2025年11月15日土曜日

七句会 第五十三回目のネット句会 選句の結果のご報告です。 ---- 訂正版です。豊さんの選句を追加しました。

 

 七句会のみなさま

 

 第五十三回目の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございます。

 今回の選句結果をご報告いたします。

 

・5 点句

(076) 手踊りの乙女きりりと秋祭         桑子  

 

・3 点句

(003) 盆栽の景色に小さき秋の見え        治部  

(022) 振り返る道の長さや曼殊沙華        治部  

(025) 山車ひく子少子化の波しみじみと      深瀬  

(026) 米櫃を満たせぬ世相秋寒し         秋元   

(033) Ennui(気怠さ) を纏いセーヌは秋暮色    河村  

(085) 喜寿二人昼飲み終えて鰯雲         中津川 

(091) 旅先の無人駅舎に虫の声          深瀬  

(098) 車窓ごし追いかけて来る能登の月      河村  

(109) 母と子の秋刀魚ほおばるほお丸く      桜子   

 

・2 点句

(007) 天網を超えて遥かに流れ星         小野寺 

(011) 水澄むもわが身に沈む重き澱        深瀬  

(016) 柚匂ふ母の描きし黄金色          小野寺 

(021) 彼岸花朱華の空と競い合い         志方  

(031) 月揺れて露天に浸かる独り旅        小野寺 

(037) 七輪で秋刀魚焼きたし空焦がし       服部  

(046) 紅葉酔う永観堂の逢瀬かな         小野寺 

(047) 寒椿枯野の裾に色を添え          秋元   

(062) 夕紅葉鞍馬の山に鬼となり         小野寺 

(079) 喜寿すぎて何故か目につく彼岸花      志方  

(084) 濡れ芝に光の宝石朝の庭          橋本  

(101) 澄む水に心の澱 (おり) を見透かされ    小野寺 

(105) 青空や透き通る秋野に山に         豊    

 

  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前

とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。

 

 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。

 

(1) 選句参加者

 今回の選句には、下記の14名が参加しました。

  秋元さん、桜子さん、小野寺さん、吉良さん、河村さん、桑子さん、

治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、平島さん、宮澤さん、豊さん、

深瀬。

 

(2) 次回について

  これまで3 カ月毎に開催してきましたが、隔月開催にしてはどうかという意

見があります。年齢のせいかやや間延び感もあるように思います。そのため次

回は試行として12月14日に投句依頼をしたいと思います。きびしいといったご

意見があれば元にもどしたいと思います。よろしくお願いします。

 

(3) 懇親会の開催について

  対面したことのないメンバーもおられますので、来月前半くらいに懇親会を

行うことを検討しています。今現在の案としては、12月5 日 (金) 午後2 時か

約2 時間。場所は恵比寿駅のアトレ恵比寿6Fの銀座ライオンを検討しています。

はっきりしましたら、別途、ご連絡いたしますので、よろしくお願いします。

 

(4) 自句自解について

  今後は、選句と一緒に自身の句の自句自解をお送りしていただければ、作品

集に掲載します。選句結果等を踏まえた感想は適宜、ご報告するようにします。

 

  誤記、記入漏れなどありましたら、ご連絡ください。修正します。

 選句結果は、七句会の下記のweb に掲載します。よろしくお願いします。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

  2025.11.15

 

      代表   橋口侯之介

      顧問  豊  宣光

      事務方 深瀬久敬

 

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1.選句結果

 

(001) 初時雨牡丹は紅く花芽吹き         小野寺 

(002) 雲の峰見る間に崩れ空は凪         橋本  

(003) 盆栽の景色に小さき秋の見え        治部  

      1 秋元

      2 中津川 

   3 豊   俳句らしくよくまとまっています。

(004) 時ながれ老ひの背中に秋の風        深瀬  

      1 宮澤    これまで背負っていた荷は下したが、今は、老いた

          自分を背負っているという感じがします。

(005) 秋祭りビルを呑み込む囃子声        吉良  

      1 服部

(006) 墓参り今年も咲いた彼岸花         志方  

(007) 天網を超えて遥かに流れ星         小野寺 

      1 桜子    美しくロマンティックな光景が目に浮かびます。気

          持ちが洗われるようです。

      2 豊   スケールの大きな句ですね。

(008) 流れ星光飲み込む都市の渦         吉良  

(009) 新米や高値続いてパスタ買い        中津川 

      1 桑子    本当に、麺類の頻度が多くなりました。

(010) ご褒美はお頭付きのさんまかな       桜子  

(011) 水澄むもわが身に沈む重き澱        深瀬  

      1 桑子    何が?気になります。

      2 宮澤    年老いて、今までのしがらみは消えすっきりしてい

          るようだ。くれぐれも沈んだ過去の澱はかき混ぜない

          こと。

(012) ママ残業カレー煮て待つお月さま      河村  

      1 深瀬    メルヘンの高い薫りが伝わってきます。

(013) スポーツの秋に野球はオフとなり      治部  

(014) 投げ売りの育ち過ぎたる梨甘し       中津川 

(015) 秋の夜やしみじみと聴くノクターン     豊    

(016) 柚匂ふ母の描きし黄金色          小野寺 

      1 治部    お母様が柚子の絵を描かれたのですかね。色遣いが

          素晴らしかったのでしょう、句から柚子のいい香りが

          漂うようです。

      2 中津川 

(017) 漂泊の宿の出迎へ鳳仙花          深瀬  

      1 河村    日陰に咲くこの花が似合う。

(018) 喜多方で至福のラーメン煮干だし      橋本  

(019) 秋雨に足取り重く4 (フォー) パット    桑子  

(020) 燈二つ切れし日友の急逝す         橋本  

(021) 彼岸花朱華の空と競い合い         志方  

      1 中津川 

      2 深瀬    スケールの大きさと色彩感覚が印象的です。

(022) 振り返る道の長さや曼殊沙華        治部  

      1 河村    過ぎし道に咲いた赤き花は誰ぞ?

      2 吉良    長い人生の苦労の中に、美しい思い出の詠嘆を感じ

          ます。

      3 平島    もうこんな年になってしまった。色んなことがあっ

          たなあ!毒もある。別名彼岸花、死人花。綺麗だけど

           なあ!

(023) まだかまだ擂り棒せかすとろろ汁      吉良  

      1 治部    擂粉木と言わずにすり棒としたのは、目線が汁から

          擂粉木に重く、とろろ汁を待っている感が強く感じら

          れます。流石です。

(024) 昏ながら山裾照らす夕紅葉         小野寺 

      1 秋元

(025) 山車ひく子少子化の波しみじみと      深瀬  

      1 桑子    小生の町会も役員・保護者が多く、子供はちらほら

              です。

      2 治部    秋祭りは子供のころから楽しみでした。最近、子供

          神輿を見なくなったような気がします。山車を引く子

          供の数も年々少なく、国が危ないと実感しますよね。

      3 橋本    以前と較べて山車を引く子の少なさが気になる、少

          子化、寂しい。

(026) 米櫃を満たせぬ世相秋寒し         秋元   

      1 中津川 

      2 橋本    米農政の貧弱さの末路でしょうか、米櫃がなんか良

          いです。

      3 豊   時事的な話題をうまく切り取りました。

(027) デッサンの筆圧強し秋灯下         小野寺 

      1 吉良    好きなデッサンにのめり込んだ様子が{筆圧強し」

          に感じられます。

(028) 三日月にお供えかなと彼岸花        志方  

(029) 煙り立つ七輪瞼に秋刀魚買う        吉良  

      1 服部

(030) ガザの民悲しみ深き夜寒かな        豊    

(031) 月揺れて露天に浸かる独り旅        小野寺 

      1 秋元

      2 橋本    湯面に映り、揺れる月をお供に露天風呂に独りゆっ

          たりと、、、熊は心配ない?

     (大陸四景)

(032) 枯葉舞うハーレムノクタン二番街      河村  

      1 桜子    クラシックの名曲のようですね。ブラームスの作曲

          に出てきそうです。

(033) Ennui(気怠さ) を纏いセーヌは秋暮色    河村  

      1 桑子

      2 宮澤    パリの秋は暗く、フランス語のけだるい響きがよく

          似合います。

      3 豊   大陸四景の中ではこれがよかったです。

(034) 秋夕陽トブカブ宮を赤黒に         河村  

(035) 紅楊 (タマリスク) の影延びて敦煌は秋   河村  

(036) 澄む水はゆるやかに消ゆ大都会       吉良  

(037) 七輪で秋刀魚焼きたし空焦がし       服部  

      1 小野寺  秋刀魚は庶民の食卓。空焦がすほどの景色が良いで

          すね。

      2 河村    あの匂い、サンマは戸外、七輪だよな!

(038) 廃屋の庭の鶏頭賑わしく          深瀬  

(039) 金色に染まる畑の稲穂波          豊    

(040) 女蟷螂雄組み敷きて生命 (いのち) 継ぐ   小野寺 

      1 深瀬    この年齢になるとそんなものだろうと感じます。

(041) 連立や定数削減うそ寒し          中津川 

(042) 足早に紅黄駆け降る甲斐信濃        治部  

(043) 秋祭り都会の隅にほそぼそと        深瀬  

      1 桜子    大都会では見逃しがちな風景ですが、切り取って読

          んでおられるところに優しさが感じられます。

(044) 期待して寿司ネタ見るも秋刀魚なく     橋本  

(045) 信濃路の祭り囃子や秋の声         河村  

(046) 紅葉酔う永観堂の逢瀬かな         小野寺 

      1 中津川 

      2 豊   永観堂は紅葉の名所ですね。

(047) 寒椿枯野の裾に色を添え          秋元   

      1 治部    選者は、実はこの景色を見たことがありません。椿

          は大概人家の庭か生垣で見たものです。で、想像です

          が、枯野の椿はほんとに赤が目立つのでしょうね。是

          非見たいと思いました。

      2 平島    もの寂れ茶色に枯れた野に色鮮やかな椿が目に映え

          ます。

(048) 故郷や秋刀魚煙れる路地の裏        吉良  

      1 服部

(049) 病室の窓に久しき鰯雲           深瀬  

(050) 生きてれば父百歳の墓参り         服部  

      1 桜子    お父様を思うお心の愛情の深さが感じられます。

(051) 畑中の風に抱かれる彼岸花         志方  

(052) 羽音たて澄む川翔ぶや鬼ヤンマ       小野寺 

(053) 風そよぎじゃれ親しみぬ鶏頭花       吉良  

(054) 秋暑し孫に叱られ親子酒          桑子  

      1 治部    いい景色ですね。帰省又は大家族での事ですかね。

          真顔で�る孫に、何とも叱られた感のない父と子。「

          そのうち分かる」と言っているようです。お見事。

(055) ロンドンは満員御礼のSUMO         橋本  

(056) 群がりて空中遊泳赤とんぼ         豊    

(057) 釣り人の背中照らして水澄めり       吉良  

(058) 落ち鮎を父と喰らひし簗の暮れ       小野寺 

(059) 飛鳥路をたどれば愛し彼岸花        志方  

      1 橋本    飛鳥路には、やはり紅いあの彼岸花が似合うのでし

          ょう。

(060) 秋刀魚焼く少しを猫におすそ分け      豊    

      1 橋本    愛猫には少しでもやらない分けにはいきませんが、

          どの部位をあげたのか。

(061) 草の花わが身省み応援歌          深瀬  

(062) 夕紅葉鞍馬の山に鬼となり         小野寺 

      1 吉良    「鬼となり」の表現が面白く感じました。

      2 深瀬    「夕紅葉」と「鬼となり」が効果的です。

(063) 待ちわびし甘き香寄せる稲の波       吉良  

(064) 面接でさんまが好きとさすが兄       深瀬  

(065) 秋刀魚焼く一人一匹皿の上         桑子  

(066) 無月なり弱法師 (よろぼし) のごと立ち竦む 河村  

(067) 木犀の香り残して別れけり         小野寺 

(068) 焼きさんま骨だけ残しこども卒       深瀬  

(069) 夕餉何秋刀魚ですよと妻答う        服部  

(070) 重陽の節句と陽気は離れおり        治部  

(071) 秋日入る教会めぐる癒し旅         吉良  

(072) 祇王寺に亡き人偲ぶ曼珠沙華        小野寺 

(073) 懐かしや夕食に並ぶああ秋刀魚       秋元   

      1 治部    選者は数年の間秋刀魚を食べられませんでした。今

          年は豊漁で価格も下がり、型もよく旨い。しかし、何

          だか束の間だったような気もします。「懐かしや」「

          ああ秋刀魚」がいいですね。共感を呼びます。

(074) 月光に浸たりて過去を流しけり       小野寺 

(075) 阿波踊りパリに沸き立つジャポニズム    深瀬  

      1 小野寺  阿波踊りがパリジャンの前で踊る時代になったんで

          すね。相撲もイギリスで大盛況でした。

(076) 手踊りの乙女きりりと秋祭         桑子  

      1 秋元

      2 中津川 

      3 服部

      4 平島    句がきりりと締まっています。いなせな江戸っ子の

          カッコいい姿。

      5 深瀬    「手踊り」と「きりり」で引き締まっています。

(077) 稲光り家揺れるごとゲリラ雨        中津川 

(078) やっとこさ秋の気配だ待ってたよ      服部  

      1 桜子    嬉しさの余韻が残ります。全く共感です。

(079) 喜寿すぎて何故か目につく彼岸花      志方  

      1 服部

      2 宮澤    確かに、昔は気に留めなかった彼岸花がやけに目に

          付くようになりました。

(080) 妻遺すメモを片手に秋刀魚焼く       河村  

      1 桑子    奥様の愛情がうかがえます。

(081) へばりつく赤ひ太陽原爆忌         深瀬  

(082) 女の子秋刀魚祭りではしゃぐ夕       桜子  

(083) 友と来て鍋を囲んできりたんぽ       秋元   

      1 平島    kite kakonnde kiri  読み返すとカ行の音が心地よ

          い。

(084) 濡れ芝に光の宝石朝の庭          橋本  

      1 桜子    日々目にする風景をこのような目でご覧になられる

          と、ずいぶん日々豊かにお過ごしだろうとお察ししま

          す。

      2 宮澤    真珠をちりばめたように輝く水滴が目に浮かびます。

(085) 喜寿二人昼飲み終えて鰯雲         中津川 

      1 治部    先日、やったところです。昼から蕎麦屋で日本酒。

          店を出てもまだ明るく、見上げれば鰯雲。流石ですね。

      2 平島    もういい年だし沢山は飲めないが、いい酒だったな

          あ!人生ももう秋か。鰯雲がいつもと違って見える。

      3 宮澤    ほろ酔いで店を出ると、陽はまだ高い。何か得した

          感あり、これ年寄の特権。

(086) 白雲と水面に映る彼岸花          志方  

(087) 落人の心となりて枯野描く         小野寺 

      1 河村    落人と枯れ野の取り合わせが妙。

(088) 江戸前のボラ悠々と野田の川        橋本  

(089) 炭坑節耳に焼きつく秋祭り         深瀬  

      1 小野寺  我々の時代秋祭りにはあのノスタルジックな歌詞と

          メロディーが主役でしたね。月が出た出た月が出た、

          懐かしいリフレインです。

(090) 閑居して新酒行脚の独り飯         吉良  

      1 中津川 

(091) 旅先の無人駅舎に虫の声          深瀬  

      1 秋元

      2 小野寺  虫の鳴き声に送られるのは自分なのだと気づきます

          ね。

      3 豊   旅情の風景が目に浮かびます。

(092) 初紅葉頬の涙にことば呑み         小野寺 

(093) 秋祭り夜見世ソースの切なさも       河村  

(094) 諸手あげ脚軽やかに阿波踊り        深瀬  

      1 吉良    阿波踊りの様子が目の前に浮かびます。

(095) 手あふるる梨の重さよ老いの皺       吉良  

(096) 主人 (あるじ) 亡き庭の陽だまり草の花   小野寺 

      1 吉良    主のない土地もしっかり生きている草の花の強さを

          感じます。

(097) お墓には曼殊沙華が良く馴染み       服部  

(098) 車窓ごし追いかけて来る能登の月      河村  

      1 秋元

      2 小野寺  作者は能登の災害の手伝いに行ったのでしょうか。

          消え消えに車窓ごしにあの能登の月がいつまでも追い

          かけてくる。しみじみといた情感を感じます。

      3 橋本    災害から復興途上の能登、月はどんな思いで追いか

          けて来るのでしょう。

(099) 晴天に飛び出し戻り秋衣          治部  

(100) 水澄みて沈む木立に日の光         深瀬  

(101) 澄む水に心の澱 (おり) を見透かされ    小野寺 

      1 秋元

      2 吉良    面白い発想です。

(102) 秋進む庭の木の実の色づいて        服部  

(103) 秋祭江戸っ子には似合わねえ        桑子  

      1 河村    祭りは夏だ!秋は侘びしいぜ!

(104) ベランダにはにかみ舞える秋の蝶      吉良  

      1 宮澤    ちょっと遅れてきてすいませんという感じがいとお

          しいです。

(105) 青空や透き通る秋野に山に         豊    

      1 桑子    「透き通る秋」という表現がステキです。

      2 深瀬    秋らしい景色が目に浮かびます。

(106) 過疎の村孤老見守る流れ星         深瀬  

      1 小野寺  ひと気の無い過疎の村  夜空を眺める独りの老人を

          まるで見守る様に星が流れてゆく。我々も皆この老人

          の如く逝く時はただ独りなのです。

(107) 人知れずベランダ萌ゆる草の花       吉良  

(108) 泣く我に風にまかれて秋の蝶        小野寺 

      1 河村    感傷でなくしみじみとした句に仕上げている。

(109) 母と子の秋刀魚ほおばるほお丸く      桜子   

      1 吉良    秋刀魚祭りでしょうか。親子の楽し気な様子が感じ

          られます。

      2 桑子    ほほえましい光景です。

      3 橋本    久しぶりの秋刀魚だったのか、二人で食べる幸せ感

          がよく出ています。

(110) 秋深し女性宰相船出かな          中津川 

      1 平島    日本最初の女総理。季節は冬に向かう時節の船出。

          前途は厳しそうだが上手く乗り切って!

(111) 風止みて祖父の墓標に木の実落ち      小野寺 

(112) 愛息の帰省を待つや落花生         治部  

(113) 赤煉瓦海風載せて秋刀魚焼き        河村  

(114) 自然美の圧倒的な鱗雲           橋本  

      1 深瀬    スケールの大きさに同感します。

(115) 都市田舎こんなに違ふ夏夜空        深瀬  

(116) 秋の灯を消せば満天星廻り         小野寺 

      1 桜子    日常のちょっとした行いながら、句の最後にダイナ

          ミックに広がっていく…、そんなように感じます。

(117) 店先や今年はうまし秋刀魚の目       中津川 

(118) 車窓より寄せ来る波に野分かな       志方  

(119) 渓流に立ち舞う紅葉秋の風         秋元   

      1 小野寺  季重なりですが渓流の風に舞う紅葉の色は逆光を浴

          びてヒラヒラと輝きを増す。やがて闇の中に包まれる

          滅びの舞は世の無常を誘います。

(120) 星ひとつ削りし命流れ逝き         小野寺 

      1 河村    星は季語?何故か「昴」の曲を連想する。

(121) 山車を引く子らの法被や秋祭        豊    

(122) 天めざし虚空掴める蔦の蔓         吉良  

      1 平島    タ行の音が繰り返され読んで響きリズムが胸に落ち

          ます。

(123) 八月もなかばを過ぎて肩で息        深瀬  

 

 

2.作品集

 

(01) 秋元さん

・友と来て鍋を囲んできりたんぽ

・米櫃を満たせぬ世相秋寒し

・渓流に立ち舞う紅葉秋の風

・懐かしや夕食に並ぶああ秋刀魚

・寒椿枯野の裾に色を添え

 

(02) 桜子さん

・母と子の秋刀魚ほおばるほお丸く

・女の子秋刀魚祭りではしゃぐ夕

・ご褒美はお頭付きのさんまかな

 

(03) 小野寺さん

・羽音たて澄む川翔ぶや鬼ヤンマ

・主人 (あるじ) 亡き庭の陽だまり草の花

・月揺れて露天に浸かる独り旅

・落ち鮎を父と喰らひし簗の暮れ

・月光に浸たりて過去を流しけり

・星ひとつ削りし命流れ逝き

・初時雨牡丹は紅く花芽吹き

・木犀の香り残して別れけり

・澄む水に心の澱 (おり) を見透かされ

・祇王寺に亡き人偲ぶ曼珠沙華

・泣く我に風にまかれて秋の蝶

・女蟷螂雄組み敷きて生命 (いのち) 継ぐ

・デッサンの筆圧強し秋灯下

・夕紅葉鞍馬の山に鬼となり

・秋の灯を消せば満天星廻り

・風止みて祖父の墓標に木の実落ち

・柚匂ふ母の描きし黄金色

・紅葉酔う永観堂の逢瀬かな

・天網を超えて遥かに流れ星

・落人の心となりて枯野描く

・初紅葉頬の涙にことば呑み

・昏ながら山裾照らす夕紅葉

 

(04) 河村さん

・赤煉瓦海風載せて秋刀魚焼き

・妻遺すメモを片手に秋刀魚焼く

・信濃路の祭り囃子や秋の声

  秋の祭りがまとう哀愁。

・秋祭り夜見世ソースの切なさも

・ママ残業カレー煮て待つお月さま

・車窓ごし追いかけて来る能登の月

  老いた身の不安と怖れ

・無月なり弱法師 (よろぼし) のごと立ち竦む

 (大陸四景)

  イーストエンドのハーレムで聴いたサックスの名曲

・枯葉舞うハーレムノクタン二番街

  キザな句です。

・Ennui(気怠さ) を纏いセーヌは秋暮色

  沈む太陽が染め上げた壮大な明暗

・秋夕陽トブカブ宮を赤黒に

  オアシスにも小さな秋がー

・紅楊 (タマリスク) の影延びて敦煌は秋

 

(05) 吉良さん

・流れ星光飲み込む都市の渦

・風そよぎじゃれ親しみぬ鶏頭花

・天めざし虚空掴める蔦の蔓

・閑居して新酒行脚の独り飯

・まだかまだ擂り棒せかすとろろ汁

・釣り人の背中照らして水澄めり

・澄む水はゆるやかに消ゆ大都会

・秋日入る教会めぐる癒し旅

・手あふるる梨の重さよ老いの皺

・人知れずベランダ萌ゆる草の花

・故郷や秋刀魚煙れる路地の裏

・秋祭りビルを呑み込む囃子声

・ベランダにはにかみ舞える秋の蝶

・待ちわびし甘き香寄せる稲の波

・煙り立つ七輪瞼に秋刀魚買う

 

(06) 桑子さん

・秋暑し孫に叱られ親子酒

・手踊りの乙女きりりと秋祭

・秋祭江戸っ子には似合わねえ

・秋刀魚焼く一人一匹皿の上

・秋雨に足取り重く4 (フォー) パット

 

(07) 志方さん

・畑中の風に抱かれる彼岸花

・彼岸花朱華の空と競い合い

・白雲と水面に映る彼岸花

・飛鳥路をたどれば愛し彼岸花

・喜寿すぎて何故か目につく彼岸花

・三日月にお供えかなと彼岸花

・墓参り今年も咲いた彼岸花

・車窓より寄せ来る波に野分かな

 

(08) 治部さん

・振り返る道の長さや曼殊沙華

・重陽の節句と陽気は離れおり

・愛息の帰省を待つや落花生

・盆栽の景色に小さき秋の見え

・晴天に飛び出し戻り秋衣

・スポーツの秋に野球はオフとなり

・足早に紅黄駆け降る甲斐信濃

 

(09) 中津川さん

・秋深し女性宰相船出かな

・稲光り家揺れるごとゲリラ雨

・投げ売りの育ち過ぎたる梨甘し

・店先や今年はうまし秋刀魚の目

・喜寿二人昼飲み終えて鰯雲

・連立や定数削減うそ寒し

・新米や高値続いてパスタ買い

 

(10) 橋本さん

・期待して寿司ネタ見るも秋刀魚なく

・雲の峰見る間に崩れ空は凪

・濡れ芝に光の宝石朝の庭

・燈二つ切れし日友の急逝す

・江戸前のボラ悠々と野田の川

・自然美の圧倒的な鱗雲

・喜多方で至福のラーメン煮干だし

・ロンドンは満員御礼のSUMO

 

(11) 服部さん

・秋進む庭の木の実の色づいて

・やっとこさ秋の気配だ待ってたよ

・生きてれば父百歳の墓参り

・お墓には曼殊沙華が良く馴染み

・七輪で秋刀魚焼きたし空焦がし

・夕餉何秋刀魚ですよと妻答う

 

(12) 豊さん

・山車を引く子らの法被や秋祭

・秋刀魚焼く少しを猫におすそ分け

・秋の夜やしみじみと聴くノクターン

・金色に染まる畑の稲穂波

・ガザの民悲しみ深き夜寒かな

・青空や透き通る秋野に山に

・群がりて空中遊泳赤とんぼ

 

(13) 深瀬

・病室の窓に久しき鰯雲

・漂泊の宿の出迎へ鳳仙花

・諸手あげ脚軽やかに阿波踊り

・阿波踊りパリに沸き立つジャポニズム

・過疎の村孤老見守る流れ星

・廃屋の庭の鶏頭賑わしく

・都市田舎こんなに違ふ夏夜空

・へばりつく赤ひ太陽原爆忌

・八月もなかばを過ぎて肩で息

・草の花わが身省み応援歌

・水澄むもわが身に沈む重き澱

・旅先の無人駅舎に虫の声

・時ながれ老ひの背中に秋の風

・水澄みて沈む木立に日の光

・焼きさんま骨だけ残しこども卒

・面接でさんまが好きとさすが兄

・秋祭り都会の隅にほそぼそと

・炭坑節耳に焼きつく秋祭り

・山車ひく子少子化の波しみじみと

 

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2025年10月28日火曜日

七句会 第五十三回目のネット句会 選句のご依頼です。

 七句会の皆様

 

  急速に秋の気配が強まっていますが、みなさまお元気にお過ごしのこ

とと思います。

  七句会としての第五十三回目のネット句会となりますが、今回、下記

123 句の投句がありました。

  つきましては、次の要領で、選句をしていただきたく、よろしくお願

いいたします。

 

- 下記は、今回、投句していただいた全ての句を、作者を伏せ、兼題別

に、ランダムに列挙したものです。表記は、投句されたそのものです。

詞書きがあり、複数の句があるものは、まとめて並べてあります。兼題

句、自由題句、無季語句、川柳的な句、作者の特定が可能な句、等々、

なんでもありとしています。分類については、作者の意図と異なるかも

しれませんが、ご了承のほどお願いいたします。 (今回も分類を省略さ

せていただきました。)

- このなかから、共感する俳句を、最大7 句選び、11月14日 (金) まで

に、下記へメールで返信してください。番号表記でも構いません。その

際、選んだ理由を一言、付け加えていただくとなお結構です。全体への

コメントでも結構です。

    hfukase@k03.itscom.net  (事務方  深瀬)

- 蛇足ですが、選句にあたり、自作を選ぶのはご遠慮ください。

- 3 月中旬には、選句の結果をまとめ、皆さまにご報告する予定です。

 

  今回の投句者は、秋元さん、新井さん、小野寺さん、河村さん、

吉良さん、桑子さん、志方さん、治部さん、中津川さん、橋本さん、

服部さん、豊さん、深瀬 (以上13名) です。

 

 これまでの選句結果は、下記のURL から参照可能です。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/

 

 以上、よろしくお願いいたします。

 

  送付不要な場合、ご面倒ですがご一報下さい。以後、送付しないよう

にします。

 

        七句会 2025.10.28

          代表  橋口侯之介

     顧問  豊  宣光

          事務  深瀬久敬

   

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   1. 全て (兼題、季語の有無など無関係)

 

(001) 初時雨牡丹は紅く花芽吹き

(002) 雲の峰見る間に崩れ空は凪

(003) 盆栽の景色に小さき秋の見え

(004) 時ながれ老ひの背中に秋の風

(005) 秋祭りビルを呑み込む囃子声

(006) 墓参り今年も咲いた彼岸花

(007) 天網を超えて遥かに流れ星

(008) 流れ星光飲み込む都市の渦

(009) 新米や高値続いてパスタ買い

(010) ご褒美はお頭付きのさんまかな

(011) 水澄むもわが身に沈む重き澱

(012) ママ残業カレー煮て待つお月さま

(013) スポーツの秋に野球はオフとなり

(014) 投げ売りの育ち過ぎたる梨甘し

(015) 秋の夜やしみじみと聴くノクターン

(016) 柚匂ふ母の描きし黄金色

(017) 漂泊の宿の出迎へ鳳仙花

(018) 喜多方で至福のラーメン煮干だし

(019) 秋雨に足取り重く4 (フォー) パット

(020) 燈二つ切れし日友の急逝す

(021) 彼岸花朱華の空と競い合い

(022) 振り返る道の長さや曼殊沙華

(023) まだかまだ擂り棒せかすとろろ汁

(024) 昏ながら山裾照らす夕紅葉

(025) 山車ひく子少子化の波しみじみと

(026) 米櫃を満たせぬ世相秋寒し

(027) デッサンの筆圧強し秋灯下

(028) 三日月にお供えかなと彼岸花

(029) 煙り立つ七輪瞼に秋刀魚買う

(030) ガザの民悲しみ深き夜寒かな

(031) 月揺れて露天に浸かる独り旅

     (大陸四景)

(032) 枯葉舞うハーレムノクタン二番街

(033) Ennui(気怠さ) を纏いセーヌは秋暮色

(034) 秋夕陽トブカブ宮を赤黒に

(035) 紅楊 (タマリスク) の影延びて敦煌は秋

(036) 澄む水はゆるやかに消ゆ大都会

(037) 七輪で秋刀魚焼きたし空焦がし

(038) 廃屋の庭の鶏頭賑わしく

(039) 金色に染まる畑の稲穂波

(040) 女蟷螂雄組み敷きて生命 (いのち) 継ぐ

(041) 連立や定数削減うそ寒し

(042) 足早に紅黄駆け降る甲斐信濃

(043) 秋祭り都会の隅にほそぼそと

(044) 期待して寿司ネタ見るも秋刀魚なく

(045) 信濃路の祭り囃子や秋の声

(046) 紅葉酔う永観堂の逢瀬かな

(047) 寒椿枯野の裾に色を添え

(048) 故郷や秋刀魚煙れる路地の裏

(049) 病室の窓に久しき鰯雲

(050) 生きてれば父百歳の墓参り

(051) 畑中の風に抱かれる彼岸花

(052) 羽音たて澄む川翔ぶや鬼ヤンマ

(053) 風そよぎじゃれ親しみぬ鶏頭花

(054) 秋暑し孫に叱られ親子酒

(055) ロンドンは満員御礼のSUMO

(056) 群がりて空中遊泳赤とんぼ

(057) 釣り人の背中照らして水澄めり

(058) 落ち鮎を父と喰らひし簗の暮れ

(059) 飛鳥路をたどれば愛し彼岸花

(060) 秋刀魚焼く少しを猫におすそ分け

(061) 草の花わが身省み応援歌

(062) 夕紅葉鞍馬の山に鬼となり

(063) 待ちわびし甘き香寄せる稲の波

(064) 面接でさんまが好きとさすが兄

(065) 秋刀魚焼く一人一匹皿の上

(066) 無月なり弱法師 (よろぼし) のごと立ち竦む

(067) 木犀の香り残して別れけり

(068) 焼きさんま骨だけ残しこども卒

(069) 夕餉何秋刀魚ですよと妻答う

(070) 重陽の節句と陽気は離れおり

(071) 秋日入る教会めぐる癒し旅

(072) 祇王寺に亡き人偲ぶ曼珠沙華

(073) 懐かしや夕食に並ぶああ秋刀魚

(074) 月光に浸たりて過去を流しけり

(075) 阿波踊りパリに沸き立つジャポニズム

(076) 手踊りの乙女きりりと秋祭

(077) 稲光り家揺れるごとゲリラ雨

(078) やっとこさ秋の気配だ待ってたよ

(079) 喜寿すぎて何故か目につく彼岸花

(080) 妻遺すメモを片手に秋刀魚焼く

(081) へばりつく赤ひ太陽原爆忌

(082) 女の子秋刀魚祭りではしゃぐ夕

(083) 友と来て鍋を囲んできりたんぽ

(084) 濡れ芝に光の宝石朝の庭

(085) 喜寿二人昼飲み終えて鰯雲

(086) 白雲と水面に映る彼岸花

(087) 落人の心となりて枯野描く

(088) 江戸前のボラ悠々と野田の川

(089) 炭坑節耳に焼きつく秋祭り

(090) 閑居して新酒行脚の独り飯

(091) 旅先の無人駅舎に虫の声

(092) 初紅葉頬の涙にことば呑み

(093) 秋祭り夜見世ソースの切なさも

(094) 諸手あげ脚軽やかに阿波踊り

(095) 手あふるる梨の重さよ老いの皺

(096) 主人 (あるじ) 亡き庭の陽だまり草の花

(097) お墓には曼殊沙華が良く馴染み

(098) 車窓ごし追いかけて来る能登の月

(099) 晴天に飛び出し戻り秋衣

(100) 水澄みて沈む木立に日の光

(101) 澄む水に心の澱 (おり) を見透かされ

(102) 秋進む庭の木の実の色づいて

(103) 秋祭江戸っ子には似合わねえ

(104) ベランダにはにかみ舞える秋の蝶

(105) 青空や透き通る秋野に山に

(106) 過疎の村孤老見守る流れ星

(107) 人知れずベランダ萌ゆる草の花

(108) 泣く我に風にまかれて秋の蝶

(109) 母と子の秋刀魚ほおばるほお丸く

(110) 秋深し女性宰相船出かな

(111) 風止みて祖父の墓標に木の実落ち

(112) 愛息の帰省を待つや落花生

(113) 赤煉瓦海風載せて秋刀魚焼き

(114) 自然美の圧倒的な鱗雲

(115) 都市田舎こんなに違ふ夏夜空

(116) 秋の灯を消せば満天星廻り

(117) 店先や今年はうまし秋刀魚の目

(118) 車窓より寄せ来る波に野分かな

(119) 渓流に立ち舞う紅葉秋の風

(120) 星ひとつ削りし命流れ逝き

(121) 山車を引く子らの法被や秋祭

(122) 天めざし虚空掴める蔦の蔓

(123) 八月もなかばを過ぎて肩で息

 

 

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  選句表作成者注。

 

・注1.「弱法師」の読み方は「よろぼし」または「よろぼうし」です。よろぼし

: 一般的な読み方で、能の演目名として使われることが多いです。よろぼうし:

「よろよろ歩く法師」という意味合いで、こちらも使われます。能の演目名とし

ても使われることがあります。

 

・注2.秋暮 しゅうぼ

 

・注3.トプカプ宮殿(土: Topkapı Sarayı、「大砲の門宮殿」の意)は、15世紀

中頃から19世紀中頃までオスマン帝国の君主が居住した宮殿。トルコ共和国イス

タンブール旧市街のある半島の先端部分、三方をボスポラス海峡とマルマラ海、

金角湾に囲まれた丘に位置する。

 

・注4.タマリスク

ギョリュウ(御柳、学名:Tamarix chinensis )はギョリュウ科の落葉小高木。

モンゴルから中国北部にかけての乾燥地域が原産地で、日本には江戸時代中期に

伝わった。

名称  ギョリュウ属の学名はタマリクス(Tamarix )であるが、日本では英語名

のタマリスク(Tamarisk)でも呼ばれる。和名では別名としてサツキギョリュウ

が挙げられる。中国名(漢名)は檉柳(ていりゅう)で、一年に数度花が咲くこ

とから三春柳の名もある。ほかに、紅柳などの別名もある。

特徴  ギョリュウ属は、地中海周辺からアジアにかけての乾燥地帯に分布する。

ギョリュウ属の種はたがいに似ているために分類は困難とされるが、75種ほどに

分かれている。水湿地でよく育つ種であるが、乾燥地でも育ち、塩分や寒さにも

強い。

葉は小さい鱗片状で針葉樹のように見える。春と秋に枝先に桃色の1mm ほどの小

さい花をたくさん咲かせる。果実は長さ数mmの蒴果で、種子は細かく房状の毛が

生え風で飛ぶ。砂漠など乾燥地でも根を長く伸ばして水分を強く吸収する。

 

・注5.「蔦(つた)」と「蔓(つる)」は似ていますが、意味が異なります。「

蔦」はブドウ科ツタ属の特定の植物の名称(ナツヅタなど)を指し、「蔓」は茎

が長く伸びて巻きつく植物全般の総称です。両者はどちらも「つる植物」という

点で共通しており、言葉の使い分けは文脈によります。

蔦(ツタ)

意味: ブドウ科ツタ属の総称で、特定のつる植物を指します。

特徴: 付着根(ふちゃくこん)を壁や岩に貼りつけて「伝って」伸びるのが特徴

です。

例: ナツヅタ、冬蔦(フユヅタ、キヅタ)など。

蔓(ツル)

意味: 茎が細長く伸び、地面をはったり、他の物に巻きついたりして伸びる植物

の総称です。

特徴: 巻きつくための「蔓(つる)」という、植物の茎の形態を指します。

例: 葛(くず)、つる草など。

 

注6.「擂粉木」の読み方は「すりこぎ」です。

 

注7.「朱華」の読み方は「はねず」です。一般的には薄い赤色を指す伝統色とし

て使われ、『万葉集』にも登場します。また、人名の場合は「しゅか」「あやか

」と読むこともあります。

 

注8.「紅黄(こうこう)」は、赤と黄色を合わせた色を指し、赤みがかった黄色

(紅鬱金)や、赤と黄色が混じり合った色(黄紅蓮)など、文脈によってさまざ

まな色やものを指します。また、「紅黄」は植物の「紅黄草」や、遊戯王カード

の「ゼクトライク-紅黄」、そして**日本画用絵の具の「黄紅」**という固有名

詞としても使われます。

 

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2025年8月15日金曜日

七句会 第五十二回目のネット句会 選句結果のご報告です。

 七句会のみなさま


 第五十二回目の七句会にご参加いただきたいへんありがとうございます。

 今回の選句結果をご報告いたします。


・4 点句

(024) 修道女 (シスター) も教会出るやサングラス  河村  

(072) 老い二人ビルの隙間の花火かな        治部   

(079) 日盛りの電線の影踏み続け          深瀬  


・3 点句

(034) 我を立てず女もすなる日傘さし        宮澤   

(037) 四葩咲く流人の島で慰労酒          中津川 

(041) 打ち水の流るる先に人の待ち         小野寺 

(059) 向日葵へ翼振り逝きし嗚呼知覧        河村  

(073) 一人身に裏切りならぬ冷奴          吉良  

(092) 浴衣着のすれちがふ様万華鏡         深瀬  

(104) 音のみの遠き隅田の川花火          桑子  

(120) なに遺すこたへにもがく喜寿の夏       深瀬  


・2 点句

(001) 炎天や犬の散歩は抱いてする         中津川 

(003) シヤイ隠すつもりが凄むサングラス      河村  

(011) 香りよき幸せ届く母新茶           小野寺 

(016) サングラス悪役気取り老ひ予防        深瀬  

(019) 五街道歩き終えたり夏至近し         中津川 

(045) 日焼け止めカラス天狗が自転車で       宮澤   

(057) 雨音に心静めて昼寝かな           橋本   

(070) 宵宮に華やぐ人の藍浴衣           小野寺 

(084) 終戦の翌朝祖母は合歓を植え         河村  

(088) 白樺の避暑地に眠る火焔土器         河村  

(101) 山滴るセザンヌと北斎の青          河村  

(114) 想ひ出す受験予備校喜寿の夏         深瀬  


  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前

とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。

  次回については、今年10月~11月ころにご連絡したいと思っていますので、

よろしくお願いいたします。やり方、等について、ご意見がありましたら、ご

連絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。


 事務方から、以下、ご連絡、ご依頼です。


(1) 選句参加者

 今回の選句には、下記の14名が参加しました。

  桜子さん、小野寺さん、吉良さん、河村さん、桑子さん、志方さん、

治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、宮澤さん、柳町さん、豊さん、

深瀬。


(2) 初参加の河村さんから下記のメッセージがよせられました。

  この度深瀬さんの紹介で参加、投句した河村有弘と申します。当年87歳、長

年、新聞、雑誌の編集、経営に携わりただ今、閑居しております。

  「あの樹までゆるり参ろう枯れ野道」

 句作では六割が自己満足、三割はボケ予防、残りでちよぴり共感を求めてま

す。心情、心象風景を詠みたがるひとり善がりの俳句です。どうぞよろしくお

願いします。河村有弘


(3) 今回の句会の結果を踏まえた感想、自句自解の募集について

  掲記について8 月30日を期限として募ります。お寄せいただいた感想は、と

りまとめ次回の句会のキックオフメールに添付し配布します。

  句会としての作品集は作成 (当メールの後ろに添付) し、自句自解集は作成

しないことにしました。


  誤記、記入漏れなどありましたら、ご連絡ください。修正します。

 選句結果は、七句会の下記のweb に掲載します。よろしくお願いします。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/


  2025.08.15


      代表   橋口侯之介

      顧問  豊  宣光

      事務方 深瀬久敬


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1.選句結果


(001) 炎天や犬の散歩は抱いてする         中津川 

   1 宮澤    

   2 桜子    この光景をよく見ます。かわいいですよね。

(002) 合歓の花沖には藍の潮流る          小野寺 

(003) シヤイ隠すつもりが凄むサングラス      河村  

   1 桑子    サングラスをかけると強面の感じが出ます。納

       得します。

   2 橋本    半分成功なら、良しとしますか。

(004) 風鈴や時の断片残しけり           深瀬  

   1 橋本    何処の風鈴か分かりませんが、変わらぬ音色が

       時代を紡ぐ。

(005) 蛍火の哀しく光り深き闇           小野寺 

   1 吉良    蛍を比喩として、光を灯して精一杯生きる作者

       の姿が表現されているのでしょうか。

(006) 都会出で浴衣で憩ふ夕湖畔          深瀬  

(007) 夏祭踊るパシスタ吾が胸も          桑子  

   1 中津川  パシスタの胸が揺れている。

(008) 夏曇や初戦に敗れ涙のむ           小野寺 

   1 治部    甲子園を目指して一生懸命練習して初戦で敗れ

           るのは、参加高校の約半数です。全国で流れるこ

           の涙から暑い夏が始まります。「球児よガンバレ」

           応援句ですね。

(009) 天からのお示し如何に悪石島         新井  

(010) ローカル線青田が続く田舎の匂ひ       中津川 

(011) 香りよき幸せ届く母新茶           小野寺 

   1 治部    母とお茶は切り離せませんね。実家に帰省した

       時に母が入れてくれたお茶の香りは忘れられない

       ものです。新茶はことのほか香ります。「幸せ届

       く」いいですね。

   2 桜子    全体的にほんのりとした幸福感が感じられます。

(012) 立秋と言えども気温三〇度          豊     

(013) 木漏れ日の避暑地にて摘むくすり草      河村  

(014) 日盛りに森の高みを蝶は飛び         小野寺 

   1 宮澤    

(015) ほろ苦し避暑は彼方に白き波         吉良  

(016) サングラス悪役気取り老ひ予防        深瀬  

   1 桜子    ユニークながら理知的な感じを受けます。

   2 豊      兼題サングラスを詠んだ句の中では、これがよ

        かった。

(017) 避暑の地に咲く花三つかりゆしの       新井  

   1 柳町    

    ウクライナの黒土を踏み躙つた戦車、国花向日葵の抵抗。

(018) 向日葵よカタピラわだち埋め尽くせ      河村  

   1 中津川  ウクライナの戦いが一刻も早く終わることを祈

       ります。

(019) 五街道歩き終えたり夏至近し         中津川 

   1 治部    「歩き終えたり」が、夏至までかかってしまっ

       た、ではなく、夏至が来る前に達成できた。とい

       うやり遂げた感が伝わります。お疲れさまでした。

   2 吉良    長い時間をかけて、五街道巡りを達成した安堵

       感、満足感が伝わります。

(020) ふと隠す思い出苦しサングラス        吉良  

(021) 蚊帳の海蒼き螢は乱舞して          小野寺 

(022) あっちっちここはアラビア夢の中       宮澤   

(023) 新緑に時空彷徨ふ喜寿ひとり         深瀬  

(024) 修道女 (シスター) も教会出るやサングラス  河村  

   1 服部    

   2 宮澤    

   3 深瀬    黒い服にサングラスは不気味感もあります。

      4 小野寺  パロディでしょうか。なんだか微笑ましい。シ

          スターもまた女性ですね。

(025) 蝉時雨浜に小舟を曳きし跡          小野寺 

   1 治部    雨の浜辺に残る線。舟を出したのだろうか。無

       事に帰ればよいが・・ 詠み手の感性が伝わりま

       す。

(026) 図書館の椅子を独占避暑の人         桑子  

(027) 梅雨空の無いのも寂し六月尽         服部   

(028) 万緑の野に繚乱の白き百合          小野寺 

   1 吉良    緑の中の白さが際立ちます。

(029) 青嵐部屋でプロレス母子家庭         深瀬  

   1 河村    シングルマザーの家庭情景。がんばれ!母子で

       ー。

(030) 一夏のハスに構えしサングラス        小野寺 

(031) ノースリーブ黒のブラ紐艶めかし       服部   

(032) うらやまし明日からどこかでサングラス    治部   

(033) 猛暑日の因果を問ふて立ちくらみ       深瀬  

(034) 我を立てず女もすなる日傘さし        宮澤   

   1 治部    日傘は女だけのものではありません。近頃の強

       烈な日差しには、理屈抜きで男にも日傘が必要な

       のです。でも、これ、俳句にしちゃうのがすごい

       と思いますよ。

   2 服部    

   3 桑子    女もすなるとは土佐日記「男もすなる・・・」

       の逆ですか? 面白いです。

    高くついたオマケ

(035) トランプで避暑地の風も関税に        治部   

    解散したOB会の最後の幹事で八丈島へ行って(3句) 

(036) 八丈や温泉めぐりで避暑気分         中津川 

(037) 四葩咲く流人の島で慰労酒          中津川 

   1 柳町    

   2 深瀬    「流人の島で慰労」は複雑な心境を感じます。

   3 橋本    紫陽花の咲く、かつての流人の島で慰労酒とは

       巡り合わせですね。

(038) すわ空港へ高波欠航野分来る         中津川 

(039) 裕次郎気取ってかけるサングラス       豊     

   1 桜子    気分がUPします。このような楽しみを日常に入

       れるといいのだと思います。

(040) 黒い雲ゲリラ豪雨の兆しかな         新井  

(041) 打ち水の流るる先に人の待ち         小野寺 

   1 治部    打ち水の流れる先はどこでしょう。日本料理店

       での待ち合わせでしょうか?それとも旅館の女将

       が御出迎えなのでしょうか?発想が貧困ですみま

       せん。でも、誰が待っているのか、気になります

       よね。

   2 吉良    待ち人は古都の裏通りで巡り合った、色白な清

       楚な女性でしょうか。

   3 深瀬    かなり艶っぽい感じです。

(042) 熱風に抱かれ届く宅急便           宮澤   

    ノンボリ学生はインターナショナルの代わりに唐獅子牡

   丹を歌ってデモに行きました。

(043) 健さんの殺陣 (たて) を見終えてサングラス  河村  

      1 小野寺  懐かしいねぇ高倉健さんの殺陣みたらサングラ

              スかけたくなりますね。

(044) 青蜥蜴置き配荷物占拠せり          深瀬  

   1 河村    真夏のワンショット、青蜥蜴が効果的。

(045) 日焼け止めカラス天狗が自転車で       宮澤   

   1 治部    これは、ウーバーイーツの人ですかね。この季

       節の宅配業は日焼け止めは無力です。年間を通し

       て肌を焼く仕事と日焼け止めを取り合わせたとこ

       ろが、どうにもならない暑さを伝えています。お

       見事です。

   2 桑子    「カラス天狗」とはいい得て妙な表現です。

(046) 避暑にとて電車図書館老ひひとり       深瀬  

(047) ドラゴンの顔持つ蜥蜴舌を出し        小野寺 

(048) 都会より逃げて楽しき避暑の宿        豊     

(049) サングラス外す笑顔やあどけなき       治部   

   1 服部    

(050) 上高地ホテルデッキの避暑遥か        深瀬  

    先日の駒東仲間の旅で泊まった、「ホテルニュー白亜紀」

   窓からの景色を詠みました。(3句) 

(051) 鹿島灘冲ゆく船は霧の中           柳町   

(052) ぬくぬくと霧笛に咽ぶ露天風呂        柳町   

(053) 粛々と松風さわぐ磯の社           柳町   

(054) 巣の有りや烏の威嚇首竦 (すく) む      橋本   

(055) 滝近し木洩れ日通し涼の風          小野寺 

   1 宮澤    

(056) 炎天下影なき道を救急車           宮澤   

(057) 雨音に心静めて昼寝かな           橋本   

   1 深瀬    なにか落ち着いた静かな心境が伝わってきます。

   2 豊       雨の音を聞いていると不思議と心が落ち着い

        てきます。同感です。

(058) 暗いクラブハウスサングラスのまま      治部   

    知覧には「オモニへ」と書いた朝鮮出身特攻隊員の遺書

   もありました。

(059) 向日葵へ翼振り逝きし嗚呼知覧        河村  

   1 柳町    

   2 服部    

      3 小野寺  眼下の向日葵に翼で別れを告げ知覧から特攻で

              飛び去った若者達の貴い生命の代償に我々が今生

              きている事を忘れてはならない。

(060) ふるさとや母の淹れたる新茶飲む       小野寺 

   1 桜子    ほのぼのとした幸福感の中愛情があふれます。

       新茶で疲れが取れる感じがします。

(061) 湯上がりに新涼の風吹き抜ける        豊     

(062) 朝採りの有機もろきゅう比類無し       橋本   

   1 深瀬    確かにおいしそうです。子供のころ体験したか? 

(063) 特養の庭の紫陽花雨に咲き          深瀬  

(064) マッカーサーコーンパイプにサングラス    服部   

(065) 万緑を駆け抜く孫の玉の汗          小野寺 

   1 柳町    

(066) 盆踊り外国人も輪の中に           豊     

(067) 初蛍今年は見たり老いひとり         河村  

(068) 歯ブラシを一つ持つのは備えなり       新井  

(069) 選挙後の日本政界サングラス         中津川 

(070) 宵宮に華やぐ人の藍浴衣           小野寺 

   1 吉良    藍色の浴衣姿が目に浮かびます。

   2 豊      祇園祭の賑わいと華やかさに藍染めの浴衣がよ

       く似合います。

(071) 美人画は細めに団扇の浮世絵展        服部   

    八王子花火大会

(072) 老い二人ビルの隙間の花火かな        治部   

   1 吉良    人込みの花火会場ではなく、ビルの隙間から静

       かに花火を眺める、老夫婦の円熟味を感じます。

   2 河村    人ごみを避けた老夫婦、のどかというより哀愁

       を感じる。

   3 桑子    

   4 宮澤    

(073) 一人身に裏切りならぬ冷奴          吉良  

   1 桑子    ご飯のおかず、酒のおつまみ冷奴は裏切りませ

       ん。

   2 中津川  夏の酒の友に間違いなしです。

   3 橋本    裏切りならぬの迫力が凄い、簡単で味わい深い

       冷や奴、独り身に欠かせません。

    ヘミングウエーを偲ぶ

(074) 「午後の死」のロンダ人無し夏終わる      河村  

   1 深瀬    ヘミングウェーの世界をかいま見た気持ちがし

       ます。

(075) 白き瀬を超えて深みに鮎光り         小野寺 

   1 柳町    

(076) 海の日の昼寝の時は極楽よ          新井  

(077) 日盛や赤信号はビルの陰           桑子  

   1 服部    

(078) 梁に居て寝つけぬ夜にヤモリ鳴く       小野寺 

(079) 日盛りの電線の影踏み続け          深瀬  

   1 治部    これ、わかります。こんな細い影によく着目し

       たと思います。ほんのわずかな影を求めて伝い歩

       く様に暑さが伝わります。電線の影だからね、ほ

       とんど出てるんですけどね。選者も信号待ちの時

       に標識の柱の陰に立った事があります。暑いよ。

   2 河村    いささかオーバーだが気持ちはわかる。

   3 宮澤    

   4 中津川  少しでも日影を歩く、よく分かります。

(080) 日本に避暑地残るや温暖化          橋本   

(081) 白牡丹夜のとばりに沈みゆき         小野寺 

(082) 懐かしや新橋屋上ビヤガーデン        治部   

(083) 剪定しそよぐ葉涼し朝ご飯          橋本   

   1 治部    朝食前に刈り込んだのですかね。和食派の二人

       だけの朝食の様子に、そよぐ葉の動きが涼しげで

       とてもいいと思います。

    国民学校一年生で迎えた終戦、幼き日の想い出。

(084) 終戦の翌朝祖母は合歓を植え         河村  

   1 柳町    

      2 小野寺  お祖母様は大戦で大切な人を亡くされたのでし

              ょうか。紅い合歓の花は鎮魂の祈りでしょうか。

             孫達の為にも戦の無い世を護らねばなりません。

(085) グラサンと美女が二人でかっこつけ      治部   

(086) 流燈に消えゆく命流れゆき          小野寺 

(087) 日本酒の旨さひとのせ茄子焼いて       治部   

   1 柳町    

    蓼科にて 

(088) 白樺の避暑地に眠る火焔土器         河村  

   1 服部    

      2 小野寺  避暑地の白樺と縄文時代の火焔土器の焔の躍動

              の対比が面白い。                     

(089) いもり住むウッドデッキに慈雨来る      宮澤   

(090) 時の日に出船の汽笛響きけり。        小野寺 

(091) 大花火海の夜空が七色に           豊     

(092) 浴衣着のすれちがふ様万華鏡         深瀬  

   1 治部    これまた、女子たちの浴衣に目を細めて「万華

       鏡」とは、古いけどわかりますよ。見るべきは花

       火なのでしょう。変なおじさんと言われないよう

       にしましょう。でも、「浴衣」「すれちがう」「

       万華鏡」で花火大会を見せる技は素晴らしいと言

       わざるを得ませんね。流石です。

   2 中津川  夏祭か花火大会か女性の浴衣姿は美しい。

   3 橋本    最近のカラフルな浴衣の行き交う人混みなら万

       華鏡の如しかも。

(093) 滝壺や竜宮城を垣間見る           吉良  

(094) 釣竿の弓にしなりて鮎掛かる         小野寺 

(095) 木漏れ日の影を慕いてバスを待つ       宮澤   

   1 橋本    木陰が残る内に、早く来いバスですね。

(096) ひこばえも米にすんべえ米不足        服部   

   1 桑子    そうですね、温暖化でこれから二期作もできる

       ようになるかな。

(097) ウクライナ勝たせたかった安青錦       橋本   

(098) 青嵐の明るく流る過疎の村          小野寺 

(099) 滝風や登山者押せる急登坂          吉良  

(100) ホトトギス遠くに初鳴き明け易し       橋本   

(101) 山滴るセザンヌと北斎の青          河村  

   1 吉良    フランスのジャポニスムに影響した浮世絵。青

       の色が象徴しているのでしょうか。

   2 中津川  セザンヌは絵の事ですか、それとも化粧品(ア

       イシャドウ)の青?

(102) 日盛りをかみそり研ぎの声ゆけり       深瀬  

      1 小野寺  暑い日盛りの静寂の午後をかみそり研ぎの声が

              過ぎてゆく、作者の感性が光ります。

(103) 傾城の佳人も愛でし紅牡丹          小野寺 

(104) 音のみの遠き隅田の川花火          桑子  

   1 深瀬    花火の情景が浮き上がってきます。

   2 豊      俳句としてとてもよくまとまっている秀句だと

       思います。

      3 小野寺  ドーンという花火の音が静寂を破り遠い隅田川

              の空に鮮やかに上がりゆく見えないからこそ音だ

              けで闇の花火はいよいよ華やかに上がるのです。

(105) 避暑地にてめぐり逢い惜しみつつ帰路     河村  

   1 中津川  後ろ髪をひかれている気持ちを破調で強調して

       いるようです。

(106) ふんわりとかば焼きのせる鰻飯        新井  

(107) 高揚を過ぎて優しき夏至の雨         小野寺 

(108) 驚きの選挙結果や土用波           豊     

    喜寿の夏  十五句

(109) やつとこさ一日終へる喜寿の夏        深瀬  

(110) 寝る前に明日の有無問ふ喜寿の夏       深瀬  

(110) 1 河村    問うのは有無ですか、是非にして下さい!

(111) 残り日をひとり指折る喜寿の夏        深瀬  

(112) 杖握りふらつき歩く喜寿の夏         深瀬  

(113) ビームとて頭で反射喜寿の夏         深瀬  

(114) 想ひ出す受験予備校喜寿の夏         深瀬  

   1 河村    幾つになつても何度も受験の夢を見ますね。

   2 宮澤    

(115) 声援もかすれ声なり喜寿の夏         深瀬  

(116) 亡き恩師夢で再会喜寿の夏          深瀬  

(117) よろめきつ投票にいく喜寿の夏        深瀬  

   1 服部    

(118) 押し寄せる自分ファースト喜寿の夏      深瀬  

   1 桜子    最後の一言が効いていますが、本質を表すよう

       です。

(119) 遥なり "明日があるさ" 喜寿の夏       深瀬  

(120) なに遺すこたへにもがく喜寿の夏       深瀬  

   1 河村    心境わかります。いまだ残日の煩悩に纏われて

       ます。

   2 橋本    誰に、何を遺すのが良いのだろうか、暑き夏に

       もがいて下さい。

   3 豊      十五句の中で選ぶとすれば、この句でしょう。

(121) すれ違ひ墓まで覚悟喜寿の夏         深瀬  

(122) 外からの旅行者溢る喜寿の夏         深瀬  

(123) いつなにがあるか分からぬ喜寿の夏      深瀬  

   1 桑子    全くその通りです。地震・津波、病気、トラン

       プ関税と何が起きてもおかしくない今日この頃で

       す。

(124) 白金の並樹散歩に夏の月           深瀬  



2.作品集


(01) 新井さん (自句自解として受け取ったのですが、前につけました。) 

  群発地震に襲われている悪石島の先が心配です。人間には

どうしようもないので、逃げてほしいです。

・天からのお示し如何に悪石島

  先日に記録的短時間の豪雨に見舞われました。その直前に

不穏な黒い雲を見つめていました。

・黒い雲ゲリラ豪雨の兆しかな

  「うなぎの日」に、お椀にたれをかけたご飯を用意して、

鰻のかば焼きをそっと乗せると幸せです。

・ふんわりとかば焼きのせる鰻飯

  災害時、避難所では歯磨きをできなくなるので、平素から

カバンに入れておくのが備えとなります

・歯ブラシを一つ持つのは備えなり

  酷暑の海の日はお昼寝が幸せのひとときです

・海の日の昼寝の時は極楽よ

  那須高原を訪れた天皇ご一家のご様子です。かりゆしは、

内閣府でも着用が認められています。

・避暑の地に咲く花三つかりゆしの


(02) 小野寺さん

・日盛りに森の高みを蝶は飛び

・時の日に出船の汽笛響きけり

・白き瀬を超えて深みに鮎光り

・傾城の佳人も愛でし紅牡丹

・ドラゴンの顔持つ蜥蜴舌を出し

・宵宮に華やぐ人の藍浴衣

・青嵐の明るく流る過疎の村

・打ち水の流るる先に人の待ち

・流燈に消えゆく命流れゆき

・夏曇や初戦に敗れ涙のむ

・白牡丹夜のとばりに沈みゆき

・万緑を駆け抜く孫の玉の汗

・ふるさとや母の淹れたる新茶飲む

・釣竿の弓にしなりて鮎掛かる

・滝近し木洩れ日通し涼の風

・蝉時雨浜に小舟を曳きし跡

・蚊帳の海蒼き螢は乱舞して

・合歓の花沖には藍の潮流る

・香りよき幸せ届く母新茶

・蛍火の哀しく光り深き闇

・高揚を過ぎて優しき夏至の雨

・万緑の野に繚乱の白き百合

・梁に居て寝つけぬ夜にヤモリ鳴く

・一夏のハスに構えしサングラス


(03)  吉良さん

・ほろ苦し避暑は彼方に白き波

・ふと隠す思い出苦しサングラス

・滝風や登山者押せる急登坂

・滝壺や竜宮城を垣間見る

・一人身に裏切りならぬ冷奴


(04)  桑子さん

・日盛や赤信号はビルの陰

・図書館の椅子を独占避暑の人

・夏祭踊るパシスタ吾が胸も

・音のみの遠き隅田の川花火


(05)  河村さん

・修道女 (シスター) も教会出るやサングラス

・シヤイ隠すつもりが凄むサングラス

  ノンボリ学生はインターナショナルの代わりに唐獅子牡丹

を歌ってデモに行きました。

・健さんの殺陣 (たて) を見終えてサングラス

 蓼科にて

・白樺の避暑地に眠る火焔土器

  彼の地では縄文のヴイーナスも出土されてます。

・避暑地にてめぐり逢い惜しみつつ帰路

  遭遇しそれぞれの家路へ

・木漏れ日の避暑地にて摘むくすり草

  国民学校一年生で迎えた終戦、幼き日の想い出。

・終戦の翌朝祖母は合歓を植え

    知覧には「オモニへ」と書いた朝鮮出身特攻隊員の遺書も

ありました。

・向日葵へ翼振り逝きし嗚呼知覧

  ウクライナの黒土を踏み躙つた戦車、国花向日葵の抵抗。

・向日葵よカタピラわだち埋め尽くせ

  ヘミングウエーを偲ぶ

・「午後の死」のロンダ人無し夏終わる

    彼が愛した闘牛は廃止されました。

・山滴るセザンヌと北斎の青

    セザンヌの淡いパステルカラーと北斎のプルシヤンブルー(べろ藍)の濃淡

・初蛍今年は見たり老いひとり


(06) 治部さん

・サングラス外す笑顔やあどけなき

・うらやまし明日からどこかでサングラス

・グラサンと美女が二人でかっこつけ

・暗いクラブハウスサングラスのまま

・懐かしや新橋屋上ビヤガーデン

・日本酒の旨さひとのせ茄子焼いて

 八王子花火大会

・老い二人ビルの隙間の花火かな

 高くついたオマケ

・トランプで避暑地の風も関税に


(07)  中津川さん

 解散したOB会の最後の幹事で八丈島へ行って(3句) 

・八丈や温泉めぐりで避暑気分

・四葩咲く流人の島で慰労酒

・すわ空港へ高波欠航野分来る

・炎天や犬の散歩は抱いてする

・五街道歩き終えたり夏至近し

・ローカル線青田が続く田舎の匂ひ

・選挙後の日本政界サングラス


(08)  橋本さん

・巣の有りや烏の威嚇首竦 (すく) む

・剪定しそよぐ葉涼し朝ご飯

・朝採りの有機もろきゅう比類無し

・ホトトギス遠くに初鳴き明け易し

・雨音に心静めて昼寝かな

・日本に避暑地残るや温暖化

・ウクライナ勝たせたかった安青錦


(09)  服部さん

・梅雨空の無いのも寂し六月尽

・ノースリーブ黒のブラ紐艶めかし

・マッカーサーコーンパイプにサングラス

・ひこばえも米にすんべえ米不足

・美人画は細めに団扇の浮世絵展


(10)  宮澤さん

・炎天下影なき道を救急車

・熱風に抱かれ届く宅急便

・木漏れ日の影を慕いてバスを待つ

・いもり住むウッドデッキに慈雨来る

・日焼け止めカラス天狗が自転車で

・あっちっちここはアラビア夢の中

・我を立てず女もすなる日傘さし


(11)  柳町さん

  先日の駒東仲間の旅で泊まった、「ホテルニュー白亜紀」

の窓からの景色を詠みました。(3句) 

・鹿島灘冲ゆく船は霧の中

・ぬくぬくと霧笛に咽ぶ露天風呂

・粛々と松風さわぐ磯の社


(12)  豊さん

・都会より逃げて楽しき避暑の宿

・裕次郎気取ってかけるサングラス

・盆踊り外国人も輪の中に

・驚きの選挙結果や土用波

・大花火海の夜空が七色に

・立秋と言えども気温三〇度

・湯上がりに新涼の風吹き抜ける


(03)  深瀬

・サングラス悪役気取り老ひ予防

・猛暑日の因果を問ふて立ちくらみ

・避暑にとて電車図書館老ひひとり

・上高地ホテルデッキの避暑遥か

・青嵐部屋でプロレス母子家庭

・青蜥蜴置き配荷物占拠せり

・白金の並樹散歩に夏の月

・特養の庭の紫陽花雨に咲き

・新緑に時空彷徨ふ喜寿ひとり

・日盛りの電線の影踏み続け

・都会出で浴衣で憩ふ夕湖畔

・風鈴や時の断片残しけり

・日盛りをかみそり研ぎの声ゆけり

・浴衣着のすれちがふ様万華鏡

 喜寿の夏  十五句

・やつとこさ一日終へる喜寿の夏

・寝る前に明日の有無問ふ喜寿の夏

・残り日をひとり指折る喜寿の夏

・杖握りふらつき歩く喜寿の夏

・ビームとて頭で反射喜寿の夏

・想ひ出す受験予備校喜寿の夏

・声援もかすれ声なり喜寿の夏

・亡き恩師夢で再会喜寿の夏

・よろめきつ投票にいく喜寿の夏

・押し寄せる自分ファースト喜寿の夏

・遥なり "明日があるさ" 喜寿の夏

・なに遺すこたへにもがく喜寿の夏

・すれ違ひ墓まで覚悟喜寿の夏

・外からの旅行者溢る喜寿の夏

・いつなにがあるか分からぬ喜寿の夏


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2025年8月4日月曜日

七句会 第五十二回目のネット句会 選句のご依頼です。

  七句会の皆様


  猛暑日の連続によりこの先が懸念される毎日ですが、みなさまお元気

にお過ごしのことと思います。

  七句会としての第五十二回目のネット句会となりますが、今回、下記

124 句の投句がありました。

  つきましては、次の要領で、選句をしていただきたく、よろしくお願

いいたします。


- 下記は、今回、投句していただいた全ての句を、作者を伏せ、兼題別

に、ランダムに列挙したものです。表記は、投句されたそのものです。

詞書きがあり、複数の句があるものは、まとめて並べてあります。兼題

句、自由題句、無季語句、川柳的な句、作者の特定が可能な句、等々、

なんでもありとしています。分類については、作者の意図と異なるかも

しれませんが、ご了承のほどお願いいたします。 (今回も分類を省略さ

せていただきました。) 

- このなかから、共感する俳句を、最大7 句選び、08月14日 (木) まで

に、下記へメールで返信してください。番号表記でも構いません。その

際、選んだ理由を一言、付け加えていただくとなお結構です。全体への

コメントでも結構です。

    hfukase@k03.itscom.net  (事務方  深瀬) 

- 蛇足ですが、選句にあたり、自作を選ぶのはご遠慮ください。

- 3 月中旬には、選句の結果をまとめ、皆さまにご報告する予定です。


  今回の投句者は、新井さん、小野寺さん、河村さん、吉良さん、

桑子さん、治部さん、中津川さん、橋本さん、服部さん、宮澤さん、

柳町さん、豊さん、深瀬 (以上13名) です。


 これまでの選句結果は、下記のURL から参照可能です。

 http://nanaku-haiku.blogspot.jp/


 以上、よろしくお願いいたします。


  送付不要な場合、ご面倒ですがご一報下さい。以後、送付しないよう

にします。


        七句会 2025.08.04

          代表  橋口侯之介

     顧問  豊  宣光

          事務  深瀬久敬

   

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   1. 全て (兼題、季語の有無など無関係) 


(001) 炎天や犬の散歩は抱いてする

(002) 合歓の花沖には藍の潮流る

(003) シヤイ隠すつもりが凄むサングラス

(004) 風鈴や時の断片残しけり

(005) 蛍火の哀しく光り深き闇

(006) 都会出で浴衣で憩ふ夕湖畔

(007) 夏祭踊るパシスタ吾が胸も

(008) 夏曇や初戦に敗れ涙のむ

(009) 天からのお示し如何に悪石島

(010) ローカル線青田が続く田舎の匂ひ

(011) 香りよき幸せ届く母新茶

(012) 立秋と言えども気温三〇度

(013) 木漏れ日の避暑地にて摘むくすり草

(014) 日盛りに森の高みを蝶は飛び

(015) ほろ苦し避暑は彼方に白き波

(016) サングラス悪役気取り老ひ予防

(017) 避暑の地に咲く花三つかりゆしの

(018) 向日葵よカタピラわだち埋め尽くせ

(019) 五街道歩き終えたり夏至近し

(020) ふと隠す思い出苦しサングラス

(021) 蚊帳の海蒼き螢は乱舞して

(022) あっちっちここはアラビア夢の中

(023) 新緑に時空彷徨ふ喜寿ひとり

(024) 修道女 (シスター) も教会出るやサングラス

(025) 蝉時雨浜に小舟を曳きし跡

(026) 図書館の椅子を独占避暑の人

(027) 梅雨空の無いのも寂し六月尽

(028) 万緑の野に繚乱の白き百合

(029) 青嵐部屋でプロレス母子家庭

(030) 一夏のハスに構えしサングラス

(031) ノースリーブ黒のブラ紐艶めかし

(032) うらやまし明日からどこかでサングラス

(033) 猛暑日の因果を問ふて立ちくらみ

(034) 我を立てず女もすなる日傘さし

   高くついたオマケ

(035) トランプで避暑地の風も関税に

   解散したOB会の最後の幹事で八丈島へ行って(3句) 

(036) 八丈や温泉めぐりで避暑気分

(037) 四葩咲く流人の島で慰労酒

(038) すわ空港へ高波欠航野分来る

(039) 裕次郎気取ってかけるサングラス

(040) 黒い雲ゲリラ豪雨の兆しかな

(041) 打ち水の流るる先に人の待ち

(042) 熱風に抱かれ届く宅急便

(043) 健さんの殺陣 (たて) を見終えてサングラス

(044) 青蜥蜴置き配荷物占拠せり

(045) 日焼け止めカラス天狗が自転車で

(046) 避暑にとて電車図書館老ひひとり

(047) ドラゴンの顔持つ蜥蜴舌を出し

(048) 都会より逃げて楽しき避暑の宿

(049) サングラス外す笑顔やあどけなき

(050) 上高地ホテルデッキの避暑遥か

   先日の駒東仲間の旅で泊まった、「ホテルニュー白亜紀」

  窓からの景色を詠みました。(3句) 

(051) 鹿島灘冲ゆく船は霧の中

(052) ぬくぬくと霧笛に咽ぶ露天風呂

(053) 粛々と松風さわぐ磯の社

(054) 巣の有りや烏の威嚇首竦 (すく) む

(055) 滝近し木洩れ日通し涼の風

(056) 炎天下影なき道を救急車

(057) 雨音に心静めて昼寝かな

(058) 暗いクラブハウスサングラスのまま

(059) 向日葵へ翼振り逝きし嗚呼知覧

(060) ふるさとや母の淹れたる新茶飲む

(061) 湯上がりに新涼の風吹き抜ける

(062) 朝採りの有機もろきゅう比類無し

(063) 特養の庭の紫陽花雨に咲き

(064) マッカーサーコーンパイプにサングラス

(065) 万緑を駆け抜く孫の玉の汗

(066) 盆踊り外国人も輪の中に

(067) 初蛍今年は見たり老いひとり

(068) 歯ブラシを一つ持つのは備えなり

(069) 選挙後の日本政界サングラス

(070) 宵宮に華やぐ人の藍浴衣

(071) 美人画は細めに団扇の浮世絵展

   八王子花火大会

(072) 老い二人ビルの隙間の花火かな

(073) 一人身に裏切りならぬ冷奴

   ヘミングウエーを偲ぶ

(074) 「午後の死」のロンダ人無し夏終わる

(075) 白き瀬を超えて深みに鮎光り

(076) 海の日の昼寝の時は極楽よ

(077) 日盛や赤信号はビルの陰

(078) 梁に居て寝つけぬ夜にヤモリ鳴く

(079) 日盛りの電線の影踏み続け

(080) 日本に避暑地残るや温暖化

(081) 白牡丹夜のとばりに沈みゆき

(082) 懐かしや新橋屋上ビヤガーデン

(083) 剪定しそよぐ葉涼し朝ご飯

(084) 終戦の翌朝祖母は合歓を植え

(085) グラサンと美女が二人でかっこつけ

(086) 流燈に消えゆく命流れゆき

(087) 日本酒の旨さひとのせ茄子焼いて

   蓼科にて

(088) 白樺の避暑地に眠る火焔土器

(089) いもり住むウッドデッキに慈雨来る

(090) 時の日に出船の汽笛響きけり

(091) 大花火海の夜空が七色に

(092) 浴衣着のすれちがふ様万華鏡

(093) 滝壺や竜宮城を垣間見る

(094) 釣竿の弓にしなりて鮎掛かる

(095) 木漏れ日の影を慕いてバスを待つ

(096) ひこばえも米にすんべえ米不足

(097) ウクライナ勝たせたかった安青錦

(098) 青嵐の明るく流る過疎の村

(099) 滝風や登山者押せる急登坂

(100) ホトトギス遠くに初鳴き明け易し

(101) 山滴るセザンヌと北斎の青

(102) 日盛りをかみそり研ぎの声ゆけり

(103) 傾城の佳人も愛でし紅牡丹

(104) 音のみの遠き隅田の川花火

(105) 避暑地にてめぐり逢い惜しみつつ帰路

(106) ふんわりとかば焼きのせる鰻飯

(107) 高揚を過ぎて優しき夏至の雨

(108) 驚きの選挙結果や土用波

   喜寿の夏  十五句

(109) やつとこさ一日終へる喜寿の夏

(110) 寝る前に明日の有無問ふ喜寿の夏

(111) 残り日をひとり指折る喜寿の夏

(112) 杖握りふらつき歩く喜寿の夏

(113) ビームとて頭で反射喜寿の夏

(114) 想ひ出す受験予備校喜寿の夏

(115) 声援もかすれ声なり喜寿の夏

(116) 亡き恩師夢で再会喜寿の夏

(117) よろめきつ投票にいく喜寿の夏

(118) 押し寄せる自分ファースト喜寿の夏

(119) 遥なり "明日があるさ" 喜寿の夏

(120) なに遺すこたへにもがく喜寿の夏

(121) すれ違ひ墓まで覚悟喜寿の夏

(122) 外からの旅行者溢る喜寿の夏

(123) いつなにがあるか分からぬ喜寿の夏

(124) 白金の並樹散歩に夏の月



 ---- 選句表作成者補注----


(007) 「パシスタ」は、サンバのパレードで踊る女性のソロダンサーを

指す言葉です。特に、リオのカーニバルなど、豪華な衣装と羽根を背負

って踊る姿が有名です。 


(009) 悪石島(あくせきじま)は、吐噶喇(トカラ)列島に浮かぶ島で

ある。今年7月3日午後4時13分ごろ、震度6 弱の揺れを観測した。


(037) 「四葩」は「よひら」と読み、アジサイの別名です。花びらが4 

枚あるように見えることから、この名前がつけられました。特に俳句で

よく使われます。 


(062) 「もろきゅう」とは、きゅうりに味噌をつけた料理、またはその

きゅうり自体を指す言葉です。特に、若くて小さめのきゅうりを指すこ

とが多いです。 


(074) 『午後の死(Death in the Afternoon)』は、アーネスト・ヘミ

ングウェイが1932年に発表したノンフィクション作品で、彼が深く愛し

たスペインの**闘牛(corrida de toros)**について情熱的かつ哲学的

に綴った書物です。この作品は単なる闘牛の解説書ではなく、死、勇気、

美、真実といったテーマを扱ったヘミングウェイらしい深みのある随筆

であり、彼の文学思想の中核にも触れることができます。

  ロンダ闘牛場

  ロンダで一番の観光スポットであるヌエボ橋から北へ200メートル

くらいのところにあります。闘牛場の直径は66メートルで規模が大きく、

観客席が2 階建てで、観客席数はかなり多いです。闘牛に関する資料館

や牛舎も見学できます。入場料7 ユーロ 1785年に作られたもっとも古

い闘牛場の一つとのことです。