りますね。

   3 橋本    引きこもってばかりいては、このままではい

       かんと思う気持ちが勝つときも、、、

(084) 蓮散華朝の楽しみ又来年           服部  04

(085) 真夏日や新券祝う飛鳥山           中津川02

   1 深瀬    旧渋沢邸と造幣局が近かったのが面白かった

       です。

 

   いよいよ寿命が見えてきた歳となり、何か世の中に自

   身の存在を残したいと思うこの頃の気持ちを詠みました。

   特に「秋」を「とき」と読ませたいです。駒東時代の漢

   文の授業でその意味を習いましたね!!

(086) 八十路何かせねばと焦燥の秋(とき)     柳町  01

(087) 枯れ木みて生煮えの老い立ちすくむ      深瀬  20

   1 平島    俺ももう良い年のおいぼれなのにあの枯れ木

       みたいに枯れた心境になれないなあ。嗚呼!で

       も若い証拠かも。

(088) 生き返るゴルフ帰りの暑気払         桑子  06

(089) AIにすることを問う未来かな        深瀬  28

(090) 大杉を陽の移りゆき青葉木菟         小野寺18

 

   知多半島ゴルフ旅行:日間鹿島にて 6句

(091) 夏の蝶憩うベランダ夢野原          吉良  01

(092) 夕日さすトマトもぐ手の皺深し        吉良  02

   1 桑子   

   2 治部    夕日と皺の深さが人生の終盤を彷彿させます。

       何だかこの景色共感できますね。

   3 平島    余りゆっくりと自分の手など眺めた事もない

       のに夕陽が際立たせるトマトの滑らかさに比べ

       て何とも言えない見苦しさよ。でもこれが懸命

       に生きてきた印なのだ!

   4 豊      トマト農家、後継者がいないので、年を取っ

       ても働き続けなければいけないのです。それと

       も、老後の家庭菜園の場面でしょうか。

   5 深瀬    子供のころ、庭のトマトをよくもいで食べた

       のがなつかしい。

(093) 乾し蛸や家族総出の夏の浜          吉良  03

   1 中津川  日間賀島は蛸とフグですね。おいしかったで

       す。

(094) 渡し船航跡に落ちる夏の雲          吉良  04

   1 志方

(095) ラフ深し草の香むせる夏ゴルフ        吉良  05

   1 服部

(096) 夏草や息染まり行く午後3 時         吉良  06

(097) 繰り返すむかし話しの猛暑かな        深瀬  05

(098) 雨の日に蛙飛び跳ね青田かな         桜子  04

(099) 過激化す暑さの質の不気味さや        深瀬  01

   1 中津川  本当に暑さもゲリラ豪雨も不気味です。地球

       がおかしい。

(100) 月見草夜気忍び寄る風の村          小野寺12

(101) 夏帽子シャッター通りをひとり行く      深瀬  24

   1 桑子    夏の暑い日は人っ子一人いない商店街見かけ

       ます。

   2 宮澤

(102) 十三年目山百合一輪寂しけり         橋本  05

(103) ちらほらと猛暑に耐えるマスク人       深瀬  16

(104) 鮎掛かる瀬音駆け来る父の声         小野寺06

   1 吉良    子供のころの体験でしょうか。鮎がつれた父

       子の喜んでいる様子が目にうかびます。

   2 平島    久ぶりに親子で清流に釣りに出かけ親父の嬉

       しそうな声が瀬音を凌駕して聞こえて来た事の

       心弾む句です。こんな親父の声何年振りかなあ。

   3 深瀬    釣れた! 釣れた! の声が届いてきます。

(105) 素麵がうまいと思う家の卓          治部  04

(106) 抜かれたか孫と並びて背比べ         志方  07

   1 桑子    小生もつい最近抜かれました。

(107) 猛暑日の国会図書館シェルターに       深瀬  07

(108) 黒髪を束ねし宵の合歓の花          小野寺08

   1 柳町

(109) 七夕に魑魅魍魎の猿芝居           秋元  06

(110) 水無月雨集めて溢る最上川          橋本  08

(111) 風情満つうちわや金魚ついむかし       深瀬  11

   1 志方

(112) 風渡る海霧に浮かぶ三原山          桑子  02

   1 桜子    三原山の雄大な姿が目に浮かぶダイナミック

       な句ですね。  

(113) 夕鐘の空に響きて夏が逝き          小野寺13

(114) 紫陽花に美人借景飛鳥山           橋本  03

   1 桑子    借景は美人の方でしょうか。

(115) ビル街を日陰求めて人行き来         深瀬  09

(116) 妻コロナ朝昼晩と汗をかき          服部  03

(117) 梅雨明けて冷感グッズ買い揃う        中津川07

(118) 紫陽花の行き交う姿艶やかに         秋元  03

(119) 病癒え妻の包丁音たてて           小野寺20

   1 中津川  奥様が退院されたのでしょうか。喜びが伝わ

       ります。

(120) 死にたいとよく母言うを分かりだし      深瀬  29

(121) 激流の天の川にて溺れけり          豊    03

   1 秋元

(122) 河童忌や玄関の蜘蛛そっと出し        桑子  05

   1 橋本    流石にこの日は、蜘蛛を粗末には出来ない、、、

   2 柳町

   3 豊      河童忌は芥川龍之介の命日。芥川には「蜘蛛

       の糸」という有名な作品があります。もしかし

       て、それに関連付けた?

   4 深瀬    作者のやさしさと教養と先見性がにじみ出て

       います。

(123) 特攻機青田旋回手振り去る          深瀬  22

 

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2024年8月3日土曜日

 七句会の皆様

 

  かつてないような猛暑が続いている今日このころですが、みなさまお

元気にお過ごしのことと思います。

  七句会としての第四十八回目のネット句会となりますが、今回、下記

123 句の投句がありました。

  つきましては、次の要領で、選句をしていただきたく、よろしくお願

いいたします。

 

- 下記は、今回、投句していただいた全ての句を、作者を伏せ、兼題別

に、ランダムに列挙したものです。表記は、投句されたそのものです。

詞書きがあり、複数の句があるものは、まとめて並べてあります。兼題

句、自由題句、無季語句、川柳的な句、作者の特定が可能な句、等々、

なんでもありとしています。分類については、作者の意図と異なるかも

しれませんが、ご了承のほどお願いいたします。 (今回も分類を省略さ

せていただきました。)

- このなかから、共感する俳句を、最大7 句選び、8 月17日 (土) まで

に、下記へメールで返信してください。番号表記でも構いません。その

際、選んだ理由を一言、付け加えていただくとなお結構です。全体への

コメントでも結構です。

    hfukase@k03.itscom.net  (事務方  深瀬)

- 蛇足ですが、選句にあたり、自作を選ぶのはご遠慮ください。

- 8 月下旬には、選句の結果をまとめ、皆さまにご報告する予定です。

 

  今回の投句者は、秋元さん、新井さん、小野寺さん、吉良さん、桑子

さん、志方さん、治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、宮澤さ

ん、柳町さん、豊さん、深瀬 (以上14名) です。

 

 これまでの選句結果は、下記のURL から参照可能です。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

 以上、よろしくお願いいたします。

 

  送付不要な場合、ご面倒ですがご一報下さい。以後、送付しないよう

にします。

 

        七句会 2024.08.02

          代表  橋口侯之介

     顧問  豊  宣光

          事務  深瀬久敬

   

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   1. 全て (兼題、季語の有無など無関係)

 

(001) 夜の闇白き牡丹は沈みゆき

(002) 予約決め湯上りビール只の宿

(003) 我が脚に若き血求め蚊も迷い

(004) 向日葵(ヒマワリ)の望む平和の陽よ昇れ

(005) 夏ルック肩胸おへそ女子パワー

(006) 重き朝一瞬の涼風息をつく

(007) 地方都市閑散の夏風情なく

(008) 素麵ののど越し流る生姜かな

(009) 土用うなぎ店前往き来高値かな

(010) 墨擦れば一瞬の涼蝉時雨

(011) 梅雨空や球の行方も儘ならず

(012) ティーショット狙いは遠く雲の峰

   路地裏の象徴すだれで 2句

(013) 朝顔の滴るしずくすだれ越し

(014) 風鈴のチリンチリンがよしず越し

(015) 夏帽子赤と白とのかけっこの

(016) 風そよぎひかりゆらめく青田かな

(017) トランプが銃に撃たれる梅雨の朝

(018) 青田よこ半導体の無塵棟

(019) 青々と空の広さや原爆忌

(020) 風生まれ梔子 (くちなし) の香をはこびけり

(021) 猛暑日の哲学対話老いひとり

(022) 梅雨明けを宣する意味やとうに失せ

(023) 赤信号日傘の影をおすそ分け

(024) だんご蜂受粉待たせて庭野菜

(025) 山寺の急峻の坂草いきれ

(026) 大メディアオオタニ都知事の暴風雨

(027) 飛鳥山路面電車と八仙花

(028) 遠野の夜座敷わらしが蚊帳に来て

(029) 喜寿集い枯れ四葩ごと友縮み

(030) 酒蔵の粕の香りやかき氷

(031) 紫陽花に横顔ポーズ飛鳥山

(032) 雨けぶり海鳴りの丘夏あざみ

(033) 朝顔の開く夜明けの白さかな

(034) 鰻の日この日のために頑張った

(035) 無意識にやってたことに手止まり

(036) 洗い髪行燈揺れて京の宿

(037) 故郷の思い出浮かぶ夏祭

(038) 熱中症後ろめたさや人為説

(039) 猛暑日や今日も一日引きこもり

(040) 馬鈴薯がバケツに三杯ゴロころと

(041) 百日紅薄暮の寺に浮び来る

(042) 郭公に落葉松の風続きけり

(043) 楚々として余韻に浸る四葩(よひら)かな

(044) 夕立の夏の風情は今どこに

(045) 灼熱に逃げ場狭まる隠居の身

(046) 国道に千貫神輿の行き戻り

(047) 月光に紫陽花の青ひかり帯び

(048) 青田揺れ車窓のぞけばそよ風の

(049) 登り来て神の恵みか石清水

(050) 老若の声入り混じるビヤホール

(051) 年ごとに灼熱地獄酷さ増し

(052) 郭公の木霊返すや燧ヶ岳 (ひうちだけ)

(053) インバウンド軽装弾丸山開き

(054) 恋人と別れた記憶かき氷

(055) ひきりなしインバウンド機夏日受け

(056) 万緑や廃屋の卒塔婆蝶が棲み

(057) くちなしに過ぎし思いの朽ち果てて

(058) 老いの顔鏡気になる夏の街

(059) ふっくらとつけ焼く香り土用かな

(060) 夏帽子ひげにステッキ夕陽受け

(061) 大粒の雨瓦打ち朋は逝き

(062) いつまでか若いつもりの喜寿の夏

(063) 夕涼み縁台将棋の昭和かな

(064) 紫陽花の都電も懐かし飛鳥山

   鈴鹿瀬を想起 2句

(065) 浴衣越し団扇が贈る風やさし

(066) 百日紅炎暑にホット風の途

(067) 梔子 (くちなし) が闇に匂ひて別れけり

(068) 人類の存在意義に首ひねり

(069) 線路脇後ろ姿に藍映える

(070) UFOの如く動くや揚羽蝶

(071) 菖蒲湯の香の染みし髪風が梳き

(072) クーラーに逃げ込む人や自己矛盾

(073) 酷暑でも掃除当番地獄かな

(074) 紫陽花のお墓参りは雨の中

   お祭りの屋台の金魚すくいで孫のために頑張ってとっ

  た一匹を渡して喜ぶ孫の顔の情景を詠んでみました。

(075) 百円で掬う金魚は孫の手に

(076) 二度三度後遺症ケア夏コロナ

(077) 夏蝶は旅に疲れて眼 (まなこ) 閉じ

(078) 昼食に家内とすする冷素麺

(079) 夏帽子ブローチ光る貴婦人の

(080) 七夕に疑惑まみれの選挙戦

(081) 涼み船影絵の如く街流れ

(082) 冷や奴しょう油に生姜古典の美

(083) 蛮勇をふるい踏み出す炎天下

(084) 蓮散華朝の楽しみ又来年

(085) 真夏日や新券祝う飛鳥山

   いよいよ寿命が見えてきた歳となり、何か世の中に自

  身の存在を残したいと思うこの頃の気持ちを詠みました。

  特に「秋」を「とき」と読ませたいです。駒東時代の漢

  文の授業でその意味を習いましたね!!

(086) 八十路何かせねばと焦燥の秋(とき)

(087) 枯れ木みて生煮えの老い立ちすくむ

(088) 生き返るゴルフ帰りの暑気払

(089) AIにすることを問う未来かな

(090) 大杉を陽の移りゆき青葉木菟

     知多半島ゴルフ旅行:日間鹿島にて 6句

(091) 夏の蝶憩うベランダ夢野原

(092) 夕日さすトマトもぐ手の皺深し

(093) 乾し蛸や家族総出の夏の浜

(094) 渡し船航跡に落ちる夏の雲

(095) ラフ深し草の香むせる夏ゴルフ

(096) 夏草や息染まり行く午後3 時

(097) 繰り返すむかし話しの猛暑かな

(098) 雨の日に蛙飛び跳ね青田かな

(099) 過激化す暑さの質の不気味さや

(100) 月見草夜気忍び寄る風の村

(101) 夏帽子シャッター通りをひとり行く

(102) 十三年目山百合一輪寂しけり

(103) ちらほらと猛暑に耐えるマスク人

(104) 鮎掛かる瀬音駆け来る父の声

(105) 素麵がうまいと思う家の卓

(106) 抜かれたか孫と並びて背比べ

(107) 猛暑日の国会図書館シェルターに

(108) 黒髪を束ねし宵の合歓の花

(109) 七夕に魑魅魍魎の猿芝居

(110) 水無月雨集めて溢る最上川

(111) 風情満つうちわや金魚ついむかし

(112) 風渡る海霧に浮かぶ三原山

(113) 夕鐘の空に響きて夏が逝き

(114) 紫陽花に美人借景飛鳥山

(115) ビル街を日陰求めて人行き来

(116) 妻コロナ朝昼晩と汗をかき

(117) 梅雨明けて冷感グッズ買い揃う

(118) 紫陽花の行き交う姿艶やかに

(119) 病癒え妻の包丁音たてて

(120) 死にたいとよく母言うを分かりだし

(121) 激流の天の川にて溺れけり

(122) 河童忌や玄関の蜘蛛そっと出し

(123) 特攻機青田旋回手振り去る

 

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2024年6月7日金曜日

七句会 第四十七回ネット句会 感想、自句自解です。

 七句会のみなさま


 第四十七回の選句結果を踏まえて、感想や自句自解、等をお寄せいただき、

たいへんありがとうございました。

 およせいただいたものを、作品集とともに、名前順に、ほぼそのまままとめ

てお届けします。

 今後のやり方に、ご意見、等ありましたら、よろしくお願いします。

 七句会のweb  http://nanaku-haiku.blogspot.jp/ にも掲載してあります。

  今後とも、よろしくお願いいたします。

  深瀬 (事務方) 



1.第47回  ネット句会  作品集


(01) 桜子さん


・輪島塗海を渡れる世界一

・若き女医怒れば般若に様変わり

・歓迎会牛しゃぶしゃぶで囲む鍋

・夜桜のピンクのマシュマロふんわりと

・新入生正門くぐり一歩一歩

・新入生母の着物の袖つかむ

・竹の秋主役を地下にゆずりましょう

・竹の秋炊き込みご飯の準備かな

・能登の塩伝統の味日本一


(02) 小野寺さん


・気が付けば逃げ水追いて喜寿となり

・雪解けの瀬音流るる落ち椿

・花残月光かすめて鳥還る

・春蘭を愛でし人逝き空の青

・花透いて我が来し方に悔いなきや

・湯上がりの肌にひとひら花の白

・花冷えの古城の松に風は哭き

・春暮れて月光に触れ眠りけり

・廃村の瀬音ゆたかに山桜

・月白く花散る宵を舟は航き

・夜桜は蒼き夜空に散りしきり

・花明かり別れし人を隠しけり

・生きてあれ木々朝霧に木の芽吹き

・春雷の昏き光を朋渡り

・夜桜や梢は深き闇に消え

・星の畔 (あぜ) 蛙 (かわず) の歌の大合唱

・鎮魂の読経のしじま花吹雪

・春一番山轟かす風の音

・宵闇に漁火 (いさりび) 遠く春の雨

・みほとけの頸傾むきて春惜しむ

・花月夜凪の湖面を櫂の音

・父の墓碑風が手向けし花吹雪

・満州の戦火越え来し父の春


(03) 吉良さん


  ゴルフ場の行き帰りに通る利根川の岸辺の風景 (4 句) 

・菜の花や織りなす波に遊ぶ吾子

・微睡 (まどろみ) の眼窩に満ちる菜花かな

・黄金なる利根の菜花や空を断つ

・畔温み鷺舞い降りし春の風

・花盛る歌碑をたどりて人偲ぶ

・春眠や海越え届くホームラン


(04) 桑子さん


・花疲れ優先席の狸寝入り

・春雨や眼鏡に残るミスショット

・温暖化桜満開夏日かな

・数独の睡魔に負けし春の昼


(05) 志方さん


・霞みゆく川面のかなたに雉がなく

・花散らし早緑のなか風に舞い

・菜の花が朧月夜に薄化粧

・神田川散りし集まり花いかだ

・春愁の薄陽が照らす孫の頬

・舞い散りて残り桜の儚さが

・風に乗せ桜連れ去り初燕

・紅麹キックバックもAB遺産

・せせらぎの新緑のなか老い桜


(06) 治部さん


・冬旅や富士隠す雲にくにくし

・歳重ね去年より早し春一番

・筍の飯炊くかほり足止めて

・入学の朝は桜と決めていた

・あぁ桜なんと気まぐれ雨に咲く

・浅川の流れを覆う櫻花

・学園の桜吹雪や衿白し


(07) 中津川さん


・寒明けて語らう友も酒量減り

・標準木満開近し減る人出

・弾む声無口な孫に桜咲く

・苺花やがて香りの粒となり

・ぞろぞろと目黒の土手の花疲れ

・躑躅満つ迷路のごとき寺の庭

・なごり雪杖つく友に肩を貸し


(08) 橋本さん


・春浅し小川に跳ねる光かな

・ぷかりぷかり浮き雲連れて春来る

  気候変動 (温暖化) (2句)

・3 月がつひに夏日となりにけり

・気候変動人を桜を振り回す

・窓越しに芽吹き楽しむ日永かな

・鵜を逃る小魚白鷺頂戴す


(09) 服部さん


・若芝のゴルフ楽しや息子らと

 毎年飽きずに同じ苗を

・トマト茄子苗は今年も同じもの

・初音在り師匠の音にはほど遠く

・満開だエージシュートだ桜咲く

 同期会、早世した友人を思い出

・春の宴中心避けたい記念写真


(10) 宮澤さん


・花筏かき分けながら舟が行く

・春眠と惰眠の間往き戻り

・すれ違い胸元まぶし春の服

・名も知らぬ雛も歴史を背負いたり

・さえずりや朝の気配の宅急便


(11) 柳町さん


    先日、草津温泉に行きましたので、その時の感じを詠んでみ

 ました。雪の大谷には負けますが、渋峠付近に雪の壁がある。

  温度が上がり雪が解けて夢幻惑煙状になり--------- 

・雪壁が作る煙や春一番

・夢幻なり遠目に消える雪煙


(12) 豊さん


・たんぽぽや錆の色濃き廃線路

・花冷えや亡き先生を偲ぶ会

・三年後何人残る入社式

・ああ旨しわが養老の花見酒

・絵画展大小の春並びおり

・江戸人も愛でし桜の隅田川

・初夏の白き素足や女高生


(13) 深瀬


・春眠と午睡重なる老いの日々

・異星人歩道橋から花めでる

・露天風呂花散る夜の静けさや

・老妻の手とり退院花吹雪

・両国の散歩葉ざくら江戸情緒

・喜寿の声花見マンネリ認知症

・新入りの兵は戻らず母涙

・溌剌の新入社員走馬灯

・認知症新入生の胸騒ぎ

・新境地老いのもがきか竹の秋

・春迎え老いのグッズの二つ三つ

・座を仕切る豊満の笑み姥桜

・余命聞き向き合う花に改まり

・けじめなき老いの春眠やるせなく

・咲き誇る花のこころに謎宇宙

・空覆う花の老木銀河ごと

・春とてもロシアを覆うマゾヒズム

・死者並ぶガザウクライナ春陽受け

・マリウポリ残虐ロシアに眼を背く

・タテ社会他者のこころに土足入り

・囲碁手談義理人情と真逆行く



2.第47回  ネット句会  感想と自句自解


◎ 桜子さん (新井さん) の自句自解


(071) 輪島塗海を渡れる世界一

  総理がバイデン首相にお贈りした輪島塗のお品は世界一と言えるで

しょう。


(038) 若き女医怒れば般若に様変わり

  担当の歯医者さんは若くてきれいな女医さんですが、怒ると般若に

見えます。


(016) 歓迎会牛しゃぶしゃぶで囲む鍋

  何年かぶりの歓迎会はしゃぶしゃぶ料理で盛り上がりました。


(080) 夜桜のピンクのマシュマロふんわりと

  職場のそばの夜桜が、マシュマロに見えました。


(013) 新入生正門くぐり一歩一歩

 大学の入学式では、校章のついたあの真田堀りの正門をくぐり、一

歩一歩と体育館へ向かいました。まさに期待と不安でいっぱいでした。


(044) 新入生母の着物の袖つかむ

 小学校の入学式で会場を前に怖くなり、思わず母の黒い着物の袖に

しがみつきました。


(091) 竹の秋主役を地下にゆずりましょう

 これからは筍の季節、地面の方に栄養を譲ります。


(030) 竹の秋炊き込みご飯の準備かな

 筍が出てくるのを楽しみに、炊き込みご飯のおいしいレシピを調べ

ます。


(052) 能登の塩伝統の味日本一

  大変な状況の能登半島ですが、最も被害を受けた珠洲市を始め、昔

から塩創りで有名です。きっと復活します。



◎  小野寺さんの自句自解、感想


(070) 湯上がりの肌にひとひら花の白    三点句

 治部さんの解釈の通り。湯上がりの女性の白い肌が薄紅色に変わり

おりしも降りかかるひとひらの桜の花びらの白は、美しいと息を呑み

ました。


(072) 気が付けば逃げ水追いて喜寿となり  三点句

 自分では一生懸命に身体を張って追い求めて来たもの、辿りついた

と思えば、逃げ水となり消えてゆく、邯鄲の夢に自分の人生が重なり

ます。


(037) 花月夜凪の湖面を櫂の音       二点句

  深瀬さんの解釈通り満開の夜桜の湖畔、小船を漕ぎだせば静かに櫂

の音だけが進んでゆく、往くあてはないのだけれど。


(041) 春雷の昏き光を朋渡り        二点句

 急逝した友人の野辺送り、暗い空に春雷が走り、儚げな光の路を友

は独りで渡ってしまったのです。


(078) 二点句みほとけの頸傾きて春惜しむ  二点句

  吉良さんの解釈の通りこの美しい春の日はいつまでも続いて欲しい

と御仏も首を傾げて、願っている様です。


(101) 宵闇に漁火( いさりび) 春の雨    二点句 

 宵闇の向こうに漁火が揺れ静かにやはらかい春の雨が窓を濡らす独

りオハコの舟唄の世界です。


(010) 夜桜や梢は深き闇に消え       一点句

 満開の夜桜、梢の先は漆黒の闇の中に消えて幽玄の情景を醸し出す。

夜桜は千両役者なのだ。


(017) 生きてあれ木々朝霧に木の芽吹き   一点句

 平島さんの目に止まりました。朝霧の中生命を託して一斉に芽吹く

木芽は辛くても生きろよ、と叫ぶ自然の応援歌です。


(025) 廃村の瀬音豊かに山桜        一点句

 今は住む人も絶えた廃村だが大自然は瀬音豊かに山桜を咲かせ悠然

と巡ってくるのです。


(085) 父の墓碑風が手向けし花吹雪     一点句

 父の墓碑にぬかづけば一陣の風とともに花吹雪が舞い、亡き父に風

が黙祷を捧げてくれたのです。


(088) 鎮魂の読経のしじま花吹雪      一点句

 平島さんの目に止まりましたか。大震災の復興を祈願し鎮魂の為の

読経は舞い散る花吹雪の中で一瞬静寂が支配しておりました。


(092) 花明かり別れし人を隠しけり     一点句

 豊さんの解釈の通りです。恋人と別れた花の夜、どうして別れてし

まったんだろうという未練が、花あかりの中に浮かんでました。


(098) 花透いて我が来し方に悔いなきや   一点句

  桜子さんの解説がおもしろい。桜を見つめながらそっとつぶやく。

映画のワンシーンで俳優がふとつぶやく。素敵です。しかし現実の自

分は悔いばかりなんですよね。


(108) 雪解けの瀬音流るる落ち椿      一点句

 これも平島さんの目に止まりました。雪解けの冷たい流れのなか花

ごと落ちる椿が音たてて鮮やかに流れていく。


(015) 満州の戦火越え来し父の春

  あまり、多くを語らなかった父は怒涛と混乱の満州を辛うじて生き

のび帰還しました。多くの戦友は死のふちからロシアに抑留され亡く

なりました。今自分がある事は僥倖として感謝せずにはおれません。


 追伸

 平島さんに七句の選句のうち私の句を四句も選んで頂きました。



◎ 豊さんの自句自解


(002) 雪帽子かぶりて黙す石地蔵 

 降った雪が石地蔵の頭に積もっています。地蔵は悟りの境地にある

ので雪も寒さも感じることがないのです。


(011) 大寒の寺鐘の音透き通る 

 小野寺さんの鑑賞のとおり、大寒のさえざえとした空気の感じを詠

んでみました。


(016) あでやかに成人の日の晴れ着かな

 用事があって駅前にでかけたとき、成人式帰りの晴れ着姿の女性グ

ループを見かけて、ああ若いというのはいいなあと思いました。


(051) 初場所や勝負の果ての乱れ髷

 土俵の上で力士は全力でぶつかり合います。整えていた髷が乱れる

ほどに。それが相撲のおもしろさです。


(061) 災害の悲しみ深し能登の雪

 元旦そうそうの能登大地震には本当に驚きました。潰れた家の下敷

きになって亡くなった人もたくさんいました。合掌です。


(093) 豆まきや鬼追う園児たちの声

 節分の豆まき、幼稚園では鬼に扮装した先生を園児たちが追いかけ

るのです。一票ぐらいは入ると思ったのですが、意外でした。


(097) 寒の入入浴剤を買い足しに 

 寒の入りを迎えて、これからさらに寒くなるので、体を暖める入浴

剤を多めに備えておこうと思ったのです。それがうまく伝わらなかっ

たようです。



◎ 深瀬の自句自解


(003) 咲き誇る花のこころに謎宇宙

  満開の桜を見るとなんのためにこんな華々しい咲き方をしているの

か不思議な気持ちに襲われます。


(007) 春とてもロシアを覆うマゾヒズム

  大方のロシアの人々がプーチン政権の残虐行為に沈黙し許容してい

るのは一種のマゾヒズムなのでしょうか。


(016) 春眠と午睡重なる老いの日々           1 点句

  午前中から眠くなることがあります。次第にひどくなりつつある感

じです。老いとはこういうものなのでしょうか。


(018) 花のした牛丼ひろげ紅生姜

  桜の花と真っ赤な紅生姜の対比がおもしろいのでは、と思ったので

すが。


(021) 初夏を行く髭にハットのダンディズム        1 点句

  最近の身近な老人は、結構、おしゃれな人が増えてきました。ひげ

は自己アピールなのでしょうか。


(024) タテ社会他者のこころに土足入り

 民主主義の社会では個の尊重が基本原則な筈なのですが。


(029) 露天風呂花散る夜の静けさや           2 点句

  露天風呂につかりながら、夜桜をみている状況を想像してみました。

一度は経験してみたいと思います。


(031) 異星人歩道橋から花めでる

  天現寺交差点の歩道橋の上から道路の両側の桜並木をみて、なにか

空中からみているような気持ちになりました。


(035) 新境地老いのもがきか竹の秋

  認知症の実感が次第に強まっていくときの心境とはどういうものな

のでしょうか。鬱の経験があるので少し自信があるのですが。


(040) 喜寿の声花見マンネリ認知症

 今年の目黒川の桜は、苗木の寿命のためかいま一つでした。それと

こっちの老化も重なっているようにも感じました。


(049) 両国の散歩葉ざくら江戸情緒

  10数名で両国に散歩に行き、吉良邸とか勝海舟生誕の地を見学しま

した。江戸の中心街はこの辺だったのだと実感しました。


(055) けじめなき老いの春眠やるせなく         2 点句

  たくさん寝たと思っても、かつてのようなすっきりした気持ちにな

らないのが、情けないです。


(058) こどもの日子になに学ぶ対話会

  哲学対話のようなこんな企画に参加してみました。若い人の参加が

多かったので新鮮でした。


(065) 新緑に孫の笑顔の夢二度寝

  孫の笑顔に新緑が映えれば、こんな美しいものはないとのもいます。


(073) 溌剌の新入社員走馬灯

  かつて自分も新入社員のとき、講堂に集められ、所属課長に引率さ

れて職場に向かいました。


(079) 座を仕切る豊満の笑み姥桜            2 点句

  男の側から見る女性の不思議は、年齢に関係ないと思います。


(083) マリウポリ残虐ロシアに眼を背く

  ロシア軍が攻め込んだマタウポリの様子を外国のジャーナストが必

死の覚悟で撮影したものをみましたが、下巻を見る気になれませんで

した。


(087) 空覆う花の老木銀河ごと

  夜空を一杯に花で埋める桜の大木の威圧感を詠んでみました。


(089) 新入りの兵は戻らず母涙

  戦死したロシアの若い兵隊の母親らの映像をみました。悲惨だとつ

くづく思います。


(093) 認知症新入生の胸騒ぎ

  認知症が始まっています、と宣告されたときどういう気持ちになる

ものでしょうか。


(097) 死者並ぶガザウクライナ春陽受け         1 点句

  戦争がいかに悲惨なものであるか、映像技術等の進歩によっていや

というほど分かっている筈なのですが。


(100) 余命聞き向き合う花に改まり           2 点句

  がんでは余命がかなりはっきり告げられるようですが、どういう心

境になるものか、想像してみました。


(103) 老妻の手とり退院花吹雪             5 点句句

  花吹雪に似合いそうな風景を想像してみました。


(109) 春迎え老いのグッズの二つ三つ

  老眼鏡とか杖とか、いろいろ老人グッズが増えていっています。


(115) 囲碁手談義理人情と真逆行く

  囲碁対局には義理人情が入り込む余地がないところがおもしろいで

す。


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2024年5月13日月曜日

七句会 第47回 ネット句会 選句 結果

 

 七句会のみなさま

 

 第四十七回目の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございました。

 今回の選句結果をご報告いたします。

 

・9 点句

(076) たんぽぽや錆の色濃き廃線路           豊   01

 

・5 点句

(103) 老妻の手とり退院花吹雪             深瀬 04

 

・4 点句

(034) ああ旨しわが養老の花見酒            豊   04

 

・3 点句

(002) すれ違い胸元まぶし春の服            宮澤 03

(061) 微睡 (まどろみ) の眼窩に満ちる菜花かな     吉良 02

(070) 湯上がりの肌にひとひら花の白          小野寺06

(072) 気が付けば逃げ水追いて喜寿となり        小野寺01

(081) 名も知らぬ雛も歴史を背負いたり         宮澤 04

 

・2 点句

(006) なごり雪杖つく友に肩を貸し           中津川07

(022) ぷかりぷかり浮き雲連れて春来る         橋本  02

(026) 躑躅満つ迷路のごとき寺の庭           中津川06

(029) 露天風呂花散る夜の静けさや           深瀬 03

(037) 花月夜凪の湖面を櫂の音             小野寺21

(041) 春雷の昏き光を朋渡り              小野寺14

(043) 寒明けて語らう友も酒量減り           中津川01

(044) 新入生母の着物の袖つかむ            桜子 06

(055) けじめなき老いの春眠やるせなく         深瀬 15

(060) 菜の花や織りなす波に遊ぶ吾子          吉良 01

(063) 畔温み鷺舞い降りし春の風            吉良 04

(078) みほとけの頸傾むきて春惜しむ          小野寺20

(079) 座を仕切る豊満の笑み姥桜            深瀬 13

(084) 数独の睡魔に負けし春の昼            桑子 04

(096) 窓越しに芽吹き楽しむ日永かな          橋本  05

(100) 余命聞き向き合う花に改まり           深瀬 14

(101) 宵闇に漁火 (いさりび) 遠く春の雨        小野寺19

(112) 江戸人も愛でし桜の隅田川            豊   06

 

  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前

とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。

  次回については、7 月~  8 月ころにご連絡したいと思っていますので、よ

ろしくお願いいたします。やり方、等について、ご意見がありましたら、ご連

絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。

 

 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。

 

(1) 選句参加者

 今回の選句には、下記の14名が参加しました。

  桜子さん (新井さん) 、小野寺さん、吉良さん、桑子さん、志方さん、

治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、平島さん、宮澤さん、

柳町さん、豊さん、深瀬。

 

(2) 今回の句会の結果を踏まえた自句自解、感想、等の募集について

  今回の句会の選句結果を踏まえて、各自、表明しておきたいこともあるので

はないかと思いますので、自句自解、感想、等、なんでも結構ですので、募り

たいと思います。一応、期限としては  6 月3 日とし、事務方にメールでいた

だき、それを七句会の下記のweb に掲載することにしたいと思います。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

  2024.05.13

 

      代表   橋口侯之介

      顧問  豊  宣光

      事務方 深瀬久敬

 

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(001) 花残月光かすめて鳥還る             小野寺03

      1 豊      「花残月」という言葉を発見しただけでも見事。イメ

          ージが巧みです。

(002) すれ違い胸元まぶし春の服            宮澤 03

      1 服部

      2 治部    春のエロスを感じますね。「どこ見てんのよ」と、叱

          られそうですな。

      3 柳町

(003) 咲き誇る花のこころに謎宇宙           深瀬 16

(004) 鵜を逃る小魚白鷺頂戴す             橋本  06

(005) 紅麹キックバックもAB遺産           志方 08

(006) なごり雪杖つく友に肩を貸し           中津川07

      1 桑子

      2 桜子    長年のご友情が感じられて、温かい気持ちになれまし

          た。

(007) 春とてもロシアを覆うマゾヒズム         深瀬 18

(008) 花筏かき分けながら舟が行く           宮澤 01

(009) 標準木満開近し減る人出             中津川02

(010) 夜桜や梢は深き闇に消え             小野寺15

      1 宮澤

(011) 花疲れ優先席の狸寝入り             桑子 01

      1 服部

(012) 霞みゆく川面のかなたに雉がなく         志方 01

      1 平島   

(013) 新入生正門くぐり一歩一歩            桜子 05

(014) 満州の戦火越え来し父の春            小野寺23

(015) 初音在り師匠の音にはほど遠く          服部 04

      1 中津川  初鳴きのうぐいすの未熟さが伝わります。

(016) 春眠と午睡重なる老いの日々           深瀬 01

      1 服部

(017) 生きてあれ木々朝霧に木の芽吹き         小野寺13

      1 平島   

(018) 花のした牛丼ひろげ紅生姜            深瀬 07

(019) 学園の桜吹雪や衿白し              治部 07

      1 桜子    入学式の光景でしょうか。桜や制服のシャツの襟の白

          色など、色のコントラストが印象的です。

(020) さえずりや朝の気配の宅急便           宮澤 05

      1 小野寺  早朝、小鳥のさえずりで目覚めると宅急便の気配が重

             なり何か良い事がありそうな気配。清々しさを感じます。

(021) 初夏を行く髭にハットのダンディズム        深瀬 22

      1 豊      まさに男のダンディズム、おしゃれな紳士の様子が伝

          わってきます。

(022) ぷかりぷかり浮き雲連れて春来る         橋本  02

      1 志方

      2 吉良    擬音がのんびりした春の景色になんともピッタリです。

(023) 春一番山轟かす風の音、             小野寺18

(024) タテ社会他者のこころに土足入り         深瀬 24

(025) 廃村の瀬音ゆたかに山桜             小野寺09

      1 橋本    廃村なれど、自然はそのままに巡っている。

(026) 躑躅満つ迷路のごとき寺の庭           中津川06

      1 宮澤

      2 柳町

(027) 歳重ね去年より早し春一番            治部 02

(028) 春雨や眼鏡に残るミスショット          桑子 02

(029) 露天風呂花散る夜の静けさや           深瀬 03

      1 桜子    夜の露天風呂の良さがしみじみ味わえます。

      2 服部

(030) 竹の秋炊き込みご飯の準備かな          桜子 08

      1 治部    やあ!香ってきますね。筍ご飯ですよね。準備中から

          わくわくしている様子が伝わってきます。美味しいに決

          まっています。

(031) 異星人歩道橋から花めでる            深瀬 02

(032) 菜の花が朧月夜に薄化粧             志方 03

      1 桜子    幻想的な一句です。

(033) 若芝のゴルフ楽しや息子らと           服部 01

(034) ああ旨しわが養老の花見酒            豊   04

      1 吉良    心から発する酒を飲む喜びの声が聞こえそうです。

      2 治部    ああ旨しがいいですね。このところ出来なかった花見

          酒、人生の後半にひとしおの旨さを感じている様子が伝

          わりますね。

      3 橋本    生きていればこそ、相応の美味い花見酒が呑める幸せ。

      4 小野寺  誰に気兼ねする訳ではない気ままな花見酒わが養老の

              花見酒はさぞ旨いことでしょう。

(035) 新境地老いのもがきか竹の秋           深瀬 11

      同期会、早世した友人を思い出

(036) 春の宴中心避けたい記念写真           服部 07

      1 治部    おやおや、もうひと働きを決めたのですか。もがいて

          いると表現した事と、春ではなく竹の秋とした所、何だ

          か振り絞っている感が伝わります。「もがきや」として

          強調すると決心がさらに強まるかな。

(037) 花月夜凪の湖面を櫂の音             小野寺21

      1 宮澤

      2 深瀬    夜の湖畔には満開の桜が並び、湖面には小舟が静かに

          櫂の音をたてて進んでいく。なにをしに行く舟なのでし

          ょうか。

(038) 若き女医怒れば般若に様変わり          桜子 02

(039) 風に乗せ桜連れ去り初燕             志方 07

(040) 喜寿の声花見マンネリ認知症           深瀬 06

(041) 春雷の昏き光を朋渡り              小野寺14

      1 豊      急逝した友人を思う気持ちでしょうか。「春雷」が効

          果的です。

      2 柳町

(042) 花冷えや亡き先生を偲ぶ会            豊   02

(043) 寒明けて語らう友も酒量減り           中津川01

      1 桑子    小生も年に比例して減っています。共感します。

      2 治部    同感です。これ自分もですよね。暖かくなって久々に

          会い語らうも、酒の量は心なしか減っている。お互い体

          に気を付けて長く付き合いたいものです。

(044) 新入生母の着物の袖つかむ            桜子 06

      1 桑子    不安そうに、はにかむ様子が目に浮かびます。和服姿

          のお母さんはめっきり少なくなりました。

      2 宮澤

(045) 筍の飯炊くかほり足止めて            治部 03

        先日、草津温泉に行きましたので、その時の感じを詠んでみ

      ました。雪の大谷には負けますが、渋峠付近に雪の壁がある。

      温度が上がり雪が解けて夢幻惑煙状になり------(2句)

(046) 雪壁が作る煙や春一番              柳町  01

(047) 夢幻なり遠目に消える雪煙            柳町 02

(048) 春眠と惰眠の間往き戻り             宮澤 02

(049) 両国の散歩葉ざくら江戸情緒           深瀬 05

(050) 花散らし早緑のなか風に舞い           志方 02

(051) 春暮れて月光に触れ眠りけり           小野寺08

(052) 能登の塩伝統の味日本一             桜子 09

(053) 苺花やがて香りの粒となり            中津川04

      1 小野寺  白い苺の花、眺めながら、いつか甘くて香るイチゴに

              なるのだ。その想像力が良いですね。

(054) 初夏の白き素足や女高生             豊   07

      1 志方

(055) けじめなき老いの春眠やるせなく         深瀬 15

      1 志方

      2 服部

(056) 月白く花散る宵を舟は航き            小野寺10

(057) 冬旅や富士隠す雲にくにくし           治部 01

(058) こどもの日子になに学ぶ対話会          深瀬 21

(059) 浅川の流れを覆う櫻花              治部 06

      ゴルフ場の行き帰りに通る利根川の岸辺の風景 (4 句)

(060) 菜の花や織りなす波に遊ぶ吾子          吉良 01

      1 中津川  利根川の土手は菜の花と桜とのコラボのすばらしい場

          所がありますね。

      2 橋本

(061)   睡 (まどろみ) の眼窩に満ちる菜花かな     吉良 02

      1 豊      暖かい春になると、ついうとうとしてしまいますね。

          同感です。

      2 柳町

      3 小野寺  微睡のなかふと目をあければ一面の菜の花の黄色が飛

              び込んできた。幸せなひとときです。

(062) 黄金なる利根の菜花や空を断つ          吉良 03

(063) 畔温み鷺舞い降りし春の風            吉良 04

      1 志方

      2 小野寺  畦道の田圃が水温む季節になり、白鷺が舞い降りてき

              た。春のそよ風が気持ち良い、絵を観る様な情景です。

(064) 春蘭を愛でし人逝き空の青            小野寺04

(065) 新緑に孫の笑顔の夢二度寝             深瀬 20

(066) 絵画展大小の春並びおり             豊   05

      1 橋本    画の大きさのみならず、大きな春、小さな春も描かれ

          ているのでしょう。

      気候変動 (温暖化) (2句)

(067) 3 月がつひに夏日となりにけり          橋本  03

(068) 気候変動人を桜を振り回す            橋本  04

(069) 神田川散りし集まり花いかだ           志方 04

(070) 湯上がりの肌にひとひら花の白          小野寺06

      1 桑子    妖艶な光景を想像しちゃいます。

      2 桜子    温泉地での一コマでしょうか。絵葉書に描かれた美し

          い女性のようです。

      3 治部    「湯上りの肌」で、美しき女性の白い肌が湯上りで薄

          紅色になっていることを思わせて、そこへひとひらの白

          い花びらいいですね。これを色気というのかな。お見事

          です。

(071) 輪島塗海を渡れる世界一             桜子 01

(072) 気が付けば逃げ水追いて喜寿となり        小野寺01

      1 宮澤

      2 中津川  「逃げ水」は何を象徴しているのでしょうか?  求め

          て来たものは何だったか気になります。

      3 柳町

(073) 溌剌の新入社員走馬灯              深瀬 09

(074) 入学の朝は桜と決めていた            治部 04

      毎年飽きずに同じ苗を

(075) トマト茄子苗は今年も同じもの          服部 03

(076) たんぽぽや錆の色濃き廃線路           豊   01

      1 宮澤

      2 深瀬    たんぽぽの黄色とさび付いた線路の茶色が調和してい

          る感じがします。

      3 平島   

      4 中津川  廃線された後にはいろいろな思い出があるものです。

      5 服部

      6 吉良    廃線となった錆びた線路とたんぽぽの色の対比が面白

          い。

      7 治部    役目を終えて久しい錆びた廃線路の周りを囲むたんぽ

          ぽの黄色が、のんびりとした暖かさを感じさせます。疲

          れを癒しているような春らしい光景が目にうかびますね。

      8 橋本    タンポポの鮮やかな花の黄色と葉の緑が、廃線の錆の

          色をいっそう際立たせている。

      9 小野寺  忘れ去られた廃線路、錆色が濃いなかにひときわ健気

              に黄色のたんぽぽが咲いている。何処にでも生きる生命

              があるんですね。対象に目がゆく作者の感性が光ります。

(077) ぞろぞろと目黒の土手の花疲れ          中津川05

      1 豊      目黒川は桜の名所、たくさんの人で賑わいます。人混

          みで「花疲れ」したのでしょう。

(078) みほとけの頸傾むきて春惜しむ          小野寺20

      1 吉良    美しい春の日はいつまでも続いてほしい。御仏も同じ

          思いなのでしょう。

      2 柳町

(079) 座を仕切る豊満の笑み姥桜            深瀬 13

      1 宮澤

      2 中津川  中高年の女子会か?それとも居酒屋の女将か?あるあ

          るですね。

(080) 夜桜のピンクのマシュマロふんわりと       桜子 04

(081) 名も知らぬ雛も歴史を背負いたり         宮澤 04

      1 桑子

      2 中津川  各家庭にはお雛様だけでなく歴史を伝える何かがある

          のではと思います。

      3 吉良    その時代を背負って生きた様々な人々に受け継がれた

          古いひな人形。でも人形の優しい微笑みは時を超えて変

          わらないことでしょう。

(082) 弾む声無口な孫に桜咲く             中津川03

      1 深瀬    共感するものがあります。小学生の上の孫が不登校に

          なり、今度、下の孫が入学しました。今は二人で仲良く

          登校しています。ほっとしています。

(083) マリウポリ残虐ロシアに眼を背く         深瀬 23

(084) 数独の睡魔に負けし春の昼            桑子 04

      1 深瀬    最近、昼食後、しばらくすると猛烈な睡魔に襲われま

          す。老化を実感します。

      2 橋本    数独は時間が掛かり疲れるのでやりませんが、やはり

          眠くなりますか。

(085) 父の墓碑風が手向けし花吹雪           小野寺22

      1 深瀬    我が家のお墓は室内にたくさん並んでいるタイプです。

          こうした景色とは無縁で残念です。

(086) 花盛る歌碑をたどりて人偲ぶ           吉良 05

(087) 空覆う花の老木銀河ごと             深瀬 17

(088) 鎮魂の読経のしじま花吹雪            小野寺17

      1 平島   

(089) 新入りの兵は戻らず母涙             深瀬 08

(090) 春愁の薄陽が照らす孫の頬            志方 05

(091) 竹の秋主役を地下にゆずりましょう        桜子 07

(092) 花明かり別れし人を隠しけり           小野寺12

      1 豊      別れた人は恋人でしょうか。もっと会っていたかった

          という未練の想いが、花明かりの中に浮かんでいるので

          す。

(093) 認知症新入生の胸騒ぎ              深瀬 10

(094) 三年後何人残る入社式              豊   03

(095) 夜桜は蒼き夜空に散りしきり           小野寺11

(096) 窓越しに芽吹き楽しむ日永かな          橋本  05

      1 深瀬    穏やかな日々を過ごしている様が実感として伝わって

          きます。

      2 平島   

(097) 死者並ぶガザウクライナ春陽受け         深瀬 19

      1 吉良    平和な春の陽光とはうらはらな残酷な情景ですね。人

          間の知性は物質文明の進歩とはうらはらに益々退化して

          いるのでしょうか。

(098) 花透いて我が来し方に悔いなきや         小野寺05

      1 桜子    桜を見つめながらそっとつぶやく…。映画で俳優さん

          がつぶやくようで、素敵です。

(099) あぁ桜なんと気まぐれ雨に咲く          治部 05

(100) 余命聞き向き合う花に改まり           深瀬 14

      1 中津川  自分が宣告された時は・・・・と想像しました。

      2 小野寺  余命を宣告されて、よく俳句を作る気になったと驚き

              を禁じ得ません。花に向き合い、心の動揺を抑えられた

              としたらそれはまた大変な覚悟です。

(101) 宵闇に漁火 (いさりび) 遠く春の雨        小野寺19

      1 志方

      2 平島   

(102) せせらぎの新緑のなか老い桜           志方 09

(103) 老妻の手とり退院花吹雪             深瀬 04

      1 桑子    ほほえましい光景ですね。病院へ行くと手を取り合う

          老夫婦を多く見かけます。

      2 豊      入院していた奥さんが退院することになった。その喜

          びを花吹雪が盛り上げてくれるのです。うらやましい老

          夫婦です。

      3 服部

      4 吉良    愛情のあふれるすばらしい光景です。

      5 橋本

(104) 舞い散りて残り桜の儚さが            志方 06

      1 柳町

(105) 花冷えの古城の松に風は哭き           小野寺07

(106) 歓迎会牛しゃぶしゃぶで囲む鍋          桜子 03

(107) 春眠や海越え届くホームラン           吉良 06

(108) 雪解けの瀬音流るる落ち椿            小野寺02

      1 平島   

(109) 春迎え老いのグッズの二つ三つ          深瀬 12

(110) 満開だエージシュートだ桜咲く          服部 05

(111) 春浅し小川に跳ねる光かな            橋本  01

(112) 江戸人も愛でし桜の隅田川            豊   06

      1 深瀬    先日、両国界隈を散歩し、江戸時代は、隅田川沿いが

          繁華街の中心であったことを実感しました。

      2 柳町

(113) 温暖化桜満開夏日かな              桑子 03

      1 桜子    季語を入れながらも、現代の環境問題をズバリとつい

          ておられます。

(114) 星の畔 (あぜ) 蛙 (かわず) の歌の大合唱     小野寺16

(115) 囲碁手談義理人情と真逆行く           深瀬 25

 

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  ご参考  選句時にお寄せいただいたコメントを、僣越ですが、下記に添付し

ます。

 

○ 桜子さん (新井さん)

 楽しく拝見し、選句致しました。

  桜の光景を詠まれた句が多く、幻想的な光景を表現なされていた句が多かっ

たようです。

  日常のつぶやきにも、現代の問題が語られていて、さすが視野の広さがあら

れます。

 楽しいひと時をありがとうございます。

  自分で俳句を作るのも、「私はこんなことを思っていたんだ」と発見になり

ますが、他の方の句を読ませていただくのも、どのあたりが目に留まるかで、

自分の関心に気づくものですね。

 

○ 志方さん

 春を詠むと、似たような句が多く、選句に苦労いたしました。

 

○ 柳町さん

  早めに選句して、気持ちよく(?)旅行に出かけたいと思います。

 御免なさい、どうしても8句になってしまいます(笑)

 

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