2014年5月26日月曜日

第七回の七句会の選句結果


 七句会  各位
 第七回の七句会の選句結果をご報告いたします。
  投句者は、土川さん、古川さん、内野さん、中島さん、志方さん、鳥海さん
、林さん、橋本さん、吉良さん、小幡さん、柳町さん、深瀬の12名であり、選
句者は、林さんを除く投句者全員の他、小笠原さんです。
 尚、鳥海さんと柳町さんが、8 句選んでいますが、そのままとしました。
  下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前
とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。
  次回については、5 月上旬ころにご連絡したいと思っていますので、よろし
くお願いいたします。やり方について、ご意見がありましたら、ご連絡をいた
だきたく、よろしくお願いいたします。
  2014.02.23
  事務方      深瀬

 第七回  七句会選句結果
1.兼題  冬
(001)  池氷 跳ねて飛べよと 冬ゴルフ        鳥海19
(002)  初聞きの 野鳥を探す 冬木立ち        橋本01
1 古川
2 吉良
(003)  真冬日に 真っ赤な夕日 榛名山        古川06
1 中島
2 鳥海
(004)  冬散歩 息の白さに 生きている        中島06
1 柳町
2 鳥海
(005)  冬の時期 耐えて忍べば 春来る        鳥海20
(006)  冬将軍、一夜のうちに、雪化粧         内野02
1 古川
     冬木立という表現が武蔵野の雑木林にふさわし 志方
    い語句と思い、以下3 句。           志方
(007)  冬木立 風が地を駆け 落ち葉舞う       志方01
1 内野  冬木立 風が地を駆け 落ち葉舞う歯切れのい
い句です。情景が目に浮かびます。
(008)  蒼天に 線画を刻む 冬梢           志方02
1 土川
2 柳町
3 橋本  絵が浮かんできます
4 深瀬  蒼天のキャンバスに線画のように刻まれた梢に
、静かな一枚の絵画に向き合わされている思いがして、
いい雰囲気だと思いました。
(009)  陽射し浴び 春待ちどおし 冬木立       志方03
1 鳥海
(010)  冬の午後 寒さの中に 春予感         古川03
(011)  冬に入り 一万歩が 遠くなる         橋本06
(012)  雪が舞う、深々と舞う、冬の夜         内野03
(013)  畦道の 冬草のぞく 鷺ひとり         吉良06
1 古川
2 深瀬  「のぞく鷺」ということで、人気のない畦道に
、するどい眼光とくちばしをもった一羽の鷺の存在感が
際立たされているように思いました。
(014)  冬の池 氷下の魚 泳ぐなり          鳥海15
(015)  ひび割れし 己の手にぞ 冬を知る       吉良01
1 橋本 私は踵の方がひどいです
2 小幡
(016)  とり鍋を孫と取り合う冬えがお         小幡04
1 小笠原  孫と鍋を囲んで食事する幸福感が感じられます。
2 志方
3 中島
(017)  冬耐えて ウキウキ春を 待っている      鳥海21
(018)  霜柱 踏んで味わう 冬散歩          柳町01
1 志方
2 橋本 音がいいですか、踏み跡はどうなのか
3 古川
(019)  陽(ひ)だまりの、紅梅きらり、冬の朝     内野01
1 吉良
       私の趣味である蒸気機関車の安全弁から吹き出 柳町
    る水蒸気は冬の寒い時期が格別に美しいと思って 柳町
    いるのでーーーーーーー!!!)        柳町
(020)  冬の朝 吹き出る蒸気の かっこよさ      柳町03
1 古川
(021)  箱根路は 残雪残る 冬景色          鳥海22
(022)  朝闇に 冬を切り裂く 百舌の声        吉良02
1 中島
2 小幡
(023)  冬の朝 凍った道に ノソノソと        鳥海18
1 柳町
(024)  冬空に 飛行曲線 沙羅一番          古川02
1 橋本 次のオリンピックに期待したいです、応援したい
子です
(025)  冬ゴルフ 池の氷に 救われて         鳥海16
1 中島
(026)  冬寒に 優先席に 座る我           中島08
1 土川
(027)  冬ピークかゆみどめ塗り寝る準備        深瀬01
(028)  冬の池 氷下生き物 動いてる         鳥海14
(029)  冬の伊豆 湯宿の窓に 雪の富士        中島07
(030)  冬温泉 猿の入浴 外で見る          鳥海13
(031)  暗きなかひとり茶入れる冬の朝         深瀬02
1 志方
2 中島
3 小幡
4 内野  暗きなかひとり茶入れる冬の朝奥様はまだおや
すみになっているのでしょうか。
5 吉良
(032)  冬の夜 月明かり輝く 幻想図         古川04
1 柳町
(033)  冬の木に 春の訪れ 見つけたり        鳥海23
(034)  冬空に 耐えて照らす 月あかり        吉良03
1 内野
(035)  冬の暮 落ちる太陽 ひっそりと        鳥海17
(036)  冬の月 身を凍らせて ひそみけり       吉良04
(037)  捨て猫とコタツでしのぐ寒き冬         小幡03
1 土川
(038)  冬の街 ふと見上げれば 蒼き月        吉良05
(039)  冬日落つ 飛行機雲の 美しく         橋本02
1 深瀬  飛行機雲を見て、美しいと感ずるのはなぜなの
か、と思うことがよくあります。身近な人為的行為のな
かで最もスケールが大きいためでしょうか。
(040)  冬のソチ 満身こめて 真央が舞う       古川01
(041)  散歩する 指先凍る 冬の村          中島05
(042)  霜踏めば、冬の音鳴る、澄んだ朝        内野04
1 吉良
2.兼題  散歩
(043)  歩数計 カウント気にし 散歩かな       鳥海12
1 中島
(044)  何もない 田んぼ畔道 散歩道         古川07
(045)  落ち葉入り 池の氷に 会う散歩        鳥海06
(046)  お正月廃墟の都心散歩する           深瀬05
(047)  当ても無く 歩き続ける 散歩かな       鳥海09
(048)  散歩中 平地でつまづき 老いを知る      林 01
1 鳥海
(049)  冬散歩 外に出たなら 足すくみ        鳥海05
(050)  青き空ゆくあてもなく散歩する         小幡02
1 小笠原  自然の風景を見ながら、老いを迎え、残りの人
生がどうなるのか、あてにならない我が人生への思いに重
ね合わせて感じられます。
1 志方
2 鳥海
(051)  邪魔にされ 寒さに堪えて 散歩する      鳥海01
1 橋本 うーん、少しの我慢ですか
2 小幡
(052)  初散歩「貸室」貼ったビル目立ち        深瀬03
1 土川
(053)  蝋梅の 香り仄かに 散歩かな         中島03
1 柳町
(054)  しのぶ恋 犬の散歩で 逢瀬かな        鳥海07
1 深瀬  犬の散歩をさせている人同志が、互いの犬を話
題に立ち話をしている光景はよくみかけます。しのぶ恋
の逢瀬でもあったか、と詠み手の切実な思いにたいへん
だなという思いを強くしました。
(055)  散歩道枯れ木のオブジェ並ぶかな        深瀬04
(056)  散歩だと 家を出てから 何処へ行く      鳥海02
1 小幡
(057)  散歩道 山茶花咲くを 見つけたり       中島02
(058)  散歩中 寒さ忘れて 落日見          鳥海03
1 志方
2 柳町
(059)  散歩道 椿咲くのは 寂しげに         中島04
(060)  一万歩 目指して歩む 散歩なり        鳥海04
(061)  散歩道 椿の赤が 温かし           古川05
1 内野
(062)  散歩中 景色は見ずに 歩数計         鳥海11
1 深瀬  景色を見るよりも歩数計の数値の方が気になる
ことはよくあります。なにか義務歩きをしているようで
なさけないというか、年をとるとこういうものでしょう
か。
     散歩道の隣の川で見た鳥の句。以下、2 句。  橋本
(063)  餌を待つ 静止画のごとき 鷺に寄る      橋本04
1 土川
2 吉良
(064)  カワセミが 見てよとばかり 小出し飛ぶ    橋本05
(065)  厳寒に 花を求めつ 散歩する         中島01
(066)  散歩する 怪しい人か 徘徊か         鳥海10
(067)  みぞれ降る散歩もできぬ寒さかな        小幡01
(068)  散歩する 春待つ木々は 雪帽子        鳥海08
1 古川
3.自由題
(069)  一煮立て鰤皮の照り味噌の白          土川03
(070)  霜柱 歩む子らの 音聞こゆ          吉良07
1 内野
(071)  冴返る帰宅玄関やみのなか           深瀬06
(072)  海原に初日の帯の私まで            土川01
1 橋本 綺麗な句ですね、いいことありそう?
2 深瀬  「初日の帯」という表現がたいへん新鮮であり
、「私まで」というのも、なにか近代的哲学的な雰囲気
をもっていて、絵画的な美しさとともに、深い人間性の
ようなものを感じました。
(073)  吐く息の 白きに想う 寒さかな        柳町02
(074)  雪連山湯あたりのして昼座敷          土川05
1 志方
2 吉良
(075)  四年目の 庭の山茶花 紅一輪         橋本03
1 土川
(076)  猫の恋夜のしじまに尻尾立て          深瀬09
(077)  見上げねば涙落つらむ雪の降る         土川06
1 深瀬  「涙落つらむ」という文語的な表現が、なにか
雪の降るなかの詠み手の姿を際立たせている感じで、文
学的世界が表現されているように思いました。
       散歩中に出くわした印象深い情景。以下3 句。 志方
(078)  生垣に 秋の名残の 老い桜          志方04
1 小幡
(079)  白鷺が 凍てつく川面に 凛と立つ       志方05
1 古川
2 小幡
3 内野
(080)  沈丁花 心をいやす 薫り待つ         志方06
1 柳町
2 内野
(081)  冴返り別れの家路ちどりあし          深瀬07
(082)  ドラム缶に納め札焼 (く) ぶ革ジャンパー    土川02
(083)  北風にカラーコーン追う作業員         深瀬08
1 土川
(084)  常夜灯零下三度の顔洗ふ            土川04
1 志方
(086)  手紙読み窓辺に落ちる雪の音          深瀬10
1 吉良
4.川柳・無季語
(087)  ガラケーや親指シフトなぜ消える?       深瀬16
(088)  信号の変わり目急ぎ肉離れ           深瀬12
1 柳町
2 橋本 危険です、待つ余裕か鍛えるか
3 鳥海
(089)  前をゆくスイカにはやくどけてよと       深瀬13
(090)  脳と声直立歩行で相転移?           深瀬19
       有言不実行の政治家の発言の数々に腹立たしい 志方
      思いをいだく此の頃ですが、発言の結果に対する 志方
      想像力や責任がなければ、なんでも言える政界の 志方
      面々の老成した若さに敬意を表して。以下2 句。 志方
(091)  政治家に 比べて我は、青二才         志方07
(092)  再稼働 値上げを武器に 恐喝か        志方08
1 鳥海
(093)  機能性あり方多様押しつぶす          深瀬17
(094)  軍艦の前の魚追う漁師たち?          深瀬14
1 鳥海
(095)  どんな家思い出せずの売地跡          深瀬15
1 小笠原  老年性痴呆が感じられて面白かった。
2 中島
(096)  やっぱりかオリンピックとアベミクス      小幡05
(097)  個に分かれアイデンティティー問ういちガイア  深瀬20
(098)  量子論いきつくはては素数論?         深瀬11
(099)  闇のなか組織利権の奪い合い          深瀬18
  --- 以上 ---
 補足
(1) 橋本さんは、62R 長谷川さんと東工大機械科の同期であり、IHI の回転機
・生産機械事業部長を勤められ、今現在は野田にご在住です。
(2) 吉良さんのメールアドレスが、転居に伴い変更になりました。
(3) 鈴木千耿さんから「恥ずかしながら、とても私には無理」ということなの
で、送付者リストから外させていただきました。
 

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