七句会 各位
第五回の七句会の選句結果をご報告いたします。
投句者は、土川さん、古川さん、内野さん、吉良さん、引田さん、中島さん
、柳町さん、小野寺さん、志方さん、鳥海さん、深瀬の11名であり、選句者は
、投句者全員です。
下記に、選句表に、各句の右側に作者名、および、その下に選んだ人の名前
とコメント (追番付き、順不同、敬称略。) を付したものを添付します。
次回については、来月中旬~下旬ころにご連絡いたしますので、よろしくお
願いいたします。やり方について、ご意見がありましたら、ご連絡をいただき
たく、よろしくお願いいたします。
2013.09.25
事務方 深瀬
1.兼題 夏
(001) 夏の宵 人恋しや 夜汽車の灯 古川03
(002) 緑陰に 涼を求めし 暑き夏 内野01
1 古川
2 中島
(003) 年老いる つかの間の 夏日行く 吉良03
1 土川
[詞書]7/10生れなので、学生時代地方の親友た
ちにはお祝いをしてもらえなかったぁ。
(004) 誰も居ぬ夏が始まる誕生日 引田06
(005) 夏の朝 樹々きらめいて カラス鳴く 深瀬02
[詞書]30年前の瀬戸内海での夏の夕べの暑さを思い
だし一句。
(006) 夕凪の微風だになき瀬戸の海 志方01
1 土川
2 吉良
[詞書]余りにお金の事ばかりを追いかける人間にガ
イア(地球)もあきれて牽制球?
(007) 燃える夏人の愚かに起つガイア 引田04
(008) 図書館に 人が群がる 暑さ避け 柳町03
(009) 夏休み 子らの嬌声 水しぶき 吉良01
(010) 盆踊り 浴衣の君は 夏色に 古川05
1 引田 夏色、いいね
(011) じぇじぇじぇ 今夏の温度 40度 中島06
1 古川
(012) ムクムクと入道雲の夏が来た 志方04
(013) 夏空の モクモク雲に 雨蛙 鳥海06
(014) 夏旅館 朝日きらめく 海入れる 深瀬04
1 土川
(015) 白熱光 ふりそそぐ 夏都会 吉良05
(016) 夏プール 眩しき君は 水着なり 鳥海01
1 志方 君が誰なのか、奥さんですか、勝手の彼女かそれ
とも?、ミステリアスな表現です。
(017) 夏来ても 福島東に 本夏無し 中島05
1 鳥海
(018) 夏雲は ぽっかり浮かび 流れゆく 内野02
(019) 夏休み 終着駅に 波の音 深瀬08
1 中島
(020) 猛暑だな 下手なゴルフの 言い訳に 柳町02
1 鳥海
2 中島
(021) 夏金魚 子に掴まりて 哀れなり 鳥海07
1 引田 反省!
(022) 大波を とらえ輝く 夏のサーファー 内野03
(023) 徒然に 夏の俳句を 読みにけり 中島01
[詞書]これはもうその通りで、頭からやたら汗が出
るようになって、プレイしてるのか、世の中や昔の
女性に懺悔しているのか??
(024) 夏生まれ灼熱ゴルフで汗懺悔 引田10
(025) 夏の海 吾砂の下 君は上 鳥海02
(026) 校庭に銀幕見し日の夏の月 土川01
1 志方 田舎で幼少期の最大の楽しみだったことを思い起
こされます。
2 鳥海
3 深瀬 小学校の頃のわくわく感を思い出します。
(027) 夏祭り 燃やし尽くせと 狂世界 深瀬07
[詞書] 7 月に仕事で京都の祇園祭りに欧州の客を連
れていく機会があり英語で京都を説明しながら、ふ
と一期一会を思い出し言の葉で描きとどめようとお
もったものです。以下、6 句。
(028) 逝く夏や 瞼の奥の 誘蛾灯 小野寺01
1 古川
2 吉良
3 柳町
4 深瀬 瞼の奥の青白い誘蛾灯の光が幻想的だと思います。
(029) 黒い眼の 濡れた想いに 京の宿 小野寺02
(030) かきあげし 黒髪のごと 夏が逝き 小野寺03
(031) 大文字 たぎる血潮の 夢まくら 小野寺04
1 吉良
(032) 宵宮の 夜の帳(とばり)に 衣(きぬ)の音 小野寺05
(033) 夕去りて 永観堂の 蝉しぐれ 小野寺06
1 古川
2 引田 きれい
(034) 夏の道 電線の影 踏みつづけ 深瀬05
1 土川
2 鳥海
3 中島
[詞書]七夕会がスケジュール的に同じで出れません
でしたが、転勤で過ごした博多の祇園山笠(あっち
ではただ山と云います)には35年参加してかつぎま
した(かくというのが本当ですが)。ようやく卒業
ですが、小生にとって男の青春でした!
(035) 生れ来て巡り会いたる山の夏 引田05
(036) 朧月 見上げる君は 夏の華 古川02
1 内野
(037) 夏の雨 空に雷 地に流る 中島02
1 引田 きれい
2 深瀬 地球の気象をダイナミックに詠んでいる印象です。
(038) 夏休み 青春時代 夢のあと 古川06
1 深瀬 夏休みの甘く苦い印象をストレートに言い切って
いると感じます。
(039) 夏の陽に みみずのたうつ 断末魔 深瀬03
1 志方 残酷な自然の摂理が鮮明に表現されている。
(040) 夏祭り 神輿の子らに 我映す 吉良02
1 内野
2 引田 きれい
3 柳町
(041) 暑い夏 富士のお山は 雲隠れ 中島03
(042) 夏の庭 いつの間にやら 深き藪 内野05
1 古川
(043) 夏の夜に 車中覗くは ポリスなり 鳥海03
[詞書]お笑い下さい句です。ゴルフでカートの前の
フロントガラスが無いタイプで回りましたら、乗る
度に風が口に入って、まるでドライアーで口ん中を
乾かしてくれてたようでした。
(044) ラスベガス50度の夏がドライアー 引田08
(045) 煙突に母の雲あり夏薊 (あざみ) 土川02
1 志方 お母さんへの想いがしみじみと伝わる秀句だと思
います。
2 引田 きれい
(046) 夏の陽に 燃えるいのち見 老いみつめ 深瀬06
1 内野
2 吉良
3 中島
4 柳町
5 小野寺
(047) 夏の日に 風鈴の音で 涼感じ 鳥海04
1 柳町
(048) 美のもとは 女性にありと 夏に知る 深瀬01
1 小野寺
(049) 赤い花 夏に咲かせる 百日紅 中島04
(050) 夏の夜 見上げた空に 流れ星 鳥海05
(051) 涼しさや 庭の風鈴 夏の音 古川04
1 鳥海
[詞書]秋の気配がまだ遠い晩夏ですが、自然は確実
に秋へと誘っているようです。そんな夏の終わりに
感じた点描を句にしてみました。以下、2 句。
(052) 戸を開けて朝の日差しに法師鳴く 志方06
1 引田 きれい
2 小野寺
(053) 夏雲は日暮れて今はモノトーン 志方07
(054) 夏都会 蝉の静まる 暑さかな 吉良04
[詞書]学生時代、山門実くん達と周遊券利用の北海
道旅行。重いリュックで車中横歩き、カニ族と言わ
れました。
(055) 北国へ 蟹族移動 遠い夏 古川01
1 柳町 昔の自分を重ねています。
(056) 天空の白雲切り裂く夏ツバメ 志方05
1 土川
2 吉良
2.兼題 昼寝
(057) 暑き夏 木陰で昼寝 膝枕 鳥海09
(058) 爽涼や 蝉しぐれ聞き 昼寝かな 古川09
(059) 処暑の侯 昼寝を邪魔する 蝉時雨 柳町01
[詞書]最後の会社の最後の非常勤のお務め。皆がも
う働いているのに口を開けて昼寝している役員を皆
が温かく見守ってくれてました。先日皆に会いたい
と云ったら、50人も集まってくれました!
(060) 一時過ぎいまだ昼寝の非常勤 引田09
1 柳町
[詞書]夢任せ 歳時記頼り 発句法 です。
(061) さあ昼寝 歳時記片手 夢ひねり 古川07
(062) 昼寝する 女性並びる 平和かな 深瀬09
(063) 波の音に まどろみ昼寝 岩の影 内野04
1 吉良
2 深瀬 海岸には、たいてい、青春の深く刻まれた思い出
があるのでは。
(064) 保育園 昼寝タイムは 静かなり 鳥海08
(065) ベランダに 昼寝させじと 蝉が鳴く 中島07
1 鳥海
(066) 昼寝覚めお迎へ人の帰りけむ 土川03
(067) 俗群に 昼寝も出来ぬ 富士の山 中島08
1 小野寺
(068) 昼寝する 湖畔デッキの しずかさや 深瀬10
[詞書]うちのワンちゃんは小さいので地面が暑くな
る前に散歩です。今時6時前に起きますので、家事
の片付く10時頃にはもう昼寝です。
(069) 愛犬の早朝散歩で朝昼寝 引田02
1 古川
[詞書]これから高齢にむかう我々は、昼寝の際でも、
鼻提灯、よだれを垂らすなど、決して見苦しい事なく、
颯爽と昼寝をしましょう!
(070) 矍鑠 (かくしゃく) と 後期高齢 昼寝ぞよ古川08
(071) 夏の午後 孫と一緒に 昼寝かな 鳥海10
1 中島
3.雑詠
(072) とんぼとり 虫かご母に 見せし日も 深瀬20
1 内野
[詞書]夏の花で好きなのは、夾竹桃と百日紅の花で
す。以下、2 句。
(073) 百日紅茜の空に溶けていく 志方02
1 古川
(074) 通り雨夾竹桃があでやかに 志方03
(075) みずからの 生き方したか 問いて死ぬ 深瀬12
1 内野
2 小野寺
(076) 夕日背に 榛名連峰 そろい踏み 古川10
1 志方 好きな情景です。
2 土川
3 中島
(077) スマホみて 前ゆく人を どつきたく 深瀬16
1 鳥海
(078) 雪の華 はらはらとけて 湯の花に 引田01
(079) 鼻提灯 つけたしピカソ 「夢」おんな 深瀬11
(080) 白濁に軽き身浮かせ山緑 土川05
1 内野
2 深瀬 露天風呂の温泉にゆっくりくつろぐ様子がいいと
思います。
3 小野寺
(081) いつの日か にこにこ顔も デスマスク 深瀬14
[詞書]釣りが大好きな父がそろそろやばいなと思う
夏、息子と娘におじいさんの想い出作りに何度もま
た行きました。結果は正解でした。
(082) 父の釣る友釣りの鮎孫食べて 引田07
1 深瀬 友釣りの鮎が、父と孫を結ぶという輪廻的不思議
を感じました。
2 小野寺
(083) せみの声 降り注ぐかな 座禅堂 深瀬15
1 志方 静寂と蝉の鳴き声のコントラストが素晴らしい、
見事な句です。
2 柳町
(084) 糠床の捏ねし手を嗅ぐ梅雨曇り 土川04
1 吉良
(085) 母と待った この三越の エレベータ 深瀬13
(086) 都会夜 コンピュータ回路 いそがしく 深瀬17
[詞書]最近の日本というか世界は異常気象が当たり
前。こんな激しい夕立は初めてですが、ワイフに最
初の子がお腹に居る時に訪れたペナンのと同じだね
という洒落。
(087) 夕立にペナンのシャワーが降りかぶり 引田03
1 志方 若いころジャカルタやSQでの南国特有のシャワ
ーに何かしら自然の恵みを感じたものですが、昨今
のゲリラ豪雨には・・・・・
(088) ビッグバン 空の世界に 色創り 深瀬18
1 土川
(089) 夜空見て 膨張宇宙 ともに飛ぶ 深瀬19
1 内野
---- 以上 ----
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